タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第192話「“白い巨塔”25年ぶりに連ドラ化」



10月からのフジ木曜10時枠で、
「白い巨塔」が25年ぶりに連ドラ化されることになった。

その完成度の高さだけでなく、
最終回放送直前に主演の田宮二郎が
猟銃自殺をしたという伝説の作品。

田宮二郎版「白い巨塔」は
約7ヶ月、全31話で放送されたけど、
今回も2クール(約6ヶ月)で放送されることになった。

主演が誰になるのか、今から楽しみだ。



『愛するために愛されたい』  7

演出:松田秀知
脚本:武井彩

次回、宮田(柳葉敏郎)が生き返ってたら笑うな。
みんな死んでは生き返り、死んでは生き返り…。
ドラゴンボールか!みたいな。

今回、菊川怜は泣きのシーンなどで頑張った。
ただ、理沙(菊川怜)の父親の設定がコテコテだったり、
理沙が素直になるまでの気持ちの変化がきちんと描けてなかったりで、
ドラマとしては今までと別の次元でダメだった。

あと、宇宙飛行を月への周回に変えたことを
玲子(黒木瞳)に伝えるシーンってあったっけ?
4話で初めてこの話題がJASDA内で出て、
その後、玲子を交えてこの話はしてないはずなんだけど…。
打ち上げまであと40日なのにいいのか?

エンディングのスティングの曲への入り方は
今回、初めてまともだった。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『高原へいらっしゃい』  第七話

演出:吉田健
脚本:吉本昌宏

やっぱり脚本は吉本昌宏が書いた方がいい。
ここまでハッキリすると、
メイン脚本が違っていれば
このドラマの印象もだいぶ変わっていたかもしれない。
ま、今さら言ってもしょうがないけどね。

ただ、やっぱり設定として、
オリジナルが冬の終わりから夏にかけての話だったのに
今回は夏から秋に向けての話になったことが大きく影響している。
つまり、オリジナルは大半がお客がいない状態だったのに、
今回はすでに満室の日もあるという状況なわけだ。

そうなると若月(西村雅彦)のピリピリしているキャラに
どうしても違和感を覚えてしまう。
たとえ従業員がミスをしたとしても
食堂で副支配人が大声で怒鳴るっていうのはなあ。

オンエアの日程上、夏の話にするのなら
むしろ若月のキャラを変える工夫が必要だったんじゃないだろうか。
まあ、これも今さら言ってもしょうがないけど(笑)

             採点  6.0(10点満点平均6)



『Dr.コトー診療所』  第7話

演出:中江功
脚本:吉田紀子

重雄(泉谷しげる)の娘に伊藤歩、
その彼氏に柏原収史と、
相変わらずキャスティングが豪華。

中江演出でまた船を後方から撮るシーンがあったりして
映像も美しかった。

欲を言えば構成をもう少し工夫して
前半から茉莉子(大塚寧々)・竜一(神木隆之介)の話を
もっと絡めて欲しかった感じ。

剛利(時任三郎)の船が出ていくラストで、
重雄親子、茉莉子親子、
そして母親がいない剛利親子がうまく絡んだので、
余計にそれが惜しい気がした。

             採点  7.0?0点満点平均6)



『STAND UP!!』  07

演出:平川雄一朗
脚本:金子ありさ

大まかなストーリーはかなり見ごたえがある。
ただ、全体的なリズムはここ数回ずっと良くない。

今回は3人目の演出家ということもあったけど、
堤演出の時からリズムが悪いというのはどういうことなのか。
金子ありさの脚本の密度の問題なのか。
いいセリフも多いんだけどなあ。

千絵(鈴木杏)の髪型が貞子みたいだとは思わないけど、
すごくキレイになったとも思えなかった。
それがちょっと残念だった。

             採点  7.0(10点満点平均6)



『特命係長・只野仁』  第六話 アイドルの条件

演出:秋山純
脚本:高山直也

人気AV女優、高樹マリアが登場。
湖の泣きのシーンは酷かったけど、
それ以外はなんとか無難にこなしていた。

4話以降、ラストシーンだけはいつもいい。
ラストシーンだけはね(笑)

             採点  5.0(10点満点平均6)



『すいか』  第6話

演出:佐久間紀佳
脚本:木皿泉

ちょっとファンタジックなお盆の話(笑)
最近の夏の連ドラで、
ここまでお盆をモチーフにした作品はなかったかもしれない。

教授(浅丘ルリ子)がその繋ぎを担当していたとはいえ、
恋愛に関する部分との繋がりはやや物足りなかった。
ただ、生きていくことの尊さ、
変化すること、成長することの意味など、
作品本来のテーマに沿った部分は
相変わらずうまく描けていたと思う。

「Dr.コトー診療所」に引き続き、
柏原収史が絆(ともさかりえ)の姉・結の婚約者として登場。
その柏原収史も良かったんだけど、
今回はともさかりえがいつもにも増して良かった。

姉に“会いたかったな”というセリフなんか、
それだけで泣けて来るくらい良かった。

個人的には基子(小林聡美)と母親(白石加代子)の
どうしようもなく親子なんだなあ、という些細な描写が好き。
そして基子と馬場ちゃん(小泉今日子)の関係も。

次回、24時間テレビで1回休みになってしまうのが
残念でたまらない。

             採点  7.5(10点満点平均6)




『元カレ』  7話 もう一度抱きしめたい

演出:今井夏木
脚本:小松江里子

このドラマの良いところも悪いところも出た感じ。
真琴(広末涼子)が仕事で受ける仕打ちは、
同じようなことが実際にあるとしても
その描き方が古すぎた。

分かりやすさを重視してるのは分かるけど、
もう少し工夫して欲しかった。

逆にラストシーンに代表されるような
真琴の心理的な部分の描写に関しては
広末涼子の力量もあってかなり見ごたえがある。

真琴と東次(堂本剛)が別れた理由に関しては
特別な事件があったわけじゃなかったけど、
あれはあれでリアリティーがあったかもしれない。

内山理名がいろんな意味で
どんどん置いてかれているのが心配だ。

             採点  6.5(10点満点平均6)







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