タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

>>バックナンバー >>ドラマ別レビュー


第166話「“BJによろしく”はついにNICU編へ」

依然として「BJ〜」は高品質を保ったまま後半へ。
「笑顔の法則」は回復の兆しなし。
だいたい態勢は決まってきましたな。

ちなみに「演技者」の新シリーズ、
「いい感じに電気が消える家」は見る価値アリだよ。


『ブラックジャックによろしく』  第6話

演出:平野俊一
脚本:後藤法子

妥協しないで丁寧に撮ってるなあ。
こうなるとTBSは一枚上手という気がする。

国仲涼子だけでなく、
鶴瓶、横山めぐみ、吉田栄作もハマってた。

この回だけでも考えさせられることは多いんだけど、
作品の本質はまたその先だからなあ。

早く次が見たい。
というか、早く次をじっくり見たい。

             採点  8.0(10点満点平均6)


『OL銭道』  第六話 涙の銭ガエル

演出:徳市敏之
脚本:高橋ナツコ

マジで泣けてきたよ、
火打ち石のところで。

これでもうちょっと菊川怜がうまかったらなあ。
…それは言わない約束でしょ。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『ぼくの魔法使い』  5 アイ ラブ ユー OK?

演出:水田伸生
脚本:宮藤官九郎

モコミチって言いにくい!
とベッキーが代弁してくれた(笑)

あと、今回のヒットは都市伝説だな。
一ヶ月8万円で女子高生と援助交際しても
そのまま自分の会社に就職させると
月給8万円でいいのか。

…いくない!
けど、小田茜がフツーに働いてると
そんなこともありそうな気がしてくるから不思議だ。

小田茜、もう「ピュアラブ」できないね(笑)

今回ぐらいシリアスな内容が入ってくると
全体のバランスが取れていい。

井川遥と田辺(阿部サダヲ)の関係も
意外とせつない要素があるので、
このあたりは引き続き絡めていって欲しい。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『笑顔の法則』  第六話

演出:吉田秋生
脚本:寺田敏雄

最悪だ。
祐美(竹内結子)の過去を描きたいのかと思ったら、
結局、女将(野際陽子)の話は酒の飲み方がどうのこうの。

幽霊騒動にしても、
リアリティーのない宴会にしても、
必然性のあるつながりは皆無だった。

ていうか、必然性がなくても
それがさも自然の流れのようにみせるのが
脚本家のワザなのにな。

竹内結子や阿部寛が可哀想になってきた。

             採点  3.5(10点満点平均6)


『こちら本池上署』  第6回 私だれの子?

演出:黒沢淳
脚本:津軽海渡

矢口は規定の身長に足らないため、
警察官ではなく警察職員だった。

途中で警察職員には逮捕権がないというセリフが出てきて、
あれ、逮捕権なら民間人にもあるのに、と思っていたら、
最後にちゃんと現行犯逮捕するシーンがあった。

それにして矢口の声はやかましいなあ。
実母と話すシーンはそれなりに感動的だったけど、
もう少しセリフにメリハリが出せないと
女優でやっていくのはツラそう。

まあ、最初からバラエティー向きだからいいのか。

加護と矢口の絡みはなかったけど、
ドラマのストーリーとしては上々だったと思う。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『東京ラブ・シネマ』  Film 6

演出:平野眞
脚本:藤本有紀

晴子(財前直見)が暎二(玉山鉄二)にフラれて、
照子(浅田美代子)と飲むシーンは良かった。

ただ、ドラマの展開上、
真先(江口洋介)も同じようにフラれるべきだったのに、
絹世(鷲尾いさ子)とのエピソードがずっと淡泊で
真先のダメージがそれほど感じられなかった。

絹世の相手、溝口(豊原功補)が唐突に出てきただけでなく、
溝口のキャラ自体もありきたりだったのが余計にマイナスだった。

最後の締め方はまた寒い感じで…。
これはもう、どうしようもないことなんだろうな。

             採点  5.5(10点満点平均6)


『伝説のマダム』  第6話

演出:日名子雅彦
脚本:野依美幸、李正姫(アシスト:マダム・マリ)

キレイ事を言うのではなく、
結婚するなら簡単には消せない過去もある、
ということをきちんと描いた点は良かった。

ただ、やっぱりTVドラマということで
最後に武彦(今井明彦)がいつか家族を説得する、と
マダム(桃井かおり)たちに言いに来るシーンをつけてしまった。

これをつけるなら、
どうして京子(吹石一恵)は武彦を好きになったのか、
なぜ武彦はそこまでして京子を愛そうと思ったのか、という
2人の出会いや恋愛の形についての描写をしなくてはいけなかった。

慎之介(大浦龍宇一)が教会から京子を連れ出すシーンには
それなりのカタルシスがあったので、
武彦が迎えに来るシーンは思い切って無くしてもよかったのに…。

ただ、相変わらず全体のトーンは安定していて、
今回もマダムと慎之介の会話シーンなどはすごく良かったと思う。

この6話から最後まではオリジナルストーリーのようなので、
プロットには十分に気を使って欲しい。

             採点  7.0(10点満点平均6)





[ロビー田中の自己紹介]

[トップへ]