元気ですか。

   タイで過ごした夏休みも今日で終わりです。

   朝6時にタクシーをひろって、空港で最後のバーツを使い果たしました。

   ここ数日間のことを思い返しながら書いてます。

   飛行機は高度をあげて、安定した飛行体制になりました。
   ワインを貰ってシートを倒します。

   「みんな生きている」

   そんな、あたりまえのことが強く心に残っています。
   文化、習慣、言葉、宗教、人種は違っても
   ひとびとが、よりよい暮らしを求めて生きてゆく姿は変わりません。
   特にタイの人々の明るく、たくましく、すこやかに暮らしている姿には
   ほんとうの幸せとは豊かさとは何なのだ、という事を改めて考えさせられます。
   お金と物に囲まれて、自らを見失っている私たちとは。

   また、この数日間は突然、説明のつかない感情が
   湧きあがってくることがありました。
   喜びやせつなさや悲しみなど全ての感情が
   まるでひとつになって湧きあがってきました。
   訳もなく涙が出てきたりもしました。

   過去に経験した記憶が甦ってくることもよくありました。
   飛び上がるほどうれしかったこと。
   眠れないほど悔しかったこと。
   ふと目にした情景の断片。
   ただただ受け入れるより仕方のなかった現実。
   なまなましい記憶。
   遠くなった記憶。

   「みんな生きている。そして、自分も生きている」

   タイで見た風景。
   タイで出会った人。
   タイでの出来事も、過去の出来事に変わってゆきます。
   もうすでに忘れてしまっている事もあるでしょう。

   いつか思い出すかもしれません。
   いつか気づくかもしれません。
   それらが何の意味を持つのか。

   いろいろ、書いてみましたが、伝えきれないという
   思いばかりが残ります。
   正直言って、自分の中で整理が出来ずにいます。
   「マイ・ペン・ライ」  
   まあ、別にそれでもいいじゃないか、という気持ちもあります。

   数時間後には成田に降り立って、タイとはあまりにも違う
   東京での生活がまた始まります。

   タイに行く前とは少しだけ何かが変わった
   自分自身で生活してゆきたいと思います。

   タイのひとびとのように明るく、たくましく、すこやかに。

   ではでは。

   近々、お会いしましょう。