池袋で埼京線に乗り換える。

赤羽で高崎線に乗り換える。


病室の祖母を思う。


景色が流れる。

いつの間にか、緑色の田圃が増えた。


土曜の午後の車内には若者が多い。

ウォークマン。

携帯メール。


思い思いに車内での時間を過ごしている。

彼らの姿からは死も病も想像出来ない。


そんな彼らにも大切にしている人がいるのだろう。

そんな彼らを大切にしている人がいるのだろう。

そんな個々の存在が集まり、成り立っている世界に

目眩と愛おしさを覚える。


おばあちゃん・・・


赤ちゃんを胸に抱いた、若いお母さんが乗ってきた。

赤いストライプのシャツを着た、女の子が座席を譲った。