タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第195話「TBSの3作品は1話短縮へ」



「元カレ」は数字が取れているものの、
全体的には惨敗だった今期のTBS。

結局、「ひと夏のパパへ」
「愛するために愛されたい」
「高原へいらっしゃい」の3作品は、
1話短縮で打ち切られることになった。

とくに「ひと夏のパパへ」は3%台の視聴率を
すでに2回出していて、
局側としてもかなり危機的状況だったと思う。
やむを得ない判断か。

10月からはクドカンの作品が用意されているけど、
クドカンも意外と数字は取れないんだよなあ。

大丈夫か、ドラマのTBS。




『僕だけのマドンナ ...and I love Her.』  vol.8

演出:澤田鎌作
脚本:岡田惠和

チューちゃん(小倉一郎)もいい父親になったなあ。
しずえ(真矢みき)や倉本(森本レオ)も含めて
今回は脇がずいぶん締めていた。

で、ついに恭一(滝沢秀明)が
するみ(長谷川京子)に告白。
このラストの告白シーンも悪くなかった。

結局、長谷川京子がしゃべらなければいいのか?(笑)

             採点  5.5(10点満点平均6)




『14ヶ月・妻が子供に還っていく』  第8話

演出:岡本浩一
脚本:渡辺千穂
脚本協力:沢田石野枝

そうきたか。
神田(石黒賢)は身体ではなく、記憶が若返ると。

ということは、神田となつき(伊藤沙莉)の関係も
変わる可能性が出てきたということ。
よかった、なつきの気持ちが救われそうで。

それにしても岩崎ひろみって
子役と絡むとすごくいい表情するな。
やっぱり子役の気持ちが分かるのか。

ストーリーとしては
美弥(酒井若菜)が裕子(菅野莉央)たちの秘密を知る展開に。

美弥は最後に救いを持たせるための存在なんだろうけど、
そこに時間を割きすぎて
神田となつきのエピソードが減るのはどうなんだろう。

次回はさらに裕子の母親が登場。
必要なキャラだけど終盤に来て登場人物が増えすぎかも。

             採点  6.5(10点満点平均6)



『ウォーターボーイズ』 IIIIIIIII

演出:村上正典
脚本:中谷まゆみ

うーん、やっぱり同じことの繰り返し。
今回は前半で笑いを取る必要はなかったけど、
そのエピソードの描き方が稚拙。
もっとうまく作れるはずなのになあ。

分かりやすさ重視のドラマって
見ていて非常にイラつくことが多い。

             採点  6.5(10点満点平均6)





『クニミツの政』  第9話

演出:赤羽博
脚本:大石哲也

やっぱり不破(佐々木蔵之介)や高明(古田新太)が
本格的に絡んできてかなり面白くなった。
とくに敵役の不破のキャラがしっかりしているので
本当に選挙戦が楽しみになってきた。

押尾学や伊東美咲の演技力に目をつぶれば
それなりに見られるドラマになってきた。

             採点  5.5(10点満点平均6)



『幸福の王子』  第九章

演出:長沼誠
脚本:遊川和彦

いくらヤケになって生きていたからって
周平(本木雅弘)の乱暴な振る舞いとか、
拳銃の運び屋までやる姿にはムリがあるよなあ。

あと、海(菅野美穂)の両親のキャラもよく分からない。
何年にも渡って描かれている物語だけど、
性格に統一感がない感じ。

まあ、あれだけ拳銃で撃ち抜かれたのに
普通に目を覚ました周平には一番驚いたけどね。

             採点  6.0(10点満点平均6)




『ひと夏のパパへ』  ♯9

監督:松永洋一
脚本:樫田正剛

1話短縮がどの段階で決定していたのは分からないけど、
前回から今回にかけての話は良かった。

とくに子供から見た親の理想の姿、
親が抱く子供に対する愛情がバランス良く描けていて、
まねき猫のメンバーも加わった意見のぶつけ合いは
かなり見ごたえがあった。

中途半端なコメディースタイルにはせず、
最初からマジメに作っていればよかったのかも。

短縮作品の最終回は強引に終わってしまうケースが多いけど、
ここ2回の雰囲気を維持すればうまく締められそう。

最後ぐらい制作者の意地をみせて欲しい。

             採点  6.5(10点満点平均6)






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