タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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『やんパパ』 10/9〜

TBS系 水曜10時  期待度 ★★★☆☆

長瀬智也が3人の子持ち女性と結婚し、
いきなりパパになる話。

3人の子供の長女役は後藤真希。
今まで暗い役ばかりだったけど、
今度はかなりセリフも多そう。

長瀬智也はいつものキャラって感じだけど
後藤真希はとりあえずチェックした方がいいかも。





『やんパパ』  1話

プロデュース:稲田秀樹
演出:星田良子
脚本:西荻弓絵
音楽:溝口肇
主題歌:「ding-dong」TOKIO
制作:フジテレビ、共同テレビ
出演:長瀬智也、加藤あい、後藤真希、石田未来、苫篠和馬、藤谷美和子、
   古手川祐子、生瀬勝久、北村総一郎、菊池均也、荒川良々、藤沢大悟、
   高木将大、氏家恵、坂本真、長谷川朝晴、他

藤谷美和子が妙に可愛かったなあ。
だから唯(藤谷美和子)と優作(長瀬智也)が
結ばれるまでをもっと見ていたかった感じ。

まあ、それじゃ「やんパパ」にならないんだけど、
あの唯のキャラなら2人のラブストーリーにしても
3ヶ月もったような気がする。
ちょっと残念。

そのせいか、
後半はもう最終回が見えるような展開で
やや退屈だった。

プロポーズのシーンも
優作というより長瀬の最近のキャラがそのまま出て
見ていていきなり冷めたし。

あと、優作が引っ越しをする時に
マンガを投げるシーンとかね。
雑な演出だよなあ。
優作という人物のキャラを全然大事にしてない。

とにかくこの1話は前半と後半の印象がかなり違った。
しかも、ドラマの本筋は後半なので、
期待感は否応なく薄れてしまったし。

ま、3人の子供に少し希望を託してみるか。

             採点  6.5(10点満点平均6)




『やんパパ』  2話

演出:星田良子
脚本:西荻弓絵

唯(藤谷美和子)のそっくりさん登場。
そりゃそうだよな。
藤谷美和子があれだけってことないし。

しかしそうなると、
ますます里早(加藤あい)の存在理由がぼやけてくる。
まあ、途中で挿入されるオリジナルアニメの存在も
すでにどうかと思うんだけど…。

そんな中、結局は
子供がひとりずつ切り崩されていくという
恐ろしくありきたりなパターンで
優作(長瀬智也)はパパになっていく模様。

大丈夫か? このドラマ。

             採点  5.5(10点満点平均6)



『やんパパ』  3話

演出:高橋伸之
脚本:西荻弓絵

前回の淳之介(苫篠和馬)に続き、
今回は桜子(石田未来)が
優作(長瀬智也)に説得される話。
この中心となる部分はやっぱり新鮮味がなかった。

でも、まだ説得されてない薫子(後藤真希)が
すでに優作を意識し始めている展開と、
早くも里早(加藤あい)を
ライバル視していく流れは面白いかもしれない。

ただ、そうなると今度は
美菜子(藤谷美和子)をどう扱うつもりなのか。
ルリ子(古手川祐子)も役割としては
余ってしまっている感じだし。

ゴマキも今回みたいな役はまだ早いかなあ。
やたら心配事が多い作品だ。

今回はアニメ制作会社で働いている役の
荒川良々がひっぱたかれた瞬間に、
アナログ回線のSEが流れたところがツボだった。
(KDDIのCMでフリーズしちゃう警官役もやってるから)

             採点  6.0(10点満点平均6)



『やんパパ』  4話

演出:星田良子
脚本:西荻弓絵

結局、みんなで薫子(後藤真希)の
携帯メールを見ちゃうのかよ。
やってることがバラバラだなあ。

依然として行き当たりばったりの印象は拭えない。
でもとりあえずこれで3人の子供が
多少なりとも優作(長瀬智也)を
認めた感じになったので、
これからどう展開していくかだな。

今回、ラストの後藤真希の映像は
非常にキレイだった。

             採点  5.5(10点満点平均6)



『やんパパ』  5話

演出:高橋伸之
脚本:西荻弓絵

要するに作り方がヘタなんだよな。
優作(長瀬智也)がパパになる話なら
それはそれでいいけど、
そのメインテーマに対する
肉付けの仕方がいい加減すぎる。

今回なんか、
優作がアニメの原稿を
会社に届けられないエピソード。
その原稿がなくて騒いだ挙げ句、
会社の人間が優作の家まで
大勢で取りに来るシーン。
すべてが何の意味もなしてない。

もちろん、優作がアニメ会社に勤めていることが
今後のストーリーに影響するんだろうから、
彼らのシーンを入れるのは何の問題もない。

それをいかに1回の物語の中で
うまく絡めていくか。
それがドラマ制作の技なんじゃないのか?

…まあ、どうでもいいけど(笑)

             採点  5.5(10点満点平均6)



『やんパパ』  5話

演出:高橋伸之
脚本:西荻弓絵

どうしてこんなにシーンの繋げ方がヘンなの?
なんでセリフがみんなブツ切れなの?
優作(長瀬智也)がおばあちゃんに電話するシーンって本当に必要なの?

ていうか、
このドラマはどこへ行こうとしてるの?

             採点  4.5(10点満点平均6)



『やんパパ』  7話

演出:高橋伸之
脚本:西荻弓絵

今回はかなりまともだった。
優作(長瀬智也)の心情の変化や
3人の子供のとまどいが
比較的、分かりやすく描かれていたし。

でもこの展開に美菜子(藤谷美和子)を
どう絡めていくつもりなのか。

頑張って(笑)最後まで見届けよう。

             採点  6.0(10点満点平均6)



『やんパパ』  8話

演出:星田良子
脚本:西荻弓絵

本当の父親(杉本哲太)が
実は唯(藤谷美和子)の遺産目当てだったというのは
まったく新鮮味のない展開。

ただ、父親が家を出ていくシーンで
後藤真希と石田未来がかなり頑張った。
これでずいぶん救われたな。

脇役のポジションはずっと曖昧で、
叔母のルリ子(古手川祐子)は
あんな大変な状況でも
とっととどこかに行ってしまった。

叔母の存在は必要でも
これじゃ古手川祐子を使う意味ないじゃん。

里早(加藤あい)の扱いは
ますますワケが分からなくなってきたし。
もうどっちに転んでも納得がいかないのは致命的だ。

             採点  5.5(10点満点平均6)



『やんパパ』  9話

演出:高橋伸之
脚本:西荻弓絵

綱渡りだなあ。

まず、里早(加藤あい)については、
ドラマ全体における存在理由は別にして
今回はうまく処理した。

優作(長瀬智也)から返事を聞く時の
加藤あいの演技がすごく良くて、
あの前後だけを見れば里早の存在も意味があったと思う。

ただ、その後すぐに持ち上がった
優作のアメリカ行きの話は、
今までの美菜子(藤谷美和子)や
アニメ会社の描き方を考えると
かなり雑な感じがした。

しかも、アメリカの会社なのに
家族同伴はダメとか強引な設定にしちゃうし。

ところが、
3人の子供が優作を連れだして遊びに行くシーンから
ラストに薫子(後藤真希)が
離れていても私たちのパパだと言うシーンにかけては
また持ち直した感じだった。

やればできるんだよなあ、このスタッフは。
ただ最初の打ち合わせが足りなかっただけなんじゃないの?

とか言ってるうちにもう最終回か。
せめて最後はきれいにまとめて欲しい。

             採点  6.0(10点満点平均6)



『やんパパ』  10話

演出:星田良子
脚本:西荻弓絵

やっぱり最終回だけで無難にまとめるのはムリか。
そりゃそうだよな、
あるゆる部分がバラバラだったドラマだし。

最後はもう失笑、というか、
可哀想な感じすらした。

なんか、
いちいち問題点を挙げていくのもバカバカしいな。

スタッフもキャストも
このドラマのことは早く忘れた方がいい。

             採点  4.0(10点満点平均6)

                  脚本  ★☆☆☆☆
                  演出  ★★☆☆☆
                  配役  ★★★☆☆
                  主題歌 ★★☆☆☆
                  音楽  ★★☆☆☆
                  新鮮さ ★★☆☆☆
                  話題性 ★☆☆☆☆

           平均採点  5.50(10点満点平均6)




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