タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第214話「米倉涼子の“奥さまは魔女”正式決定」


以前から情報が流れていた
米倉涼子主演「奥さまは魔女」の日本版ドラマ化が
正式に発表された(1月からTBS系)。

個人的には米倉涼子、
起死回生の作品になる可能性もあると見ている。
うまく作ればハマると思うんだけど…。

名前はサマンサではなく“松井ありさ”になるとか。
ダーリンは“譲二”で原田泰造。
ダーリンの上司は竹中直人。
サマンサの母親は夏木マリ。

いずれにしても楽しみであることは間違いない。
ていうか、1月からの連ドラすごいことになってるな。



『恋文』  第五話

演出:新城毅彦
脚本:岡田惠和

江津子(和久井映見)に関しては
ホントにわずかなセリフで微妙な心情を表してる。

郷子(水野美紀)に対しては自分の我を通そうと思えても、
子供(泉澤祐希)の顔を見てしまうとね。
“私は…、私は…”と泣きながら自分を責める江津子の姿が
あまりにも哀しかった。

子供の行動は確かに出来すぎ。
でもこれは大人の愛の物語だから問題ナシ。

             採点  7.5(10点満点平均6)



『共犯者』  第4話

演出:大谷太郎
脚本:秦建日子

謎はますます深まってきた。
防犯ビデオに映っていたのは
冬川(浅野温子)にそっくりな女だった。

時計を持っていたマサト(三上博史)が仕組んだことと
素直に考えていいのか?

確かにマサトが塔山紗江(中山忍)の
関係者であるらしいシーンが出てきたので、
壮大な復習という可能性も出てきた。
しかし、こんなに早く出てきたエピソードが
真実であるとは考えにくいし…。

希(加賀美早紀)が殺されなかったことも
ストーリー全体を考えると非常に興味深い。
冬川側の共犯者になれる可能性も出てきたからだ。

ラストで殺されかかった小林(吹越満)でさえ、
まだ共犯者として生き残る道もある。
となると、密かに殺され度が高かった
コンビニ店員(佐藤二朗)だって分からない。

そしてもうひとつ忘れてはいけないのは、
三上博史の名前がウエヤマサトだったこと。
これは塔山紗江(トウヤマサエ)のアナグラムになっている。

単にマサトが
紗江の関係者であることを冬川に示すための偽名なのか。
それとも…。
まさか…。

「共犯者」というタイトルの意味は
予想以上に深いかもしれない。

             採点  8.0(10点満点平均6)



『エ・アロール』  第5話

演出:平野俊一
脚本:相沢友子

来栖(豊川悦司)の性格、生き方と
救急患者の受け入れを絡めたシーンは
かなり雑な印象を受けたけど、
高齢者問題は家族の問題でもあるので
そういう意味では個人的に好きな回だった。

子供がいない江波(草笛光子)が
もし孫がいたらと想像する場面はせつなかったし…。

あと、古賀(織本順吉)が病院に運ばれたあと、
不安な夜を過ごす他の入居者たちの描写も、
高齢者ならではの寂しさが出ていて良かった。

             採点  6.5(10点満点平均6)



『トリック』  episode 2 ♯4

演出:木村ひさし
脚本:蒔田光治

ダメだなあ、これじゃ。
黒田アーサーの“具が大きい”は笑ったけど、
反則のギャグだしな。

脚本家、代わらないかな。

             採点  5.5(10点満点平均6)



『白い巨塔』  第五話

演出:西谷弘
脚本:井上由美子

大河内教授、キタ──────────!(笑)
田宮二郎版「白い巨塔」の時、
個人的に一番印象深かったのが大河内教授だったんだよね。

今回は品川徹か。
前は加藤嘉だった。
かっこよかったなあ、加藤嘉の大河内教授。

財前(唐沢寿明)にとっては
まさに目の上のたんこぶ。
今後の活躍に期待しよう。

             採点  7.0(10点満点平均6)



『マンハッタンラブストーリー』  E

演出:土井裕泰
脚本:宮藤官九郎

抜群に面白くなってきた。
テンポのいい笑い所だけでなく、
ストーリーでも引っ張れてるし。

江本(酒井若菜)は素直に
忍(塚本高史)が好きだと言ったけど、
Fはやっぱり船越英一郎のよう。

ここはとくに片想いの連鎖と
回数表示の相関性はないのか…。

それにしても途中で
蒲生ではなく蒲団ならFなのに、
とボケたのは最高だった。

やっぱり最初から考えてたんだろうなあ。
すごいな、宮藤官九郎。

             採点  8.0(10点満点平均6)



『ヤンキー母校に帰る』  Vol.5

演出:山室大輔
脚本:いずみ吉紘

引きこもりをテーマにしたストーリーとしては
うまく作っていたと思う。
マラソンの結果まで描かなかったのも
正しい選択だと思うし。

ただ、吉森(竹野内豊)が
久美子(大塚つひろ)の部屋の前で話したシーンは
かなり説明っぽかった。

久美子が卒業した中学の先生との会話などを入れて
あの部屋の前のシーンはもっと別のセリフにした方が良かったのに。

中学の同級生役で
岡あゆみ(金八にも出てた子)まで使っていたんだから、
彼女をもっと使ってもよかったし…。

3Cの生徒がみんなで久美子のことについて話すシーンもなあ。

決して悪い回ではなかったと思うけど、
演出家も脚本家も代わったので
よくある学園ドラマっぽくなってしまったのは残念だった。

             採点  7.0(10点満点平均6)



『独身3!!』  第5話

演出:土方政人
脚本:福田雄一

面白いシーンもあるし、
いいシーンもあるんだけど、
つまらない所はとことんつまらない。

今さら腐ったミカンのパロディーって…。
まあいっか。

             採点  5.0(10点満点平均6)



『帰ってきた ロッカーのハナコさん』  最終週 ハナコさん 永遠に!

演出:井上剛
脚本:戸田山雅司

椎名室長(松重豊)カッコイイ!
「ビッグマネー!」の時のマッキーを彷彿とさせた。
お似合いだったよ、みそら(平山あや)とのカップルは。

全体としても泣けるストーリーだった。
中務(草刈正雄)がロッカーを抱きしめたシーンは
かなりグッときたし…。

瑠布子(吹石一恵)たちが成長して
ハナコさん(ともさかりえ)が見えなくなる、
という方が自然ではあったんだけど、
そうなると本当にこのシリーズが終わってしまうので
こういう締め方で良かったと思う。

第1シリーズでは不安定だった吹石一恵も立派に成長して
今や欠かせないキャストになったからな。
主要メンバーは代えずにまた続編を作って欲しい。

それにしてもいいドラマだよなあ。
会社のロッカーに元OLの幽霊がいて
若い女子社員を育てていく、
というアイディアだけでも面白いのに、
そのアイディアにあぐらをかかず、
内容も質の高いものを作ろうとしている姿勢がいい。

絶対に再び帰ってきて欲しい。

             採点  8.0(10点満点平均6)

                  脚本  ★★★★☆
                  演出  ★★★★☆
                  配役  ★★★★☆
                  主題歌 ★★★☆☆
                  音楽  ★★★☆☆
                  新鮮さ ★★☆☆☆
                  話題性 ★★★☆☆

           平均採点  7.20(10点満点平均6)



『あした天気になあれ。』  5

演出:岩本仁志
脚本:梅田みか

「ナースのお仕事」のパロディ?
という出だしで始まった今回。
親子モノに弱いので
なにげに号泣だった。
こんなに分かり切ったストーリーなのに。

でもこうして制作者の術中にハマってる自分が
そんなに嫌いじゃなかったりして(笑)

梅田みかはラブストーリーより
親子モノの方が自然な出来でいいぞ。

母親(朝加真由美)が花(観月ありさ)のことを
“自分で決めたことは必ず最後までやり遂げる子ですから”
と言ったシーンには説得力があった。

             採点  7.0(10点満点平均6)






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