タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
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第171話「時代劇が嫌いな人にもオススメの…」
20年ぶりの「大奥」が始まった。
池脇千鶴のナレーションを効果的に使って
かなり分かりやすく作られていた。エンターテイメント性も高くて、
最後の「瀧山〜」はゾクっと来たな。
期待できそうだ。でも、オススメの時代劇は
NHKの「ゆうれい貸します(金曜9時15分〜)」。山本周五郎の「ゆうれい貸屋」が原作なんだけど、
めちゃめちゃ面白いぞー。
『顔』 第8回 運命の再会
演出:松岡秀知
脚本:高橋留美うーん、何て言うのかなあ。
このドラマは演出にオリジナリティーが無さ過ぎるんだよな。音楽もそれ自体は悪くないのに
使い方が悪い。結果的に、
ものすごくありふれた話を
聞かされてる感じがしてしまうんだよ。いつも感心するのは似顔絵だけだ。
採点 5.5(10点満点平均6)
『マルサ!!』 MISSION 9演出:若松節朗
脚本:稲葉一広脚本家が違ったせいか、
査察第三課の仕事がプロっぽくなくて
つまらなかった。加音子(江角マキコ)がバイオリンを弾くシーンもねえ。
実際に手を合わせるほど練習できないなら
やる必要もなかったのに…。“骨壺まで持っていく”という
佐久間(石黒賢)のセリフが決め手になっていたのも
お粗末な作りだった。採点 5.0(10点満点平均6)
『ダイヤモンドガール』 第9話
演出:村上正典
脚本:吉田智子うまい。今回はうまかった。
作品全体としては、
徐々に近づけてきた
麗香(観月ありさ)と鍋島(岸谷五朗)の関係を
さらに進めるような展開。それをハッキリと示すために
序盤で振っておいた麗香の学生時代のクラブを
最後にチアリーダーと明かして
鍋島との相性に説得力を持たせていた。ただ笑いを取るだけかと思われた
佐久間(勝村政信)のギックリ腰も、
担当を鍋島に代えるための理由になっていたし、
実に考えられた構成だった。前回の終わりで
麗香と慎一郎(谷原章介)の関係を知った
詩織(原沙知絵)のリアクションを
今回は大袈裟に描かず、
自分と麗香の違いを考える程度に留めたのも
全体の流れを考えると良かったと思う。あと、鍋島の別れた妻役で登場した森口瑤子。
彼女もいい雰囲気を出してたなあ。ラストで耕太(金子雄)が鍋島に笹舟を渡す場面を
横で見つめていた時の表情は
今回のベストショットだった。採点 7.5(10点満点平均6)
『きみはペット』 8. モラトリアムの終えん演出:高成麻畝子
脚本:大森美香今回、初めて女性が演出をしたわけだけど、
美しい映像が多かった。
内容的にもテーマを深く描いていて
重要な回だったと思う。とくにモモ(松本潤)とモモの母親(夏木マリ)の関係を
きちんと描いていたことで、
モモとスミレ(小雪)のモラトリアムが
明確に描かれていた。松本潤のキャスティング意味も示すダンスシーンもあって
見どころが多い回だった。採点 7.5(10点満点平均6)
『新・夜逃げ屋本舗』 第8話監督:原隆仁
脚本:長崎行男今回の脚本家は、
映画版でも脚本に加わっていた長崎行男。
プロットは悪くなかったし、
前半はいいセリフもあった。でも、後半はゲストの石原良純と共に
演出がどんどん安っぽくなっちゃったな。
とくに病院での追いかけっこのシーンとか。まあ、そういうドラマなんだろうけど。
採点 5.5(10点満点平均6)
『動物のお医者さん』 第8回監督:佐藤嗣麻子
脚本:吉沢良太1本目の「ヒヨちゃん、病に伏す」が
今までのベストだった気がする。二階堂(要潤)のキャラが遺憾無く描かれていたし、
中盤は意外とホロっときたし、
ヒヨちゃんがしゃべる部分も違和感がなかったし、
笑えるシーンも満載だった。あとの2本も悪くはなかったんだけど、
1本目に比べるとキレがなかった感じ。3本立てはうまく作ったとしてもバランスが難しいなあ。
でも一度くらいは「ヒヨちゃん、病に伏す」クラスの3連発を見てみたい。採点 7.5(10点満点平均6)
『ホットマン』 第9話演出:中島悟
脚本:樫田正剛中島悟の回は
いつも矢田亜希子が魅力的に撮れてるけど、
沢尻エリカもエロい!七海(山内菜々)もいつか
あんなムチムチになっちゃうのか?採点 6.0(10点満点平均6)
『あなたの人生お運びします』 第9話
演出:生野慈朗
脚本:大石静前半は殺虫サービスなどの発案から
ラジオ出演とつながり、
一気に仕事が増えて会社が大きくなるという展開。そして後半はついに愛子(小池栄子)が造反し、
勇介(佐々木蔵之介)と優秀な人材を連れて独立してしまう。愛子の理論も正しいだけに、
安い敵役になっていない所がいい。これでドラマとしても引き込まれる要素が多くなった。
採点 7.0(10点満点平均6)
『ムコ殿 2003』 8
演出:久保田哲史、金子傑
脚本:都築浩2度目の生放送。
ちゃんとシリアス編を用意していた。
たいしたもんだ。ただ、泣きの演技の中心を担ったのは岸本加世子。
家族全員でのシリアスシーンはなかった。
…しょうがないか。でも、せめて表の裕一郎(長瀬智也)ではなく、
裏の裕一郎で泣きのシーンをやって欲しかったなあ。あと、松下由樹ね。
岸本加世子と松下由樹のガチンコをやってこそ、
この作品における生の神髄だったと思うんだけど…。生のシーンを確保するために
前回使ったバラエティー番組を使ったのも安易だった。前回は主人公が人気アーティストという設定を利用して
うまくやったな、という印象だったけど、
今回は手を抜いた感じしかしなかった。まあ、最初から2回の生放送を
派手なイベント編とシリアス編に分けて
企画していたのは明らかなので、
その点は評価していいと思う。やっぱりドラマは生よりビデオだな、
当たり前だけど。ちなみにさんまも生よりビデオ(編集込み)向き。
採点 6.0(10点満点平均6)
『ブラックジャックによろしく』 第9話演出:平野俊一
脚本:後藤法子“何が正しい答えなのか、ついに分からなくなったよ。
だけど、考え続けることが答えなんだと思う”ある意味、この作品の本質はここにある。
でも、考えることがイヤな人は
このドラマにもハマれないんだろうな。
英二郎(妻夫木聡)の表面的な行動だけが気になって…。海辺の夫婦(吉田栄作・横山めぐみ)のシーンは良かった。
あと、英二郎と高砂(鶴瓶)の最後シーン。
“たまには親らしいことせなアカン”
と言った時の鶴瓶は最高だった。NICU編をここまで描いたのは立派だったと思う。
採点 8.5(10点満点平均6)
『OL銭道』 第九話 モー烈、一千万円の告白演出:南雲聖一
脚本:金杉弘子ショック!!
久々にビデオ録画を失敗して
後半30分しか見られなかった。正社員になるという小野崎(姜暢雄)を応援するあまり、
あやめ(菊川怜)が詐欺にあってしまう話だった、らしい。最終的には同じようにダマされていた小野崎が
あやめのお金を取り戻すだけではなく、
ダマし返して一千万円を作り、
あやめにプロポーズするという展開に。一方、あやめを心配し続ける真一(沢村一樹)は
春奈(椋木美羽)の母親に会う約束を忘れ、
2人の間には大きな亀裂が…。いろんな結末が考えられるなあ。
でも春奈には幸せになって欲しい(しつこい?)採点 ────────
『女神の恋』 第3週「星に涙の夜もある」
演出:勝田夏子
脚本:田渕久美子星空の下での父子の会話は良かった。
倫伝(中野勇士)がわんわん泣くシーンは
思わずもらい泣きしてしまったし。その後も末吉(松本明子)が
こっぴどくフラれる展開があったりして
この第3週はかなりシリアスな場面が多かった。第4週はまた宮崎に舞台が戻る模様。
期待してみよう。採点 6.0(10点満点平均6)
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