タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第132話「“いつもふたりで”の柏原崇が病気で降板」

「いつもふたりで」に出ている柏原崇が
病気で降板することになった。
第3話以降は「真珠夫人」の蔦山信吾に代わる。

結構ギリギリのスケジュールで撮ってるなあ。


『恋は戦い!』  Round 1

プロデュース:佐々木基、遠谷信幸、千野毅彦
演出:片山修
脚本:尾崎将也
原案:「恋は戦い!〜失敗しないオス選び〜」
主題歌「ダンシング・クイーン」アバ
制作:テレビ朝日、dentsu
制作協力:泉放送制作(P/小池唯一)
出演:本上まなみ、坂井真紀、宝生舞、室井滋、井原剛志、松岡充、
滝沢沙織、大浦龍宇一、市毛良枝、河原さぶ、姜暢雄、井坂敏哉、
   ふかわりょう、伊藤高史、他

テレ朝らしい、かる〜いドラマ。
ナレーションの入れ方なんか超B級。

個人的には杏子(坂井真紀)のキャラがいるから
まだ何とか見続けられるかな。

マニュアルが行動の基本になっている世代には
面白い作品かもしれない。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『美女か野獣』  STORY 1

企画:石原隆
プロデュース:長部聡介、現王園佳正、井口喜一
演出:西谷弘
脚本:吉田智子
音楽:沢田完、久保田光太郎
主題歌:「銀河と迷路」東京スカパラダイスオーケストラ
制作:フジテレビ
制作協力:共同テレビ
出演:松嶋菜々子、福山雅治、渡辺いっけい、八嶋智人、佐々木蔵之介、
   深浦加奈子、児玉清、白石美穂、永井大、パパイヤ鈴木、清水章吾、
   森下哲夫、志賀廣太郎、君嶋ゆかり、浅野麻衣子、山本龍二、他

設定はビックリするくらいありふれている。
松嶋菜々子のキャラも
途中で「利家とまつ」があったとはいえ
「やまとなでしこ」の後にコレじゃキツイし。

でもまあ、ドラマとしては後半盛り返したかな。
生のニュース番組作り自体に緊張感があるから
それをうまく利用できた。

ツッコミ所はもちろん腐るほどある。
真(松嶋菜々子)はどう見ても有能じゃないだろうとか、
選挙の出口調査もしてないなんて
スタッフ以前にテレビ局自体に問題があるだろうとか(笑)

いずれにしても全体的な新鮮味の無さを
どう内容でカバーしていくかが今後の課題だ。

ちなみに白石美穂は
本当に永瀬(福山雅治)が
数字を取れると確信して起用を決めた雰囲気を出していた。
登り調子のタレントが発するオーラってスゴイな(笑)

             採点  6.5(10点満点平均6)


『年下の男』  第一回

プロデュース:矢口久雄
演出:佐々木章光
脚本:内舘牧子
音楽:栗山和樹
主題歌:「華」SINBA
挿入歌:「TSUKIKAGE」高橋克典
制作:テレパック、TBS
出演:稲森いずみ、高橋克典、風吹ジュン、賀集利樹、麻生祐未、星野真里、
   山崎裕太、平田満、高橋昌也、鈴木蘭々、角替和枝、片岡富枝、
   村田宏、桜井裕美、鈴木七雲、山口詩史、前田昌代、魏涼子、
   高橋正宇、俵木藤汰、宇納侑玖、他

思ったより稲森いずみは悪くなかった。
星野真里、山崎裕太、平田満も雰囲気が良くて、
少なくともこの初回に関して言えば
内舘牧子のドロドロを緩和してくれる
存在になっていた。

とくに山崎裕太は今まで出たドラマの中で
一番いいかもしれない。
マジメな役もできるじゃん(笑)

で、肝心の内容に関してなんだけど、
43歳という設定の伊崎(高橋克典)が、
完全にオバサンとして描いていた花枝(風吹ジュン)に
突然、欲情するのはさすがに理解できなかった。
次回以降、この点はなんだかの説明をして欲しい。

そして決定的な失敗は賀集利樹のキャスティング。
まだまだこういう役はムリ。全然ムリ。
アギトの遺産でガリンペロだけやってればいいのに…。

まあ、主婦層を取り込むための
営業的なキャスティングなんだろうな。
他の脇役がかなりいいので
作品的にはこの賀集利樹が大きなマイナスになった。

             採点  5.5(10点満点平均6)


『高校教師』  VOL.1 禁断の愛、再び

プロデュース:伊藤一尋
演出:鴨下信一
脚本:野島伸司
音楽:千住明
主題歌:「ぼくたちの失敗」森田童子
制作:TBS、TBSエンターテイメント
出演:藤木直人、上戸彩、ソニン、成宮寛貴、京本政樹、眞野あずさ、
   蒼井優、眞鍋かをり、大倉孝二、菅原大吉、他

一話ではまだ何とも言えない。
湖賀(藤木直人)の秘密が
難病っぽいものだったのは意外だったけど、
物語の焦点はむしろ湖賀が雛(上戸彩)に行う
「実験と観察」だと思うので、
あせらずじっくりと見ていきたい。

役者の演技力に不安を抱いたのは事実。
とくにソニンのセリフと間の取り方は気になった。
でもこれはそのうち解消されると思う。
このドラマに関して言えば、
そういう修正はスタッフができてしまうので。

上戸彩も完璧ではなかったけど、
湖賀が朝まで横で寝て欲しいと言った時の
“…いいよ”にはやはり非凡なものを感じた。

全体的には鴨下信一を
メイン演出に迎えられたのはかなり大きい。
独特な叙情的映像は
この純愛物語に欠かせないものだと思う。

とりあえず最初のキーパーソンは
橘(眞野あずさ)か?

             採点  7.0(10点満点平均6)


『かるたクイーン』  第一週 しづごころなく花の散るらむ

制作統括:若泉久朗
演出:榎戸崇泰
脚本:小松江里子
音楽:加羽沢美濃
主題歌:「微笑みのひと」今井美樹
制作:NHK大阪
出演:石田ひかり、野際陽子、山口達也、九十九一、紅萬子、神山繁、
   陣内智則、錦戸亮、真瀬樹里、タイヘイ夢路、楠年明、植野葉子、
   塩崎沙織、泉祐介、木村舞香、村上かず、他

競技かるたを題材にした物語。
最近では「First Love」でも
百人一首を小道具に使ってたけど、
昔の和歌って本当にいいな。
日本人に生まれてよかったとさえ思う(笑)

ドラマとしては
かるたクイーン・春香(石田ひかり)の
挫折と再起を軸に
様々な愛を描いていく感じ。

この第一週では春香が
職場の同僚に妬まれてケガをするシーンが
古くさすぎてイヤだったけど、
全体的には面白くなる要素はありそうだ。

ただ、また野際陽子と真瀬樹里がセットなのが
やれやれという感じ。
ここまで親子で出まくるのは
真瀬樹里のためにならないと思うぞ。

             採点  6.0(10点満点平均6)


『いつもふたりで』  2

演出:中江功
脚本:相沢友子

やっぱり良いかも。
みんな不器用なんだよな。
瑞穂(松たか子)とハチ(坂口憲二)だけでなく、
直之(柏原崇)や央子(長谷川京子)も。

健太が不破(西村雅彦)に付いてきた理由に関しては
もっと深く描いて欲しかった気がするけど、
それ以外は前回よりも良かった。

央子が不破の浮気相手だったのも面白い展開で
健太を中心とする話、
瑞穂を中心とする話が健太の部屋で絡み合って
“いつもふたりで”になるんだと思う。

次回から柏原崇は降板することになったので
どうしても違和感は出てしまうと思うけど
全体のトーンは今回のまま続けて欲しい。

             採点  7.0(10点満点平均6)






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