タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
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第203話「“ピュア・ラブ3”始まる」
今週の月曜から「ピュア・ラブ3」が始まっている。
予想通り、末しょう血幹細胞移植のドナーが死亡した例を
早速ドラマの中でも取り上げていた。
これはさすがに無視できないニュースだったからな。全体的にこのパート3は
木里子(小田茜)に恋敵が現れる内容らしい。今回もまた
嘘みたいにストイックな純愛を期待したい。
『ニコニコ日記』 第6週 春、スキャンダル演出:木下高男
脚本:大森美香うまいなあ、大森美香も永井杏も。
芸能雑誌の記者が
ニコ(永井杏)のまわりを嗅ぎまわるというストーリーは
ヘタすれば下世話な展開になってしまうのに、
ニコの複雑な心境を絡めながらせつなく描いていた。晃太郎(沢村一樹)に父親が誰か知りたいと
泣きながら話すニコは良かったしな。
ケイ(木村佳乃)の性格もよく現れていたし。あと1週。最後まで楽しみたい。
採点 8.0(10点満点平均6)
『TEAM 4』
企画:石原隆
プロデュース:関口静夫
演出:河野圭太
脚本:君塚良一
音楽:服部隆之
主題歌:「風の向くまま」canna
制作:フジテレビ、共同テレビ
出演:草なぎ剛、西村雅彦、水野美紀、黒木瞳、戸田菜穂、大杉漣、内博貴、
山下容莉枝、野仲功、浅野和之、永山たかし、濱近高徳、阿部聖美、
江良潤、佐野泰臣、大谷みつほ、脇知弘、他少年による通り魔的な殺人事件から虐待の連鎖、
愛することも愛されることも知らずに育った少年の過去を描いた
「TEAM」」らしい内容だった。もちろん、全体的な内容としては
被害者側の感情などをほとんど描いていないので
片手落ちではあるんだけど、
何を描きたいかはハッキリしていたので
ドラマとしては問題なかったと思う。コミカルな面も取り入れたレギュラー陣の人間関係は
シリーズ物のアドバンテージをうまく活かしていて、
ハードなテーマ中でいいアクセントになっていた。今回、殺人まで犯した少年を演じたのは、
「僕の生きる道」で草なぎ剛の教え子だった内博貴。
悪くはなかったけど、彼にとっては難し過ぎた役だったかもしれない。脚本的にも栄太(内博貴)が
自分で自分自身を解説するようなセリフがいくつかあって、
あの取調室の長いシーンはもっと良く作れたような気がした。それでも年1回の恒例となった「TEAM」のスペシャルとしては
上出来の仕上がり。
次回作にも期待が膨らむ内容だった。採点 7.5(10点満点平均6)
脚本 ★★★★☆
演出 ★★★★☆
配役 ★★★★★
主題歌 ★★★★☆
音楽 ★★★★☆
新鮮さ ★★☆☆☆
話題性 ★★☆☆☆
『さとうきび畑の唄』
プロデュース:八木康夫
演出:福澤克雄
脚本:遊川和彦
脚本協力:新垣秀雄、冬花社
音楽:寺島尚彦
主題歌:「さとうきび畑」森山良子
制作:TBS、BS-i、TBSエンターテイメント
出演:明石家さんま、黒木瞳、坂口憲二、仲間由紀恵、上戸彩、勝地涼、
大平奈津美、我妻泰熙、オダギリジョー、森山良子、他ストーリーやテーマに深く関わる主人公の性格が
明石家さんまのキャラクターと一致していただけでなく、
仲間由紀恵、上戸彩、勝地涼なども登場人物にハマっていて、
キャスティングの良さが印象に残った。ハッキリと若い世代に戦争の悲惨さを伝える
という構成になっていたのも好感が持てた。
戦争時の登場人物が
現在では曾祖父、曾祖母の世代になっていることは
さすがに時代の流れを感じてしまったけど。あとはやっぱり福澤克雄の演出だな。
戦場での鳥の描写や集団自決のシーンは
かなりインパクトがあった。残念だったのは今さらだけどCMの入れ方。
昔はこういう特別企画のドラマだと一社が特別なCMを作って
トーンを一致させたりしたこともあったんだけどな。
景気が悪いとそんなこともムリか。戦争を題材にした最近のドラマとしては
かなり質が高かったと思う。採点 8.0(10点満点平均6)
脚本 ★★★★☆
演出 ★★★★☆
配役 ★★★★★
主題歌 ★★★★★
音楽 ★★★★☆
新鮮さ ★★★☆☆
話題性 ★★★☆☆
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