タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
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第145話「“メッセージ”1話短縮か?2話短縮か?」
早い段階から打ち切りの噂が流れていた「メッセージ」が、
5話、6話と3%台の視聴率を出して
今週はついにマイケル・ジャクソンの特番に。とりあえず8話のあらすじまでは発表されているけど
これが最終回なのか?だとすれば2話短縮。
予定通りに3月17日まで放送すれば1話短縮。
いずれにしても非常に興味深い展開になりそう。
『いつもふたりで』 8
演出:小林和宏
脚本:相沢友子村越(黒沢年雄)が山崎翔であることは
今までの流れでほぼ明確だったわけだけど、
瑞穂(松たか子)がそのことに気がついてもなお、
“この世界に戻って来ない方がいい”
と黙って諦めた展開が良かった。ただ、この後半部分が良かっただけに
肝心のハチ(坂口憲二)との関係が
サブストーリーっぽい印象になってしまったのは残念。いや、それより何より
やっぱり問題はハチと央子(長谷川京子)の関係だろう。
ここまで2人の関係を進ませてしまっては
“いつもふたりで”になるために
この関係をもう一度壊さなければならない。しかもその方法は結局、
央子が再び不破(西村雅彦)の元へ、
ということになりそう。だったらもっと不破と央子の関係を
しっかり描いておかなければならなかったのに…。やっぱりここが一番のネックになってしまった。
採点 7.0(10点満点平均6)
『お義母さんといっしょ』 第8話
演出:七高剛
脚本:金子ありさたま代(水野美紀)とよし江(水前寺清子)が
川縁で話すシーンは良かったんだけど、
全体的にはストーリーが浅すぎ。俊介(海東健)が母親のことを考えてる、
と前振りしておきながら、
最初の給料でブローチをプレゼントって…。
いつの時代のドラマだよ。だいたい、健は
初めて社会人になったわけじゃないじゃん。
健に絡んだ前半のドタバタも何の工夫もないし。放送開始当初の期待感が嘘のようだ。
採点 5.0(10点満点平均6)
『僕の生きる道』 第八話
演出:星護
脚本:橋部敦子依然として丁寧な作りではあるけど、
今までのたたみかけるような盛り上がりを考えると
初めて失速した感じ。いくら秀雄(草なぎ剛)にとって
教会の合唱隊が想い出の心象風景であっても、
現代の受験生に合唱を、
という展開はさすがに冷めてしまった。とくに盗撮をするほど
精神的な安定を欠いている生徒(藤間宇宙)と
合唱という組み合わせにはムリがあった気がする。ただ、理事長(大杉漣)とみどり(矢田亜希子)のやりとり、
理事長と教頭(浅野和之)の教室での会話シーンなどは良かった。秀雄は“普通ではない”という父の意見に
“死ぬと分かっているのは彼だけじゃない、全員よ”
と反論したり、
“中村先生と結婚して、家族になって、彼を支えて、
そして彼を見送るために生きている”
とまで言うみどりの覚悟もうまく描けていたと思う。やっぱりこれまでに比べると
秀雄の感情よりも
そのまわりにスポットが当たってしまったのが
違和感の一番の原因だと思う。合唱は次回以降も引っ張るようなので、
せめてここだけではクサくならないように処理して欲しい。採点 7.0(10点満点平均6)
『熱烈的中華飯店』 第8話
演出:木村達昭
脚本:林宏司ちょっと改善したかな、と思うと
またすぐ元に戻るんだよなあ。テンポ悪すぎ、エピソード単純すぎ。
野口(勝村政信)が改心するところなんか
当たり前すぎてビックリした。それにしてもずっと船の中にいるのに
何であのふたりは何回も横流ししてたんだろう。
船に乗る時か降りる時に
一回やればいいんじゃないの?
まあ、どうでもいいか、そんなこと。採点 5.5(10点満点平均6)
『最後の弁護人』 第7話
演出:岩本仁志
脚本:秦建日子前回の解決編。
結局、トリックをこねただけの
ありきたりのストーリーだった。このドラマに求めているのは
こういうことじゃないのに…。採点 6.0(10点満点平均6)
『刑事★イチロー』 第7話
演出:倉貫健二郎
脚本:黒土三男相変わらず無駄なセリフやカットが多い。
サッカー選手の沢木(新晋一郎)は
当然、このあと事件に関わってきてくれるんだろうけど、
海外からオファーがかかるほどの一流選手にする必要あるのかなあ。イチローという名前といい、
とにかく単純な発想が満載だ。採点 4.5(10点満点平均6)
『つばさ』
企画:中野聖、長澤雅彦
エクゼクティブ・プロデュース:鈴木紀夫
プロデュース:田島真一郎、大原博美
監督:長澤雅彦
脚本:三澤慶子
音楽:REMEDIOS
テーマ曲:「ふたりの季節〜North Point〜」Kids Alive
制作:北海道文化放送
出演:前田亜希、草村礼子、萩尾みどり、河原さぶ、小市慢太郎、大森南朋、他1月末に放送された
北海道文化放送30周年の記念ドラマ。
ビデオがどこかにいってずっと見逃していた。結論から言うと非常にいいドラマだった。
いや、ドラマっていうか映画だな。
監督は「13階段」の長澤雅彦。内容は、主人公の娘(前田亜希)、
母(萩尾みどり)、祖母(草村礼子)、
親子三代それぞれの生き方を通して
お互いが理解し合っていく姿を描いたもの。とくに大きな事件が起きるわけではなく、
ごく普通の日常の中で物語が進む展開が良かった。前田亜希は今いちばんいい時期かもしれない。
「刑事イチロー」なんかに出てないで
こういう上質の作品にもっとたくさん出るべきだ。ただ、ラストのキメのセリフのところで
おでこのニキビが目立ったのは残念。
マフラーで顔が隠れすぎていた気もするし…。
そこだけ気になった。採点 8.0(10点満点平均6)
脚本 ★★★★☆
演出 ★★★★★
配役 ★★★★☆
主題歌 ☆☆☆☆☆
音楽 ★★★☆☆
新鮮さ ★★☆☆☆
話題性 ★★☆☆☆
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