タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
>>バックナンバー >>ドラマ別レビュー
『動物のお医者さん』 4/17〜
テレ朝系 木曜9時 期待度 ★★★★★累計2160万部を売り上げ、
シベリアンハスキーブームを作った、
正真正銘、佐々木倫子の同名コミックをドラマ化。テレ朝という不安は残るものの、
プロデューサーが昔の「月曜ドラマ・イン」や
「最後の家族」を作った高橋浩太郎だし、
メイン演出の佐藤嗣麻子とは「YASHA」も作ってるし、
かなり期待できると思う。キャストはハムテルに吉沢悠、
菱沼さんに和久井映見。ハムテルの祖母・タカに岸田今日子というのが
また異常にハマりそうだ。初回視聴率、15%超と予想いたします(森尾由美風)
『動物のお医者さん』 第1回
プロデュース:高橋浩太郎
協力プロデュース:霜田 一寿(ザ・ワークス)
監督:佐藤嗣麻子
脚本:横田理恵
原作:佐々木倫子「動物のお医者さん」
音楽:寺嶋民哉
主題歌:「朝日の中で微笑んで」諌山実生
制作:テレビ朝日
制作協力:ザ・ワークス
出演:吉沢悠、和久井映見、要潤、岸田今日子、江守徹、草刈正雄、
加賀美早紀、高杉瑞穂、平井理央、菊池均也、清水章吾、
吉野きみか、他 (声の出演)キートン山田、柊瑠美、山本圭子コミック原作はやっぱりテレ朝か。
原作の雰囲気を守ってうまく映像化していた。H大学のままかよっ!…みたいな(笑)
ただ、チョビやミケの声を
声優にやらせて欲しくなかったなあ。
1話に1〜2回らしいけど、
全部テロップにした方がよかったのに…。
それが唯一残念だった。ちなみに、1週早く始まった
裏番組の「ホットマン」が面白かったせいか、
初回の視聴率は13%台。
まあ、しょうがないか。次回以降もコミックらしいドラマをみせて欲しい。
採点 7.0(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第2回監督:佐藤嗣麻子
脚本:深沢正樹なんで最後だけチョビに声を出させるのかなあ。
ずっとテロップで押した方が面白いのに…。それにしても
やっぱり菱沼さんは最高!ていうか最強!和久井映見は彼女なりの菱沼さんを演じてて
これはこれでいいんじゃないかな。キャラ的には二階堂(要潤)が
一番ハマってるような気もするけど。毎回、本当のコミックのように
2〜3話のエピソードつなげてやる構成も、
ボリュームが出ていい感じだ。採点 7.0(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第3回監督:久野昌宏
脚本:吉沢良太監督が代わって最悪になった。
コミック原作の経験はあるようだけど、
高橋浩太郎と組んだことはないみたい。「動物のお医者さん」の良さが何も分かってない感じで、
ひどいテンポの作品になってしまった。脚本も毎回代わっているので、
脚本家にも責任はありそうだけどね。監督・脚本によってかなり当たり外れが出てきそうだ。
採点 5.0(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第4回監督:久野昌宏
脚本:横田理恵今回もテンポは悪かったけど、
3本立てなら何とかなりそう。2本目の「タカの孫自慢」みたいな話は
必ずひとつ入れて欲しいな。それにしてもエンディングのユーミンの曲。
泣けるねえ、いつ聞いても。採点 6.0(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第5回監督:佐藤嗣麻子
脚本:古沢良太ね? チョビの声はテロップの方が面白いでしょ?
何でわざわざ最後に1回だけ声優にしゃべらせるんだろう。確かにスナネズミの一言は違和感がなかった。
でも、チョビの最後の一言は
テロップじゃなきゃ白くないのになあ。まあ、佐藤嗣麻子は
「動物のお医者さん」的な面白さが分かっているので、
全体的には好印象だったけどね。要潤の“グッドラック!”も
お約束とはいえ、いい間で飛び出したし、
ハムテル(吉沢悠)のお母さん役で
真矢みきが出てきたのも嬉しかった。真矢みきはこのドラマの雰囲気に合うと思う。
ハムテルの両親は来週もまだいそうなので、
期待して見てみよう。採点 6.5(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第6回監督:久野昌宏
脚本:横田理恵今回は絶対、佐藤嗣麻子だと思って見てたのに、
久野昌宏だった。
前半の「家族の大勝負」と「ハムテルの試験対策」なんか、
すごく「動物のお医者さん」らしくて面白かったなあ。やっぱりテロップを効果的に使うと面白さが増す。
“←ここが動いたら出てくる”みたいなテロップは
もっと使うべきだな。残念だったのは「家族の大勝負」だけで
両親(真矢みき、小木茂光)が帰ってしまったこと。
まあ、西根家の話ばかりになっても困るからしょうがないか。これ、もしかしたら1話3本ではなくて、
基本は4本にした方がよかったんじゃないかな?
で、シリアスなものをやる時だけ長めに作って、
その場合は計3本にするとか。今さら言ってもムリだけどね。
採点 7.0(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第7回監督:山崎貴
脚本:吉沢良太今回は各話の間にCMを入れるパターンで
3本がほぼ同じ長さで描かれた。内容的にも「動物のお医者さん」的な面白さが多くて
一番バランスが良かったかもしれない。あと、ずっと寝てない菱沼さん(和久井映見)が出てきたけど、
あれくらい髪の毛が乱れてた方が菱沼さんっぽいな。いずれにしてもすごく見やすかった。
採点 7.5(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第8回監督:佐藤嗣麻子
脚本:吉沢良太1本目の「ヒヨちゃん、病に伏す」が
今までのベストだった気がする。二階堂(要潤)のキャラが遺憾無く描かれていたし、
中盤は意外とホロっときたし、
ヒヨちゃんがしゃべる部分も違和感がなかったし、
笑えるシーンも満載だった。あとの2本も悪くはなかったんだけど、
1本目に比べるとキレがなかった感じ。3本立てはうまく作ったとしてもバランスが難しいなあ。
でも一度くらいは「ヒヨちゃん、病に伏す」クラスの3連発を見てみたい。採点 7.5(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第9回
監督:久野昌宏
脚本:横田理恵3本ともあんまり面白くなかったなあ。
キレがないというか、テンポが悪いというか…
第3回と同じ雰囲気だった。ここまで来てこれを見せられると
ムラのある作品という印象が強くなってしまう。採点 5.5(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第10回監督:山崎貴
脚本:江頭美智留うーん、3本目の「さよなら、平九郎」を筆頭に
内容的にはかなり面白かったんだけど、
やっぱりテンポが悪かったなあ。演出というか、編集にちょっと気を使うだけでも
もっと見やすくなると思うんだけど…。いずれにしても、もう最終回を残すのみ。
最後は佐藤嗣麻子できっちり締めて欲しい。採点 6.0(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 最終回監督:佐藤嗣麻子(第一幕)、久野昌宏(第二幕)
脚本:横田理恵(第一幕)、吉沢良太(第二幕)明るく終わろうという意図で、
シリアスな「チョビ、帰らず」を第一幕にしたのは別にかまわない。ただ、このドラマは結局、
チョビのセリフを声優とテロップで混同させたり、
監督によって編集のテンポが違ったり、
スタッフ全体のイメージが統一できていなかったと思う。テレ朝らしいコミックの雰囲気を残したままのドラマ化は
それなりの意味があっただけに、
非常にもったいなかった。採点 6.5(10点満点平均6)
脚本 ★★★☆☆
演出 ★★★☆☆
配役 ★★★☆☆
主題歌 ★★★★☆
音楽 ★★★☆☆
新鮮さ ★★☆☆☆
話題性 ★★☆☆☆平均採点 6.50(10点満点平均6)
[ロビー田中の自己紹介]
[トップへ]