タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

>>バックナンバー >>ドラマ別レビュー


第136話「“ピュア・ラブ”あっさりと終了」


コアなファンが付いている昼ドラ、
「ピュア・ラブ2」が先週で終了した。

明らかにパート3を意識したような終わり方で、
一度は還俗を決意した陽春(猪野学)も
結局、龍雲寺の副住職となり、
木里子(小田茜)の近くに住むに留まった。

最終的には究極の愛を見せて欲しいな。
昼ドラでどこまで描けるかどうか分からないけど。

あ、あと前回の135話で
初回の視聴率のベスト5を書いたけど、
2位の「美女か野獣」20.0%が抜けてました。
申し訳ない。


『熱烈的中華飯店』  第3話

演出:木村達昭
脚本:林宏司

これで最終回にしていいんじゃないの?
みんな自分の力を発揮して
ひとつの料理が作れたんだし…。
でも続くんだよね、やっぱり(笑)

1話につき1品目でもいいけど、
もっとテンポを上げるのは急務。

話がダレるだけじゃなくて、
料理が冷めてマズそうなんだよ!

             採点  5.5(10点満点平均6)


『最後の弁護人』  第2話

演出:岩本仁志
脚本:秦建日子

エッジが効いた良い話だなあ。
最後に子供が迎えに来た母親に向かって
“なんだよ”
ってツッぱったところは泣けた。

岩本仁志も日テレに来てから
やっと本領を発揮した感じだ。

惜しいのは須藤理彩に
コメディセンスがあまりないこと。
前半で阿部寛ともっと笑いが取れたら
かなり見ごたえのある作品になるのに。

             採点  7.5(10点満点平均6)



『刑事★イチロー』  第2話

演出::富田勝典
脚本:黒土三男

こういう安いドラマは
一話完結の方が分かりやすいのに。

分かりやすいのに分かりにくい。
今回の謎かけのシーンなんか
ちょっと酷かったな。

まあ、どうでもいいけど(笑)

             採点  4.5(10点満点平均6)


『HR』  第15話「須磨さん一家の災難」

脚本・総合演出:三谷幸喜
映像演出:河野圭太

今回ぐらいドラマ性があった方がいい。
別に感動するほどのストーリーじゃないけど、
全体的なバランスがよくなるし。

あと、香取慎吾のテンションも下げられるしな。
後半戦はなかなか調子いいぞ。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『恋は戦い!』  Round 3

演出:徳市敏之
脚本:相内美生

面白く見られる要素は所々に出てきた。
ただ、今回で言えば
豪(松岡充)のネガが盗まれたり、
ハナコ(本上まなみ)と芥川(伊原剛志)が
冷凍庫に閉じこめられるあたりの
ストーリーの組み立てがつまらな過ぎる。

こういうテーマのドラマは
何か事件を起こそうとしなくてもいいのに…。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『美女か野獣』  STORY 3

演出:松田秀知
脚本:武井彩

今回の脚本はヤングシナリオ大賞出身の武井彩。
後半の「人権と報道」に絡めた描き方は良かったと思う。

ただ、そのカタルシスに行き着くため、
わざと前半に戸渡(八嶋智人)を
ダメな人間として描くというやり方が
もう白々しくて見てられない。

スポーツ新聞の一面に書いてある
ヤンキースの文字を見逃して
ロサンゼルス便の搭乗口で待つ記者って…。
もう少し別の描き方があるだろうに。

この仕事がらみのエピソードが
あまりうまく描けてないので、
鷹宮(松嶋菜々子)と永瀬(福山雅治)の
過去に関する描写が出てくると安心する。

必ずしも連ドラに恋愛要素が必要だとは思わないけど、
このドラマに関しては
早めに2人の恋愛がらみのエピソードを
入れていった方がいいと思う。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『年下の男』  第三回

演出:藤尾隆
脚本:内舘牧子

伊崎(高橋克典)と花枝(風吹ジュン)の
関係以外はそれなりに面白くなってきたんだけどな。
とくに梓(麻生裕未)のキャラとか。

伊崎は30代後半の設定にした方がよかったんじゃないだろうか。
花枝は50代でいいから。
で、キャスティングを2人とも変える。

もちろん、女を忘れていた主婦が
年下の男に恋をして女を思い出す、
というのが狙いだから、
最初はわざとオバサンっぽく描いたんだろうけど、
ちょっとキモくなりすぎちゃったからな。

仮に、花枝は今と同じ51歳で
伊崎を38歳の設定にしたとして、
松坂慶子と仲村トオルとか(実年齢)。

これなら幅広い視聴者にウケたと思うんだけど。

             採点  6.0(10点満点平均6)


『高校教師』  VOL.3 眠れないふたり

演出:吉田健
脚本:野島伸司

上戸彩はどんどん良くなっていく。
逆にソニンに加えて
成宮寛貴の演技も気になってきた。
早く何とかしてくれないと…。

今回は大きな展開はなく、
湖賀(藤木直人)が
思わず始めてしまった実験と観察について、
ハッキリと自覚していく内容だった。

ただ、藤村(京本政樹)が
視聴覚室でのレイプシーンを思い出したり、
会話の中で新庄(赤井英和)の話を持ち出したりした。
10年前のエピソードをどこまで絡めてくるのか。

嘘から始まった雛(上戸彩)の湖賀に対する依存。
実験によって始まった湖賀の雛に対する依存。

そして、
紅子(ソニン)は悠次(成宮寛貴)に、
手島(眞鍋かをり)は藤村に、
またあるいは、
橘(眞野あずさ)も湖賀に依存しているのかもしれない。

依存は果たして愛なのか。
このテーマを描く上で
藤村の存在が非常に興味深い。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『スカイハイ』  第二死 つながり

演出:中原俊
脚本:高山直也

テーマとしては悪くないけど、
やっぱりドラマとしての構成に問題があると思う。
前半はとくにエピソードの描き方も単純で
見ていてかったるかった。

加賀美早紀も光ってなかったしな。
なんか非常に安いドラマになってしまった。

監督が代わったらどうなるのか。
とりあえずそこに注目してみよう。

             採点  5.5(10点満点平均6)


『かるたクイーン』  第三週 行方もしらぬ恋の道かな

演出:篠原圭
脚本:小松江里子

亮平(山口達也)の描き方が浅すぎる。
最後に春香(石田ひかり)が
それでも私は亮平が好き、とか言っても、
そうなの?って感じ。

たぶん最後まで見たら
単発2時間向きの内容だった、
ってことになると思う。

             採点  5.5(10点満点平均6)


『よい子の味方 〜新米保育士物語〜』  2

演出:大谷太郎
脚本:梅田みか

コテコテだなあ。
まあ、狙い通りに作れていると思うから
そんなにマイナス印象もないんだけど。

ただ、みんな太陽(櫻井翔)を見直すのに
次の回になるとまた印象が悪くなっているという、
同じ事の繰り返しになっていくとツライ。

その他大勢の女性保育士で笑いを取りたいのは分かるけど、
彼女たちの太陽に対する接し方も
少しずつ変化をつけて欲しい。

             採点  6.5(10点満点平均6)





[ロビー田中の自己紹介]

[トップへ]