タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第118話「陽春さん、再び」


先週でTBSの昼ドラ
「キッズ・ウォー4」が終了。
最悪だった。

なんでこうも同じことを繰り返せるのか。
制作者のセンスを疑う。

で、クリスマスに2時間スペシャルだと!?
ふざけるな!
また夏のスペシャルみたいな
いい加減なものを作る気か?

…まあ、惰性で見ちゃうと思うけどな(笑)

今週からは「ピュア・ラブ2」か。
陽春さんだけはオレを裏切らないと思う。

いや、裏切らないでくれ。
お願いだから(笑)


『ダブルスコア』  第7話

演出:村上正典
脚本:寺田敏雄
プロット協力:高山直也、天沢彰

笑いを取りにいってる部分は
依然としてすべり続けている。

でも今回は良かった。
ニセモノとの対決も
短いなりに筋が通っていたし、
その前に河村(押尾学)が
キレるシーンの演出もカッコ良かった。

最低でもこれくらいのクオリティーを
キープしてくれればなあ。

             採点  6.0(10点満点平均6)


『アルジャーノンに花束を』  第7話

演出:新城毅彦
脚本:岡田惠和

ここまで来るとユースケの本領発揮か。
エリナ(菅野美穂)に告白するシーン、
妹(山口あゆみ)と偶然会うシーン、
そして、学会で昔の自分を見た時の
ハル(ユースケ)自身の表情。
みんな良かった。

とくに学会のシーンは
原作と全然違うけど印象的だったし。

ただ、エリナとの触れ合いを、
あの場面でおでこにキスするという処理の仕方は
どうなんだろうか。

母(いしだあゆみ)、妹、ハルの関係を
ドラマではどう描くのか、
ここはちょっと興味深いな。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『天才柳沢教授の生活』 第6話

演出:西浦正記
脚本:藤本有紀

要潤が磯野貴理子に惚れる。
そこが一番“明らかな嘘”ではないのか!
…というツッコミは置いといて、
今回もジワっと泣ける話だった。

男爵(要潤)の“愛すべき嘘”
そのものも良かったけど、
横で華子(三浦透子)が
目を輝かせていたりするとね。
そのシチュエーションだけで泣けてしまう。

柳沢家の家族が
大きな鯉のぼりを用意しているのもまた
“愛すべき嘘”だと思うし。

あと、正直村と嘘つき村の話は有名だけど、
脚本の丁寧さとしては
途中でその話が雑誌にも紹介されている
というシーンをきちんと入れてあること。

だから最後にサラリーマンが
教授(松本幸四郎)をモデルに答え合わせをしても
何の不思議もない。

実はこういうところで手を抜く脚本はたくさんある。
このドラマが質の高さを維持しているのは
そういう丁寧さにもあるんだよな。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『やんパパ』  7話

演出:高橋伸之
脚本:西荻弓絵

今回はかなりまともだった。
優作(長瀬智也)の心情の変化や
3人の子供のとまどいが
比較的、分かりやすく描かれていたし。

でもこの展開に美菜子(藤谷美和子)を
どう絡めていくつもりなのか。

頑張って(笑)最後まで見届けよう。

             採点  6.0(10点満点平均6)


『サイコドクター』  FILE 7

演出:相沢淳
脚本:伴一彦

やっと安定してきた感じ。
今回も比較的お馴染みのPTSDを
丁寧に描いていた。

ただ、楷(竹野内豊)の大学からの友人で
親しい間柄の三七子(羽田美智子)が、
楷の両親が火事で亡くなったことも知らなかったは
流れとして違和感があった。

三七子自身も医者なのに、
楷が強迫神経症的に手を洗うことに対して
何の疑問も持たなかったのか。
彼女だけはその原因を知っていると思っていただけに
ここはちょっと残念な設定だった。

それにしても、
AGFギフトのCMに出ている
恵俊彰・桜井幸子夫婦に
こんな過去があったとは…(笑)

次回は唐沢寿明と小雪がゲスト。
「ラブコンプレックス」でぶっとんでいた
ゴウとキリコの過去が
精神医学的に暴かれるらしい(嘘)

             採点  6.5(10点満点平均6)


『HR』  第7話「ホイさんが帰ってきた!」

脚本・総合演出:三谷幸喜
映像演出:河野圭太

生瀬勝久のこういう使い方は
ちょっともったいないような気がする。
普通のキャラでも
この人はかなり面白く表現できるしね。

それにしてもこの作品は
よほど見る方がコンディションを整えないと疲れるな。

慣れてきたとはいえ
相変わらずやかましい。

             採点  6.0(10点満点平均6)


『逮捕しちゃうぞ』  FILE 6

演出:赤羽博
脚本:大石哲也

メインの演出・脚本でも立ち直りの気配ナシ。
せっかくのボブ・サップ登場も
アクションシーンはグダグダだし。

せめて極真の長嶋一茂とは
もう少し見ごたえのある
立ち回りをやって欲しかったなあ。

もう褒められるのはエンディングロールだけか。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『薔薇の十字架』  第7幕

演出:水田成英
脚本:浅野妙子
脚本協力:南海永美子、永田優子

ようやく盛り上がってきたぞ〜。
あなたの子供じゃないのよ、ときたか。
まあ、おそらく嘘だと思うけど、
これはかなりいい展開だ。

澄子(石田ゆり子)は前回の
“どこに隠したの、お出し!”に続き、
今回は毛糸を放り投げて
“自分でお取り!”
というオモシロ発言を披露(笑)

サエ(中尾ミエ)も負けずに
“性悪女!”
とか言っていた。

それにしても石田ゆり子よ、
どう考えても玉山鉄二の方がよくないか?

アンタが冷静になれば
まるく収まるのに…(笑)

             採点  7.0(10点満点平均6)


『真夜中の雨』  第七話

演出:松原浩
脚本:福田靖

あんなにアッサリ概要を開示したのに
ここまで興味を持続させるなんて
すごいな、このドラマは。

第二外科を作ったことで
まず俊介(阿部寛)と都倉(織田裕二)の仲が険悪に。
しかし、都倉の行動は
完全に復讐モードではなさそう。

やっぱり院長(長塚京三)が父親だったという設定は
ストーリーをただの復讐劇にすることなく、
深みを与える要因になっている。

そしてなんと、21年前のあの日は、
香織(山田麻衣子)の誕生日だったことが明かされる。
香織は、兄に恋をしてしまうという
サイドストーリーに絡むだけの設定ではなかったのだ。

ここで香織が階段から落ちるという事故。
都倉は院長に、
自分が息子であることを告げるという
怒濤の展開。

たたみかけるなあ。

ただ、最後に院長が胸を押さえて倒れるのは
さすがにやりすぎではないのか。

香織の手術が都倉でなければできない
という展開ではダメだったのか。

いずれにしても
次回への興味をつなげる作りは素晴らしい。

             採点  7.5(10点満点平均6)





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