タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
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第162話「来年の大河、主要キャストが決定」
来年のNHK大河ドラマは三谷幸喜脚本の「新撰組!」。
主役の香取慎吾などはすでに発表されていたけど、
他の主要キャストも先日発表された。
まとめるとこんな感じ。近藤勇…香取慎吾
芹沢鴨…佐藤浩市
坂本龍馬…江口洋介
勝海舟…野田秀樹
沖田総司…藤原竜也
土方歳三…山本耕史新撰組隊士には、
オダギリジョー、中村勘太郎、山本太郎、
堺雅人、山口智充など。
近藤を慕う役で中村獅童も出る。女性陣は、
優香、田畑智子、菊川怜、沢口靖子など。また派手になりそうだな。
『OL銭道』 第四話 内職商法夫人
演出:南雲聖一
脚本:高橋ナツコ詐欺などに引っかかって損をしない方法、
という話ではなく、
あくまでもお金の貯める方法で統一した方が、
やっぱり作品としては美しかったと思う。でも今回のようにストーリーがしっかりしていると
そんなことも気にならなくなった。これは銭道知識を紹介するだけのドラマではなく、
ちゃんとラブストーリーになっている。
結構せつない話だしな。こういうテイストの作品で手を抜かず、
精一杯、面白いモノを作ろうとするスタッフは好きだ。予想以上に良いドラマになってきてる。
採点 6.5(10点満点平均6)
『女将になります』 第5週「ピンチは続く」
演出:堀川とんこう
脚本:小松江里子ここまでやるか、というくらい
大衆的なコテコテの展開。
やれやれだな。塾生だけじゃなく、
女将(高橋恵子)までバカっぽく描いてるよ。しかもこの手のドラマは、
最後はすべてがまるく収まるようになってるんだよな。もうお約束にまっしぐらだけど
最後まで見るか。採点 4.0(10点満点平均6)
『ぼくの魔法使い』 3 アイ ラブ ユー OK?
演出:水田伸生
脚本:宮藤官九郎第1話、第2話、第3話じゃなくて、
1アイラブユーOK?
2アイラブユーOK?
3アイラブユーOK?
なのか?じゃあ、最終回だけ
11アイラブユーOK!!
になるとか。まあ、そんなことはどうでもいいんだけど、
やっとリズムに乗ってきた感じ。一話完結のストーリーもしっかり描きつつ、
るみたん(篠原涼子)の変身エピソード、
西(小田茜)の不倫エピソードなどが
きちんと絡めてあった。コメディー部分も阿部サダヲを中心に畳みかける笑いで、
個人的には小田茜のカツラがズレるシーンで最高潮に達した。
小田茜も一皮むけたな(笑)西村雅彦が久しぶりに浮いてない、
というのも作品のトーンを安定させてるような気がする。採点 7.5(10点満点平均6)
『笑顔の法則』 第四話
演出:吉田秋生
脚本:寺田敏雄今回のテーマは漫画家の仕事と旅館の仕事、
両方に無理なくリンクしていて、
見やすいことは見やすかった。ただ、祐美(竹内結子)と礼次郎(阿部寛)が
ムリに仕事を受けて失敗してしまうなら
連載の仕事も出来が悪くなくては辻褄が合わない。それなのにその部分のエピソードを膨らます余裕がないので
ドラマの展開上、連載作品だけは最高の仕上がりにしてしまった。
これはさすがにご都合主義と言わざるを得ないせめて最後の女将(野際陽子)のセリフで、
「仮にひとつの仕事がうまくいったとしても〜」
のようなフォローをいれておけば体裁は整ったのに…。脚本は最初から粗いままだな。
採点 5.0(10点満点平均6)
『こちら本池上署』 第4回 疑心の張込み
演出:山内宗信
脚本:横田与志セリフに説得力がない部分がいくつかあったけど
全体の内容は相変わらずこのドラマらしかった。……まあ、それ以上は何も言うことないんだけど(笑)
由美(加護亜依)がダブルデートするなら
辻とのツーショットを入れて欲しかった。採点 6.0(10点満点平均6)
『東京ラブ・シネマ』 Film 4
演出:平野眞
脚本:高橋美幸ここまででは一番素直に描けていたかも。
脚本が藤本有紀じゃなかったしな(笑)ていうか、今回は平野眞テイストが強かったんだと思う。
とくに前半のテンポ良く編集してしまうところなんか。今回は温泉シーンがアリの映画祭が大半だったけど、
東京に戻ってからもせめてこれくらいの質で仕上げて欲しい。採点 6.0(10点満点平均6)
『伝説のマダム』 第4話
演出:新城毅彦
脚本:野依美幸(アシスト:マダム・マリ)すさまじいドレスだなあ。
このドレスは全然いいと思わなかったけど、
内容は今までで一番良かった。花嫁の父(小野武彦)と新郎(塚本高史)が
いい味を出していたというのも大きいな。
桃井かおりと塚本高史のやり取りも最高だった。遠藤久美子も想像以上に良かったんだけど、
「笑う犬」のコントで鍛えられたのかな。ただ、今回はちょっと
玲子(永作博美)の存在意味が分からなくなった。
次回以降、玲子の描き方にも気をつけて欲しい。採点 7.5(10点満点平均6)
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