タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第204話「10〜12月期のラインナップ」

もう来週から新ドラマが始まる。
ではそのラインナップを。


『マンハッタンラブストーリー』 10/9〜
TBS系 木曜10時  期待度 ★★★★★

宮藤官九郎のほろ苦い大人のラブストーリー。
喫茶店を舞台にした物語で、
AがBを、BがCを、CはDを…、というように
登場人物が連鎖的に恋をしていくらしい。

喫茶店のマスターに松岡昌宏。
常連客には小泉今日子、及川光博、森下愛子、
酒井若菜、塚本高史、松尾スズキなど。

「ぼくの魔法使い」では井川遥が本人役で出演したが、
今回は船越英一郎が本人役で出る。

クドカンらしい笑えるラブストーリーに期待したい。



『白い巨塔』 10/9〜
フジ系 木曜10時  期待度 ★★★★☆

故・田宮二郎の遺作で
不朽の名作と語り継がれている作品を
25年ぶりに連ドラ化。

財前五郎は唐沢寿明。里見修二は江口洋介。
通常の3ヶ月ではなく、
2クール、半年に渡って放送される。

「ブラックジャック」「Dr.コトー」と
重ための医療ドラマが続いているので
若い視聴者層には新鮮味なく感じられるかも。

ただ、脇も豪華な陣容で固めているので
丁寧でクオリティーの高い作品になることは間違いなさそう。



『トリック』 10/16〜
テレ朝系 木曜9時  期待度 ★★★☆☆

深夜枠から木曜9時枠に格上げされた作品。
堤演出には食傷気味だけど
この「トリック」に期待しなければいけないのが
今クールのツライところ。

脚本でどこまで引っ張れるかがカギか。
主題歌はもちろん鬼束ちひろが担当する。



『ハコイリムスメ!』 10/7〜
フジ系 火曜10時  期待度 ★★★☆☆

昨年10月の「おとうさん」に続き、
2作連続で飯島直子と深田恭子が姉妹役を演じる作品。
挫折を味わいながらもひたむきに幸せを探す
姉妹の恋の行方をハートフルに描く。

2人の母親役に吉田日出子がキャスティングされているのが
個人的には興味アリ。

主題歌はラブ・サイケデリコが担当する。



『恋文・私たちが愛した男』 10/8〜
TBS系 水曜10時  期待度 ★★★☆☆

連城三紀彦の直木賞作品を岡田惠和の脚本でドラマ化。
ひと組の夫婦と元恋人の不思議な三角関係を描く。

18年前に映画化された時は
萩原健一、倍賞美津子、高橋恵子だったが、
今回のドラマ版は渡部篤郎、水野美紀、和久井映見が演じる。

上質の大人向けの恋愛ドラマだけど、
視聴率が伴うかどうかは疑問。
渡部篤郎がやりすぎないことを望む。



『あなたの隣に誰かいる』 10/7〜
フジ系 火曜9時  期待度 ★★★☆☆

フジテレビに送られてきた
3通の手紙と1本のビデオテープを元に作られた
実話ベースのホラーサスペンス。

主演はユースケ・サンタマリアと夏川結衣。
共演は、いかりや長介、戸田菜穂、北村一輝、
佐藤藍子、白石美穂、高知東生など。
個人的には夏川結衣と戸田菜穂が同時に見られるだけで嬉しい。

単なるホラーサスペンスではなく、
人間ドラマになっているようなので
怖がらず見続けてみたい。



『末っ子長男姉三人』 10/12〜
TBS系 日曜9時  期待度 ★★★☆☆

深津絵里と岡田准一が
5歳違いの夫婦役を演じるホームコメディー。

息子を溺愛する母に岸恵子、
三人の姉に加来千香子、原田知世、小雪。
キャストは申し分なさそう。

あとは脚本でどこまで盛り上げられるか。
脚本は「Dr.コトー」の吉田紀子が書く。



『あした天気になあれ。』 10/11〜
日テレ系 土曜9時  期待度 ★★★☆☆

シングルマザーの奮闘を描く物語。
観月ありさが初めて日テレ系のドラマに出演する。

メイン演出はもちろん、
フジテレビ時代に「ナースのお仕事」で観月と組んだ岩本仁志。
子役が良ければたぶん面白くなると思う。

唯一の心配は脚本が梅田みかだということ。
観月ありさのコメディーセンスに期待したい。



『ヤンキー母校に帰る』 10/10〜
TBS系 金曜10時  期待度 ★★☆☆☆

4月に放送されたドキュメンタリーを原案にしたドラマ。
元ヤンキーの教師が母校に赴任し、
生徒を卒業へと導くまでを描く。

主演は竹野内豊。
生徒役でSAYAKAがドラマ初出演する。

感動的に作り上げるであろうことは分かるけど、
ヤンキーから教師という構造自体が
もうドラマでは新鮮味がない。
よほどクオリティーを高くしないと辛いかも。



『エ・アロール』 10/9〜
TBS系 木曜10時  期待度 ★★☆☆☆

渡辺淳一原作の
高齢者たちの熟年愛を描くヒューマンドラマ。

老人ホームの院長に豊川悦司。
他に木村佳乃、吉行和子、津川雅彦、
緒形拳、草笛光子などが出る。

「エ・アロール(それがどうした)」は
かつてミッテラン大統領が女性問題を問いただされた時に
新聞記者に対して返した言葉。

これも質が高いドラマになりそうだけど
視聴率が伴うかどうかは疑問。



『ビギナー』 10/6〜
フジ系 月曜9時  期待度 ★★☆☆☆

ヒロインを公募で決めた、
という話題作りがすべての感がある月9。
内容は司法研修生8人の群像劇となる。

8人はヒロインに選ばれたミムラの他、
オダギリジョー、松雪泰子、堤真一、北村総一朗、
奥菜恵、横山めぐみ、我修院達也。

豪華なようで豪華じゃない印象。
ミムラをフォローする人数を多くしたことが
かえってマイナスに作用するような気がする。



『ライオン先生』 10/13〜
日テレ系 月曜10時  期待度 ★★☆☆☆

ハゲをカツラで隠した教師のヒューマンコメディー。
主演は竹中直人。
共演は西村雅彦、岡本綾、小池栄子、要潤など。

原作は「ビタミンF」で直木賞を取った重松清の小説なので
中身はしっかりしているんだけど、
それを日テレがドラマ化して大丈夫なのかが心配。

最近の日テレは頑張っているので
予想外にいいドラマになることを期待してみよう。




『共犯者』 10/15〜
日テレ系 水曜10時  期待度 ★☆☆☆☆

浅野温子と三上博史が「世界で一番君が好き!」以来、
13年ぶりに共演するラブサスペンス。

殺人を犯し時効まで3ヶ月と迫ったOLの前に
秘密を守る代償として同棲を強要する男が現れる。

内容の問題ではなく、
見ている側が浅野温子の芝居に耐えられるかどうかが問題。



『独身3』 10/10〜
テレ朝系 金曜11時15分  期待度 ★☆☆☆☆

コミック原作のコメディー。
ココリコの遠藤章造、極楽とんぼの山本圭壱、
カムカムミニキーナの山崎樹範(「天体観測」の魚屋さん)が主演。
モテない3人組が結婚相手を求めて合コンに命を燃やす姿を描く。

遠藤は標準語で演技をするらしい。
関西弁にすればいいのに…。







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