タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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『ダブルスコア』 10/8〜

フジ系 火曜9時  期待度 ★★☆☆☆

反町隆史と押尾学がコンビを組む刑事ドラマ。
セリフが聞き取れないのは必至。
要ヘッドフォン。

反町隆史に「で、あるな」と言って欲しい。




『ダブルスコア』  第1話

プロデュース:小椋久雄、矢吹東
演出:平野眞
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰
主題歌:「It Takes Two」CHEMISTRY
挿入歌:「BOUNCE」BON JOVI
制作:フジテレビ、共同テレビ
出演:反町隆史、押尾学、須藤理彩、村上里佳子、岡田義徳、相島一之、
   山崎裕太、石丸謙二郎、阿南健治、鶴田忍、清水響、すほうれいこ、
   酒巻ゆかり、紺野佑美子、山崎画大、滋野由之、他

1話完結じゃないのか。
全体的に予想とちょっと違ったな。
反町と押尾のキャラもそんなに
嫌悪感を感じなかったし。

ただ、須藤理彩のキャラはよくない。
そして何より脚本が粗い。編集も雑。
演出も平野眞にしてはノリが悪い。

コメディーテイストにしているわりには
笑える部分も少なかった。
村上里佳子のシーンくらいかな、笑えたのは。

まあ、少し様子を見てみないと分からないか。
ゴツゴツした感じが取れれば
そんなに見るのも苦痛じゃないかもしれないし。

あと、全然関係ないけど、
最後に転落死した村井克行(「ケイゾク」の斑目)が
トランシーバーで指示を出した時のしゃべり方って、
ミラクルタイプでココリコ田中がやってる
“なでしこ”に似てたよね。

やっぱり顔が似てると声も似てるなあ。

             採点  5.5(10点満点平均6)




『ダブルスコア』  第2話

演出:平野眞
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

このドラマ、始まる前は
反町隆史と押尾学のコンビが一番心配だったんだけど、
むしろ2人以外のシーンが問題なんじゃないか?

警察署内のシーンなんてダサダサだもんなあ。
でもこれは役者が悪いっていうより、
明らかにスタッフが悪い。

そういえば、
平野(D)・寺田(W)のコンビって見た記憶ないな。
この2人の相性が悪いんじゃないの?

もしかしてこの2人、
ダブルスコアじゃなくてダブルフォルト?

             採点  5.5(10点満点平均6)



『ダブルスコア』  第3話

演出:村上正典
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

何が悪いの? 編集?
反町隆史のセリフの語尾が
ハッキリしないのは仕方がないんだけど、
他の人の会話までリズムが悪いんだよなあ。

この手の刑事モノで
ストーリーに新しさを求めるのはムリ。
だからこそ、そういう細かい部分の
クオリティーまで上げてもらわないと困るのに。

まあ、そんなに期待してたわけじゃないからいっか。

             採点  5.5(10点満点平均6)




『ダブルスコア』  第4話

演出:村上正典
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

反町隆史には
もともとコメディーセンスがないけど、
これだけの役者を揃えて笑えないというのは
やっぱりスタッフの責任だよなあ。

今回はTVニュースの映像に
死体の顔が映って話が進むという
めちゃくちゃ手抜きのストーリーで、
最初から適当に作ってる感じ。

もう反町、押尾ファンだけ見ればいいかも。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ダブルスコア』  第5話

演出:小林義則
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

本店と支店の対立という
ただでさえ古いエピソードを、
ここまで何の工夫もなしに描くなんて、
ある意味、勇気あるよなあ。

普段、ツッパっている服部(須藤理彩)が
化粧してホストクラブに潜入するという
お色気系の見どころが可能なシーンも
全然、盛り上がらないし。

犯人逮捕のアクションシーンも
ただバタバタして終わりだし。

寒いなあ、かなり。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『ダブルスコア』  第6話

演出:平野眞
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

…面白い?
まあ、作ってる人がいるんだから
面白いと思う人もいるんだろうな。

車上荒らし、警備会社の盗難事件、
落書きのイタヅラが、
ひとつの事件につながっていく構成は
それほど悪くないのに、
ここまでつまらなく仕上げるのも
それはそれで貴重な才能のような気がしてきた。

             採点  4.0(10点満点平均6)



『ダブルスコア』  第7話

演出:村上正典
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

笑いを取りにいってる部分は
依然としてすべり続けている。

でも今回は良かった。
ニセモノとの対決も
短いなりに筋が通っていたし、
その前に河村(押尾学)が
キレるシーンの演出もカッコ良かった。

最低でもこれくらいのクオリティーを
キープしてくれればなあ。

             採点  6.0(10点満点平均6)



『ダブルスコア』  第8話

演出:平野眞
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

これまた酷い。
手垢にまみれたストーリー。

しかも、
血糊が出る仕掛けが丸見えというオマケ付きだ。

まじめに作る気ないだろ。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ダブルスコア』  第9話

演出:小林義則
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

今回の内容は悪くなかった。
前半も笑える要素は多かった。
でも実際にはそれほど笑いにつながってない。
もう修正は不可能だな。

先輩刑事、桜庭(阿南健治)が
過去に張り込み相手に惚れたことがあるというエピソードは、
あの程度でしか描けないなら不要。

             採点  6.0(10点満点平均6)



『ダブルスコア』  第10話

演出:平野眞
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

古くさくて単純な話。
北嶋(岡田義徳)が
仲間のデスクに向かって敬礼するとこなんか
こっぱずかしかったな。

橘(反町隆史)だけが
北嶋の誕生日や未逮捕を覚えていた
ということぐらいか。
まあ、描き方として許せたのは。

困ったドラマだなあ。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ダブルスコア』  最終話

演出:平野眞
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

このドラマのオリジナリティーの無さは
誰もが認めるところだと思うけど、
逆に王道の刑事ドラマなだけに
面白くしようと思えば
いくらでも面白くすることはできたと思う。

それなのになぜ、ここまでつまらなかったのか。
反町隆史と押尾学を主役に迎えながら
なぜ視聴率一桁が半分以上の回を占めたのか。

たぶん、誰かのせいというより、
このドラマに参加した人ほとんどが
今さらこんなドラマを作っても
たいして面白くないと思っていたのではないだろうか。
本気で自分たちが作ってるドラマが一番面白いと
思ってなかったのではないだろうか。

そうとしか思えない。
それくらいこのドラマには
いい加減さが見え隠れした。

スタッフも脇の役者も
それなりの人材が揃ってたのにね。

こんな作り方をしていると
ドラマ人気は落ちるところまで落ちるぞ。

             採点  4.5(10点満点平均6)

                  脚本  ★☆☆☆☆
                  演出  ★☆☆☆☆
                  配役  ★★☆☆☆
                  主題歌 ★★☆☆☆
                  音楽  ★☆☆☆☆
                  新鮮さ ☆☆☆☆☆
                  話題性 ★☆☆☆☆

           平均採点  5.18(10点満点平均6)




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