タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第168話「夏ドラマ、おおむね決定」

7月からの夏ドラマが徐々に発表されている。
注目はやっぱり「ウォーターボーイズ」か。
映画の2年後を、山田孝之主演で描く。

人気コミック「Dr.コトー診療所」もドラマ化。
吉岡秀隆と柴咲コウが共演する。

個人的には市川たくじの「Separation」が原作の
「きみが還る場所(仮)」(日テレ系・月曜10時)
に期待したい感じ。

まあ、夏ドラマの話はまた後日ということで。


『ムコ殿 2003』  6

演出:久保田哲史
脚本:都築浩

TV版「プラトニック・セックス」の主役だっただけあって、
星野真里が演じるヒカリにAV出演の過去が…。
そんなことも含めて、
今回もストーリーは王道中の王道だった。

でも、泣けるんだよね。
完全に制作者の術中にハマってる(笑)

今回はやっぱり酒井法子が良かったな。
前作の竹内結子とは違う、
年上のおっとりした奥さんらしい心の揺れを
美しく演じていたと思う。

これでしょ、ムコ殿は。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『ブラックジャックによろしく』  第7話

演出:山室大輔
脚本:後藤法子

正解のない問題を突きつけられるのは痛い。
いや、正解はあるのかもしれない。

ただ、その正解にたどり着く道程は、
子供の父親(吉田栄作)、
子供の母親(横山めぐみ)、
主治医(笑福亭鶴瓶)、
看護士(国仲涼子)、
そして研修医(妻夫木聡)、
みんな違っていい。

違っているからドラマも成立する。

吉田栄作の号泣は好演だったなあ。

             採点  8.5(10点満点平均6)


『OL銭道』  第七話 君の瞳は一億円

演出:南雲聖一
脚本:金杉弘子

おいおい、
めちゃくちゃ面白くなってきたぞ。

小野崎(姜暢雄)が
単にあやめ(菊川怜)にちょっかいを出す役ではなくて、
金銭感覚的なルーツがあやめに似ているってところがいい。
小銭の絶対音感まであるのは最高だったな。

ただ、やっぱり姜暢雄の演技はちょっと…。
まあドラマとして面白いからいっか。

真一(沢村一樹)、春奈(椋木美羽)を含めた四角関係で
最後まで楽しめそうだ。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『女神の恋』  第1週「吉子さんのバカンス」

制作統括:佐野元彦
演出:柴田岳志
脚本:田渕久美子
音楽:本間勇輔
主題歌:「元気を出して」島谷ひとみ
制作:NHK
出演:松本明子、山口祐一郎、辰巳琢郎、愛華みれ、高木ブー、
   国分佐智子、中野勇士、他  前田美波里(ナレーション)

松本明子、NHK初出演作。
自分らしい生き方を忘れていた主人公が、
ひとりの男性との出会いの中で
本来の自分に目覚めていくラブ・コメディー。

松本明子のコメディーは普通でも秀作が多いけど、
今回は相手役の山口祐一郎が抜群にいい。
かなり期待できそうだ。

あと、本間勇輔の音楽がかなり作品を盛り上げていて、
主題歌との相性もいい感じ。

大半のシーンがコテージの中で繰り広げられる
シチュエーション・コメディーっぽい作りになるようなので、
松本明子と山口祐一郎のバトルをじっくり楽しみたい。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『ぼくの魔法使い』  6 アイ ラブ ユー OK?

演出:水田伸生
脚本:宮藤官九郎

安定してきたぞ。
今回もバランスが良かったな。

脇役みんなの出番が多かった分、
るみたん(篠原涼子)の活躍がちょっと少なかったけど、
内容的には十分に成立していた。

そしてついに変身したまま元に戻らない展開に。
甘える古田新太も笑えるけど、
ベッドでタバコをふかす篠原涼子もスゴイ。

でもこれはある意味、
究極の状態で試される愛だからなあ。
面白くなってきた。

それにしてもこのドラマはゲストまで豪華だ。
来週は前田愛まで使うらしい。
「BJによろしく」とは別の意味で徹底してるな。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『笑顔の法則』  第七話

演出:片山修
脚本:大良美波子
脚本協力:寺田敏雄

祐美(竹内結子)のキャラクターを
改めて示す回としては悪くなかった。

ただ、相変わらず母子のいがみ合いの原因が、
死んだ父親の看病に来なかったから
というありきたりな設定だったのにはシラケた。

まあ、日記の内容はそれなりに書けていたので
何とか持ち直したけどね。

西島秀俊も可哀想になってきた。

             採点  5.5(10点満点平均6)


『こちら本池上署』  第7回 寮長に最敬礼

演出:大久保智己
脚本:横田与志

このタイプのドラマとしてはしょうがないんだけど、
寮生の描き方は単純すぎてつまらなかった。

椎名(高嶋政伸)が寮を訪れて
何も言わずに帰っていったシーンは良かったけど。

方面本部長(西岡徳馬)は
毎回出さなくてもいいのになあ。
ちょっとあのシーンはしつこい気がする。

             採点  5.5(10点満点平均6)


『東京ラブ・シネマ』  Film 7

演出:成田岳
脚本:藤本有紀

今回は良かった。
やっぱりラブストーリーを主体にして描くと
それなりに見ごたえは出てくるな。

照子(浅田美代子)→社長(竹中直人)
というラインも出てきて、
ますます複雑になってきた。
これくらいのバランスを崩さすに最後までいって欲しい。

ちなみに「えびボクサー」はこんな映画。
       ↓
http://www.albatros-film.com/movie/ebi.html
全世界で上演禁止だって(笑)

             採点  6.5(10点満点平均6)


『伝説のマダム』  第7話

演出:新城毅彦
脚本:野依美幸、川上徹也(アシスト:マダム・マリ)

オリジナルの話だけど
「男たちのウエディング」という内容で良かった。

キャスティングがバッチリだしね。
松方弘樹はもちろん、中澤姉さんも。

物音がして
ナオミ(中澤裕子)が組長(松方弘樹)を
かばったシーンは、
そんな経験あるんじゃないの?
って気さえした(笑)

ただ、強いて言えば、
今回も組長とナオミの出会いを
もう少し描いて欲しいとは思った。

そこがあって
組長がどれだけナオミを愛していたかが分かれば、
最後の組長の判断ももっと感動的なものになったのに。

全体の質は高いし、
ムダなシーンが多いとも思わないので、
もっと長い時間で描くべき作品なんだろうな。

2時間ドラマで続編を作れると最高なんだけど、
今の視聴率じゃムリだろうな。
残念だ。

             採点  7.0(10点満点平均6)






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