タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第113話「視聴率、一桁オンパレード!?」

今期の連ドラは、
出来も全体的に悪いけど視聴率も低迷。

今回レビューする6作品も
すべて一桁の視聴率を記録している。

秋クールがこれじゃあ困るなあ。


『ダブルスコア』  第5話

演出:小林義則
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

本店と支店の対立という
ただでさえ古いエピソードを、
ここまで何の工夫もなしに描くなんて、
ある意味、勇気あるよなあ。

普段、ツッパっている服部(須藤理彩)が
化粧してホストクラブに潜入するという
お色気系の見どころが可能なシーンも
全然、盛り上がらないし。

犯人逮捕のアクションシーンも
ただバタバタして終わりだし。

寒いなあ、かなり。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『アルジャーノンに花束を』  第5話

演出:新城毅彦
脚本:岡田惠和

知能が高くなることで
自分のことを好きだと思っていた人たちが
本当はバカにして笑っていたことに気がつくシーンは、
個人的に原作で一番泣けたエピソード。

この急激に知能が高くなるハルを
ユースケはうまく演じていたと思う。

ただ、もう5話なので
全体的にストーリーは単純になっている感じ。
もう来週は母親との対面。
あとはエリナ(菅野美穂)との関係を描くだけで
もうエピソードは増やせないんじゃないだろうか。

少なくとも、もう登場人物は増えないと思う。
どこまで凝縮してまとめられるのか。
岡田惠和の腕の見せどころか。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『天才柳沢教授の生活』 第4話

演出:西浦正記
脚本:藤本有紀

“くず”の新曲キャンペーンか(笑)

途中、ちょっと凝り過ぎかな、
という感じもしたけど、
シチュエーション・コメディの
王道ともいえる作りだった。

ちなみに、正子(松原智恵子)の桔梗の話が
あるとないとでは大違い。
最後はきちんと桔梗で締めたので、
途中のやや遊びすぎのシーンも
すべて許せてしまった。

それにしても
佐藤隆太は最高だな。
もう今期の助演男優賞、間違いなし。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『やんパパ』  5話

演出:高橋伸之
脚本:西荻弓絵

要するに作り方がヘタなんだよな。
優作(長瀬智也)がパパになる話なら
それはそれでいいけど、
そのメインテーマに対する
肉付けの仕方がいい加減すぎる。

今回なんか、
優作がアニメの原稿を
会社に届けられないエピソード。
その原稿がなくて騒いだ挙げ句、
会社の人間が優作の家まで
大勢で取りに来るシーン。
すべてが何の意味もなしてない。

もちろん、優作がアニメ会社に勤めていることが
今後のストーリーに影響するんだろうから、
彼らのシーンを入れるのは何の問題もない。

それをいかに1回の物語の中で
うまく絡めていくか。
それがドラマ制作の技なんじゃないのか?

…まあ、どうでもいいけど(笑)

             採点  5.5(10点満点平均6)


『サイコドクター』  FILE 5

演出:水田伸生
脚本:伴一彦

治療法としては実際にあると思うけど、
谷に転落したバスを使って、ていうのが
ドラマだなあ(笑)

お金かけすぎ。
治療にもドラマ制作にも。

しかし「永遠の仔」の邑野未亜は
こういう痛々しい役が妙にハマる。
早く完治して欲しい(笑)

             採点  6.0(10点満点平均6)


『HR』  第5話「神野さんの最初の授業」

脚本・総合演出:三谷幸喜
映像演出:河野圭太

今回もオチは甘かった。
まあ、あの大量の紙吹雪は
バカバカしくて面白かったけど。

これで酒井美紀も授業に加わるので
学園ドラマらしいネタも増えるのかな。

ただ、もうひとりの教師、
村井(今井朋彦)もいいキャラなので、
職員室も今まで通り有効に使って欲しい。

             採点  6.5(10点満点平均6)





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