タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
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第135話「“GOOD LUCK!!”の初回視聴率は30%超」
やっと1〜3月期の連ドラがすべて出揃った。
「GOOD LUCK!!」は番宣CMで
COMING SOON!とか言ってたのに、
全然COMING SOONじゃなかったな。ところで初回の視聴率は
前期に比べておしなべて好調。
上位5作品は、GOOD LUCK!! 31.6%
いつもふたりで 18.2%
僕の生きる道 15.4%
高校教師 14.9%
お義母さんといっしょ 13.8%という感じだった。
でも全体的には
内容も前期より上回っているとは言い難い。何作品ぐらいが生き残るのか、
楽しみだな。
『GOOD LUCK!!』 第1話
プロデュース:植田博樹、瀬戸口克陽
演出:土井裕泰
脚本:井上由美子
音楽:佐藤直紀
主題歌:「RIDE ON TIME」山下達郎
制作:TBS、TBSエンターテイメント
出演:木村拓哉、柴咲コウ、内山理名、黒木瞳、堤真一、いかりや長介、
段田安則、竹中直人、ユンソナ、加藤貴子、要潤、市川実和子、
安住伸一郎、佐藤康恵、中尾明慶、西山繭子、植松真美、天野浩成、
岡あゆみ、岩堀せり、畑田亜希、他パイロットというお仕事モノを
無条件に受け入れられるのって
小学生までかも。少なくとも初回に関してだけ言えば
かなりこっぱずかしい場面が多かった。明らかにワケありの査察官・香田(堤真一)が
新海(木村拓哉)を異常に叱責したり、
やむを得ないトラブルに
乗客がバカみたいに騒いだり。ただ、全体の味つけはそんなに悪くなかった。
歩実(柴咲コウ)とうらら(内山理名)の
対照的なキャラクターとか、
ほんのわずかだけど
ユンソナのシーンとか、
竹中直人の“バーロー”とか(笑)それにしても、
この初回の視聴率は31.6%か。
恐るべしだな、木村拓哉。
意外と10%くらいは安住の数字だったりして(笑)今回は出番が少なかったけど、
(これからもこんなものか)
予想以上にナチュラルにやってたので
安住伸一郎にもちょっと期待だ。採点 6.5(10点満点平均6)
『いつもふたりで』 3
演出:小林和宏
脚本:相沢友子今回から柏原崇が降板し、葛山信吾に。
途中まで撮影していた第3話は
最初から撮り直したと言っていたので、
何かやると思っていたらやっぱりやった。まず、顔が映らない状態で直之(葛山信吾)が登場し、
瑞穂(松たか子)がビックリした顔をする。
直之がいきなりマジメなことを言い出して
ドランクドラゴンの塚地が
“何だか人が変わったみたい”すると葛山信吾が素になって
“えっ?大丈夫?”
と聞くと、
瑞穂たちがみんなで
“大丈夫、大丈夫”
と答える。これは葛山信吾のためにもやった方がよかった。
柏原崇のつもりで見るなんてできるわけないんだし。
コメディータッチの作品で助かったな。
シリアスな内容だったらさすがにできなかっただろう。これで最悪な状況は避けられたと思う。
初志貫徹して最後まで突っ走って欲しい。今回、ハチ(坂口憲二)と
央子(長谷川京子)に関するエピソードは良かったけど、
やっぱり不破(西村雅彦)の描き方は不十分だった。
いくらバラエティー好きだとはいえ、
央子が不倫するくらい不破が好きな理由が分からない。ここは本筋ではないので
もうこれ以上詳しく描くつもりはないのかな。
ちょっと残念なポイントだ。採点 7.0(10点満点平均6)
『メッセージ 〜言葉が、裏切っていく〜』 第ニ話
監督:国本雅広
脚本:森下直脚本がかなり良い。
いくつかの事件を同時進行させているのも
事件に重さが感じられていい構成だし。今回は唯一、
江里(りょう)が取材を申し込む際に
荷物を運ぶ手伝いをして相手が応じてくれる、
というシーンがつまらなかった。
あそこはもっと捻らないとダメなのに。でも、今回ぐらい真中瞳の出番が少ないと見やすいな(笑)
採点 7.0(10点満点平均6)
『お義母さんといっしょ』 第3話
演出:高丸雅隆
脚本:田中江里夏、金子ありさ前半はタメがないというか、
粘りがないというか、
ただシーンを繋げただけのような描き方だった。後半、良介(トータス松本)を想う
たま代(水野美紀)とよし江(水前寺清子)の違いを
描写するあたりから良くなったけど。作品の狙いは面白いのに
オリジナリティーを感じるまでには至ってない。
基本的には普遍的な家族愛を描いているので
細かいところまでもっと丁寧に作らないとダメなのにな。脇役も豪華なんだから
もう少しキャラを立てて欲しい。採点 6.5(10点満点平均6)
『僕の生きる道』 第三話
演出:佐藤祐市
脚本:橋部敦子今回は演出が佐藤祐市だったけど、
そんなに違和感はなかった。
作品としてはもう完全にペースをつかんだ感じ。
たぶんこのまま最後まで転ばずに行くな。主役の秀雄(草なぎ剛)、
相手役のみどり(矢田亜希子)、
秀雄の主治医(小日向文世)だけでなく、
理事長(大杉漣)や麗子(森下愛子)など、
脇役のキャラクターも立ってきた。今回、年老いてからも名前で呼び合うような
夫婦でいたいというエピソードは
少し取ってつけたような印象があったけど、
秀雄がビデオ日記に嘘を言い続け、
そのことに自分でも気がついている描写が
何とも言えなく良かった。エンディングのSMAPの曲は
最終回でやたら泣けるような気がする。採点 7.5(10点満点平均6)
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