タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
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第6話「今年を振り返る」
本当は2時間スペシャルにからめて
金八ネタとかもやりたかったんだけど、
結局、グズグズ、ユルユルの年末。大丈夫なのかなあ、このコラム。
まあ、本格的なスタートは来年からということで
(勝手にそう決めている)
徐々にペースとか表現方法を探っていきたいと
思っております。というわけで、形だけでも
何となく今年を振り返ってみたりして…まず、終わったばかりの10〜12月期は、
とにかく視聴率がやたら低いクールだった。
作品の中身はかなり充実してたのにね。タイトル 平均視聴率(関東)
『アンティーク』 17.71%
『恋を何年休んでますか?』 16.58%
『ガッコの先生』 14.35%
『スタアの恋』 13.90%
『ハンドク!!!』 12.59%
『水曜日の情事』 12.02%
『さよなら、小津先生』 11.55%
『こちら第三社会部』 11.13%
『傷だらけのラブソング』 9.73%
『歓迎!ダンジキ御一行様』 9.66%
『レッツ・ゴー!永田町』 9.56%
『本家のヨメ』 8.75%
『嫉妬の香り』 8.29%
『最後の家族』 7.73%『3年B組金八先生』 17.08%(前半のみ)
もちろん、中身が上から順番に
いい作品だったわけじゃない。
個人的には『水曜日の情事』に
最優秀作品賞を送りたいし、
下の方の『永田町』『本家のヨメ』『最後の家族』も
もっと多くの人に見て欲しい作品だった。学校モノが3本重なってしまった
という違和感を除けば
かなりバラエティーに富んだクールだったと思うし…。平均視聴率はおろか、
各回の視聴率も20%を越えたものが
なかったというのは
かなりの事件だと思うけど、
ま、いっか。いや、よくはないんだけど
今はあとから評価されて再放送で人気が出たり、
ビデオやDVDが売れたりすることもあるからね。
この時点で商業的には失敗と
決めつけることもないと思う。
全体的には水準の高いクールだった。
役者個人で言えば
石田ひかり、天海祐希
藤原紀香、ビビアン・スー
松浦亜弥が印象に残った。
予想以上の活躍だったという意味で…男では強いて言うと小日向文世かな。
元自由劇場の看板俳優なので
すごくて当然なんだけど
『さよなら、小津先生』と
『光の帝国』(これはレビューを書いてない)
の違いなんかをみると、
改めてうまいなあ、と思ってしまった。で、その小日向文世も出ていた
『HERO』というオバケ番組が登場した
今年の連ドラを振り返ると、
平均視聴率トップ10はこんな感じ。『HERO』 34.20%
『LOVE STORY』 20.82%
『救命病棟24時』 20.20%
『白い影』 20.16%
『カバチタレ!』 19.29%
『明日があるさ』 19.28%
『ロケット・ボーイ』 18.77%
『アンティーク』 17.71%
『ラブレボリューション』 17.33%
『恋がしたい恋がしたい恋がしたい』 17.31%えっ!? という作品も入ってるけど、
プロデューサーが変わって
まったく別の作品に生まれ変わった
『救命病棟24時』や、
すべてにおいてバランスが良かった
『カバチタレ!』なんかは
今年を代表するドラマだろうね。『ロケット・ボーイ』は
織田裕二の途中リタイヤが何ともイタかった。
可能なら完全版を見てみたいな。他には
『ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ』
『ムコ殿』『ファイティングガール』『R-17』
『ピュアソウル』『早乙女タイフーン』
あたりが印象に残ってる。とくに『ピュアソウル』は
かなり丁寧に作られた作品だったよね。
若年性(家族性)アルツハイマーを題材にしたもので
永作博美の好演が光っていた。11月にNHKで松坂慶子が主演した
『つま恋』という短編も同じ題材だったけど
『ピユアソウル』の方が連ドラだったため
周りの人との関係が丁寧に描かれていた。
…日テレ系のドラマ、今年はけっこうよかったんだよなあ。
でも今年は『ちゅらさん』でしょ(笑)
最後はかなりダレたけど、
それでも画期的な朝ドラだったと思う。一風館という舞台は、
今年一番魅力的なシチュエーションだったしね。さて、来年はどんなドラマが見られることか…。
では、よいお年を!
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