タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
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第186話「“白線流し”次のSPは9月6日」
もうだいぶ前に発表になってたんだけど、
念のため書いておこうかな。次の「白線流し」は9月6日放送で
タイトルは「白線流し〜二十五歳」。
柏原崇もこの作品で復帰する。今から楽しみだ。
『幸福の王子』 第四章
演出:池田健司
脚本:遊川和彦とりあえず周平(本木雅弘)のヤケドの原因が
良介(渡部篤郎)の放火じゃなくてよかった(笑)そして今回ついに繭(綾瀬はるか)の母親(井森美幸)が
周平と小学校で同級生だったことが明かされる。…小学校!?
まさかそれだけが接点じゃないよね?
なんか心配になってきたなあ。あと今回は、
やたら説明っぽいセリフが多かったのも気になった。もともと良介が繭に過去を語る形で進むので
説明っぽくなるのは仕方ないんだけど、
時間軸の過去のセリフまで説明っぽくなると
ストーリーとの距離を感じてしまう。過去に流行ったものや時事的な出来事を
ムリヤリ入れるのもストーリーにのめり込めない要因。もう少しスムーズに周平、良介、海(菅野美穂)の過去に
浸りたい感じはするな。採点 6.0(10点満点平均6)
『ひと夏のパパへ』 ♯4
監督:松永洋一
脚本:樫田正剛プロットは悪くないんだろうな。
あと、映像も悪くない。
でも全体的な仕上がりがこうなっちゃうんだ…。やっぱり前半で笑いが取れないのはツライな。
なぜか今回は各回のタイトル表示がなかった。
やめたのかも。採点 5.0(10点満点平均6)
『愛するために愛されたい』 4
演出:松田秀知
脚本:梅田みかワケ分からん!という意見が殺到したのか、
視聴率が5%台まで下がったからか、
冒頭にナレーションが付いた。…余計にショボくなったんですけど(笑)
しかも、シャトル打ち上げ予定まで3ヶ月しかないのに
地球の周回から月への往復へ予定を変更!?
このドラマにリアリティーを求めてもしょうがないけど、
ムチャクチャな展開だなあ。メッセージ的にはかなり核心的なことを言い始めているのに
セリフのノリがこんなだと
こじつけにしか聞こえないのもツライところ。今期のTBSは大苦戦だ。
採点 4.5(10点満点平均6)
『高原へいらっしゃい』 第四話
演出:吉田健
脚本:前川洋一昔のお客さんがやってくるのは
オリジナルにもあったエピソード。
でもやっぱり今風に処理してしまった感じ。
このエピソードのテーマ自体は面白いんだけどね。「高原へいらっしゃい」というタイトルを
パンフレットのコピーで使うやり方は
あまりにも軽すぎた。採点 5.5(10点満点平均6)
『Dr.コトー診療所』 第4話
演出:小林和宏
脚本:吉田紀子代議士・芦田(竜雷太)の描き方は良くないんだけど、
ゆき(木村佳乃)の絡み方、
今回の患者の息子・純一(井澤健)の葛藤、
茉莉子(大塚寧々)の子供の問題など、
患者に対する治療以外の部分でも
エピソードが多かったのが良かった。しかも次回はこのまま芦田親子の話になる模様。
こういう作りはいいと思う。採点 7.0(10点満点平均6)
『STAND UP!!』 04
演出:加藤新
脚本:金子ありさカッコイイなあ。
正平(二宮和也)もケンケン(山下智久)も
千絵(鈴木杏)も、そしてオヤジ(段田安則)も。とくにオヤジが4発目を殴らなかったところが良かった。
オヤジもかつては少年だったんだよ、今は父親だけど。西田尚美も東京のお姉さん役がハマリ役。
千絵の気持ちになるとお姉さんの存在は涙が出るほど嬉しい。演出では前回の「ブラックジャックによろしく」に続き、
今回も「魔女の条件」などのパロディーがあった。
ちゃんと図書室で寝てたところは丁寧だったな(笑)採点 7.5(10点満点平均6)
『特命係長・只野仁』 第三話 仇討ち
演出:秋山純
脚本:高山直也ラスト3分で宮城地震の臨時ニュース。
そして戻ってきたらエンディングロール。でも別に「最後はどうなったの?」
とか気にならないからいいよな、このドラマは(笑)驚いたのは、
ドラマのテイストもB級だけど、
臨時ニュースのキャスターもB級だったこと。
地名をガンガン読み間違えてたぞ。そこまで統一感を持たして番組作りをするとは…
テレ朝、恐るべし(笑)採点 5.0(10点満点平均6)
『すいか』 第3話
演出:佐藤東弥
脚本:木皿泉すごいなあ。
このドラマのクオリティーの高さは。ひとことで言ってしまえば成長物語なんだろうけど、
それを日常的な些細なエピソードを細かく積み重ねるだけで
大きく深い物語にしてしまうんだよな。それとやっぱり馬場ちゃん(小泉今日子)の存在は大きい。
彼女が第1話で取った行動が、
唯一、このドラマの非日常的なエピソードなんだけど、
自由を求めて不自由になってしまった彼女がいるからこそ、
基子(小林聡美)たちの日常がより鮮明に写っている。あの第1話の衝撃は、
全体のトーンに対するものだけでなく、
大きな、でも身近な、
浸みるドラマの始まりだったんだなあ。採点 8.0(10点満点平均6)
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