タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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『ママの遺伝子』 10/11〜

TBS系 金曜10時  期待度 ★★☆☆☆

伊藤一尋(P)、小松江里子(脚本)夫婦による
薬師丸ひろ子主演のホームコメディー。

旦那役は上川隆也。
この夫婦コンビは面白そう。

ただ姑役が沢田亜矢子なので
ありがちな嫁姑問題になりそうで心配。
吉沢悠、阿部サダヲ、横山めぐみ、竜雷太など、
共演者はそこそこいいんだけど。




『ママの遺伝子』  第1話「嫁姑バトル始まる!」

プロデュース:伊藤一尋
演出:大岡進
脚本:小松江里子
音楽:幾見雅博、RAG FAIR
主題歌:「あさってはSunday」RAG FAIR
挿入歌:「かえりみち」RAG FAIR
制作:TBS、TBSエンターテイメント
出演:薬師丸ひろ子、上川隆也、沢田亜矢子、竜雷太、横山めぐみ、
   宇梶剛士、吉沢悠、小池城太朗、望月瑛蘭、阿部サダヲ、
   磯野貴理子、山崎樹範、他

10年前のドラマだなあ。
一応、最後はホロっとさせたけど、
基本的な設定がカビだらけ。
子役がいい表情をするのがまだ救いかな。

いまさらお受験ネタで最後までいくとは思えないので
くそマジメな解釈でもいいから
新学習指導要項に伴った
龍之介(小池城太朗)の明るい未来に期待する。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  第2話「嫁、お受験にハマる」

演出:大岡進
脚本:小松江里子

もう最後まで
このトーンは変わらないような気がしてきた。

時代錯誤ぶりも甚だしいと思うけど、
これもまた大衆が身近に感じる話なんだろうな。

ただ、お受験や嫁姑問題を描くにしても
狙い所の次元が低すぎると思う。

伊藤・小松コンビが
ホームドラマならこの程度、
と思って作っているような気がして、
そこがオレはイヤなんだと思う。
世間的にはこれもアリなのは分かるけど。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  第3話「カミさんと同伴出勤?」

演出:今井夏木
脚本:小松江里子

ものすごく不快な終わり方。
もうどうでもいいや。

子役は2人とも可愛い。
あと「パパ〜」っていう時の薬師丸ひろ子。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  第4話「鬼姑の目にも涙」

演出:今井夏木
脚本:小松江里子

“ぬか”もかき混ぜないと腐るけど、
ホームドラマもかき混ぜないと腐るってことだな。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  第5話「涙の受験生ブルース」

演出:大岡進
脚本:小松江里子

小姑の出戻り騒動という、
これまたお約束のエピソード。

もうこうなったら頑張っていいところを探そう。
このドラマは、七海(薬師丸ひろ子)の子供たちと
里美(横山めぐみ)の子供が、
大人のマネをして
くだらないケンカをしないところがいい。

10年前のホームドラマは
子供同士もいがみ合うようなシチュエーションにして
それをテレビの前で大人たちが笑っていた。

今思うと実に趣味の悪い設定だけど、
その部分は直っているので好感が持てる。

とくに七海の長男、
龍之介(小池城太朗)のキャラはいい。

彼にこのドラマの行く末をかけよう。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  第6話「姑の家出は、嫁の天国!?」

演出:大岡進
脚本:小松江里子

みんな楽しそうで何よりですな。

             採点  4.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  第7話「夫が浮気?長男が初キッス!?」

演出:平野俊一
脚本:小松江里子

このドラマから
嫁姑問題とお受験ネタを省くと
たぶん面白い。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  第8話「姑VS実家の母、参戦する!」

演出:平野俊一
脚本:小松江里子

今回のラストシーンみたいな雰囲気を
全編にちりばめておけばいいのに。

カウンターとしての極端なシーンでしか
それを表現できないセンスが悲しい。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  第9話「お受験狂想曲、本番始まる!」

演出:今井夏木
脚本:小松江里子

そして沢田亜矢子は
楷先生(竹野内豊)のカウンセリングを受ける、
という最終回を希望。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『ママの遺伝子』  最終話「涙、ナミダの合格発表」

演出:大岡進
脚本:小松江里子

桜(原田舞美)が開應に落ちたのは
この手のドラマにしては意外だったけど、
結局、最後の最後まで間違いだらけのドラマだった。

龍之介(小池城太朗)の決断を良しとするなら
普通に開應に行く博貴(村上雄太)は何なんだ。
桜は将来、龍之介の決断をどう考えるようになるのか。

バカバカしいな、こんなことを考えるのも。

まあ、最後の決断は別にして
これくらい大人が子供で
子供が大人のドラマも珍しかった。

子供はやがて大人になる。
日本の将来は暗い、ってことか(笑)

             採点  3.0(10点満点平均6)

                  脚本  ☆☆☆☆☆
                  演出  ☆☆☆☆☆
                  配役  ★★★☆☆
                  主題歌 ★★★☆☆
                  音楽  ★☆☆☆☆
                  新鮮さ ☆☆☆☆☆
                  話題性 ★☆☆☆☆

           平均採点  4.70(10点満点平均6)




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