タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
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『スカイハイ2』 1/16〜
テレ朝系 金曜11時15分 期待度 ★★☆☆☆
“おいきなさい”って言ったのに戻ってきちゃった。
好きな人は好きなのかなあ。
相当、穴のあるドラマだと思うけど…。スタッフに変更はなし。
つまり劇的に良くなることはないと思う。
『スカイハイ2』 第一死 星に願いをチーフプロデュース:黒田徹也
アソシエイトプロデュース:新井英文(アミューズ)
プロデュース:横地郁英、松岡周作(アミューズ)
演出:金子修介
脚本:田辺満
原作:高橋ツトム
音楽:森野宣彦、矢野大介
主題歌:「時の雫」GLAY
挿入曲:「Suna no Shiro」DAITA
制作:テレビ朝日、アミューズ
出演:釈由美子、森本レオ、高橋真唯、小林翼、他前作では参加してない金子修介の演出。
格段にまとまりが良くなった。ストーリーとしても時事的な高速バス運転手の飲酒運転事故から、
立場の違う3組の死者の選択を描き、
その中で地獄を選択するケースも
説得力がある展開で示していた。子供の死は辛いけど、
希望と優しさのある締め方だったと思う。これではアクがない、
という見方もあるだろう。
でもクオリティーは前作のどの回よりも高かったと思う。ただ、エンディングの曲は前作のままにして欲しかったな。
別にGRAYに怨みはないけど…。第二死も金子修介の演出。
期待したい。採点 7.0(10点満点平均6)
『スカイハイ2』 第二死 バロック演出:金子修介
脚本:小川智子
脚本協力:鶴田法男テーマは面白かったけど脚本の完成度が低かった。
やっぱり安定しないなあ、このドラマは。玲香(渡辺典子)が10代の頃に映画を撮った、
という巨匠役で出てきたのは崔洋一。
指差した写真は本当に崔洋一が渡辺典子主演で撮った
「いつか誰かが殺される」のものだった。渡辺典子はハマリ役だったかもしれないけど、
ハマリ過ぎてシャレにならない感じもあったな。ラスト10分はまあ良かった。
採点 5.5(10点満点平均6)
『スカイハイ2』 第三死 ジャッジメント演出:麻生学
脚本:高山直也子供は誰が手術したの?
他にも手術できる医者がいるなら
朝倉(とよた真帆)があそこまでして
仁藤(矢島健一)の無実を勝ち取った行動に
説得力がなくなると思うんだけど。仁藤を呪い殺すと決めた時点では
せめて今襲われてる人を助けようという気持ちがあったと思うけど、
それじゃあ娘を救うという
すべての元になっている動機がどこへ行ったんだって話になるし。いや、死んでから考えが変わるのはいいんだけど、
今回に限って言えば
最後の最後まで誰に何を言われようと娘を救う、という
母親の決意は維持しないと成立しないストーリーだと思うんだけど…。このドラマはホント脚本が甘いんだよなあ。
採点 5.5(10点満点平均6)
『スカイハイ2』 第四死 夢演出:麻生学
脚本:公園兄弟(真辺克彦&鴨義信)いやらしいくらいタイムリーなネタ。
監督(平泉成)が選手をチャンづけしてるところが
小出監督を意識していてまたいやらしかった。全体的には脚本が甘くて
静香(佐藤藍子)にもひとみ(北川弘美)にも感情移入できず。なのに麻生学は自分史上最高傑作とか言っていた。
ダメだな、麻生学は。採点 5.0(10点満点平均6)
『スカイハイ2』 第五死 最後の恋演出:高津隆一
脚本:小川智子愚かな人間の魂は同じ過ちを繰り返す。
求めても得られないもの、
あり得ないものを永遠に求め続ける。
でも、そうして求め続けることが生きるということ。というテーマは悪くない。
ただ、それが描けているストーリーだとは思えないんだよな。これなら理恵(東ちづる)の携帯画面を見て
泣き崩れる夫(富家規政)が、
最後に“竜也〜”って叫ぶブラックなオチの方が面白かった。まあ、密かに好きな宮崎彩子が見られたからいいや(笑)
↑
理恵の次に出会い系で竜也に引っかかった女採点 5.0(10点満点平均6)
『スカイハイ2』 第六死 拳演出:高津隆一
脚本:田辺満ボクサー役で須藤元気が登場。
今回は高橋かおり、浅茅陽子も含め、
キャスティングが最高だった。ストーリーもシンプルながら
盛り上げる所はきちんと盛り上がっていたし、
最後に真知子(高橋かおり)が泣くシーンは
小細工せずにきれいに撮れていた。そしてイズコ(釈由美子)の右ストレート。
格好良かったなあ。いつも今回くらいの精度でお願いしたい。
採点 7.0(10点満点平均6)
『スカイハイ2』 第七死 タイムカプセル演出:鶴田法男
脚本:小川智子ヒロインが「千と千尋」の声をやった柊瑠美。
かつての同級生役が、津田寛治、早見優、
寺門ジモン、田中要次、氏家恵と妙な豪華さ。
それにしても早見優を使う必要あったのかな?まあそれはいいとして、
現世を彷徨うパターンとしては
主人公を中学生にしたのが良かったと思う。呪い殺そうとした場面の迫力も出たし、
最終的にはノスタルジックな雰囲気も出た。脚本はもっと練ってもよかったと思うけどね、
いつものことだけど。さて、次週は五輪サッカーアジア地区最終予選で休み。
そして最終章ではやっぱりイズコ(釈由美子)が地上へ。
前作もイズコが地上へ降りると面白かったから期待してみよう。採点 6.0(10点満点平均6)
『スカイハイ2』 第八死 予言演出:中原俊
脚本:田辺満、小川智子前作とは違うタイプの最終章だけど、
これはこれで面白い。とりあえず今回で決着がついた
かの子(渡辺えり子)のエピソードも、
怨み殺すパターンとしては筋が通っていたと思う。
その中で人に見えないものが見えてしまう占い師の哀しさが
うまく表現されていたと思うし。次回はかの子が救ったはずのそら(高橋真唯)が死者。
川村(沢村一樹)との間にどんなつながりがあるのか。
イズコ(釈由美子)の活躍が楽しみだ。採点 6.5(10点満点平均6)
『スカイハイ2』 最終死 宿命演出:中原俊
脚本:田辺満怨み、というか
呪い殺す行為が連鎖しつつも、
その動機や連鎖を止めた理由が
みんな人を思う気持ちだったところが良かった。そして、それを側で見ていたイズコ(釈由美子)が
人としての感情に芽生え、
再生を許される展開も。今回の「スカイハイ2」は
前作よりもイズコのキャラクターが
より人間くさくなっていたわけだけど、
ドラマとしては明らかに見やすくなっていた。回によってはやっぱり脚本の甘さが目立ち、
全体として決して完成度が高いとは言えなかったけど、
この最終章なんかを見ると、
パート3をやると言い出してもそんなにイヤな気持ちはしない。
ま、それでも別の監督たちで見たい気持ちは変わらないけどね。釈由美子はもっとコメディーをやってもいいと改めて思った。
採点 7.5(10点満点平均6)
脚本 ★★★☆☆
演出 ★★★☆☆
配役 ★★★☆☆
主題歌 ★★☆☆☆
音楽 ★★☆☆☆
新鮮さ ★★☆☆☆
話題性 ★★☆☆☆平均採点 6.11(10点満点平均6)
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