百人一首替え歌健康法





                  =はじめに=その一>




 昭和30年代ぐらいまで、一般の家庭で正月には、

百人一首遊びをする風習がまだ残っていたのではないだろうか。

歌の暗記こそしなかったものの、カルタ取りや坊主めくりなどをして、

一喜一憂したことが思い出される。

 祖父が小学生のわたくしに、歌を暗誦するように進めたことがあった。

しばしその気になって一週間くらい励んでみたものだった。

意味もほとんど理解できぬ丸暗記には、つゆ耐えられず、

すぐ挫折したことはいうまでもない。

それでも、天智天皇(秋の田の・・・・)から12番目の僧正遍照(天つ風・・・・)、

何とか覚えたのである。

後年までしっかり反復できたから、

子供の頃の記憶はたいしたものである。

同時に和歌の醸し出す、

えもいえぬ格調の高さや響きの美しさに惹かれる気持ちも、

しっかりと心の中に根ざしていたようだ。

 不思議なもので、40年以上経ってから、

心の中にくすぶっていたそんな気持ちが突然頭をもたげ、

百首の暗誦にチャレンジすることになった。〜つづく〜<その二へ>






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