タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中
放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。
「“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)
>>バックナンバー >>ドラマ別レビュー
第217話「江角マキコの相手役は山下智久」
映画「Shall we ダンス?」の主人公は
妻も子供もいる男性だったけど、
女性を主人公にした連ドラ版も夫がいる設定で、
相手は高校生になると発表された。主人公・江角マキコの相手役となるのは山下智久。
そして連ドラ版のタイトルは「妻が恋しちゃだめですか」。うーん、一気に冷めたな(笑)
『ビギナー』 第7話
演出:川村泰祐
脚本:水橋文美江実際の司法修習でも
裁判所、検察庁、弁護士事務所での
実務修習を行うわけだけど、
今回は裁判所の実務修習にあたるストーリー。係争中の事件を議論し合うという構成で、
初めて結論が出ないまま次回に持ち越された。社会的に弱い立場の人間が事件関係者の中にいる、
という部分は今までと同じでも、
殺人事件ということでシビアな議論になった。その中でエリートだった桐原(堤真一)の考え方、
検事を目指す松永(奥菜恵)の考え方が
他のメンバーと衝突するという展開に。まだ結論は出ない段階だけど、
それでも楓(ミムラ)のキャラクターが
この議論の中でよく表現されていたと思う。ずっと最後は“妥当です”という
スッキリとした合議がなされていた流れの中で、
初めて意見がぶつかったままになったストーリーを
一緒に写真を撮れなかったという
母との手紙のやりとりで括っていた構成がまた見事だった。採点 8.0(10点満点平均6)
『ライオン先生』 第6話監督:白川士
脚本:武田百合子、小田切正明またしても手垢の付いたエピソード。
でもまあ、最後まで父親が
変わらなかった展開にしたのは良かった、
くらいは言っておこう。そして視聴率は3%台に。
と言っても、今、
日本テレビが視聴率を理由に番組を打ち切っても
まったく説得力ないもんな。
最後まで放送し続けることになりそう。採点 4.5(10点満点平均6)
『あなたの隣に誰かいる』 第7回演出:林徹
脚本:坂元裕二白石美穂が今回は頑張ったなあ。
でもあなたが殺したその男、
またすぐに生き返りますよ(笑)採点 5.5(10点満点平均6)
『ハコイリムスメ!』 第七話
演出:都築淳一
脚本:中園ミホ今回はかなりまとまりが良かった。
徹郎(吉沢悠)が再び医者を目指すと決めたのは
花(飯島直子)の流産を知る前だったけど、
まあ、灯(深田恭子)との関係を考えると
その方がシンプルに話が進むからいっか。花が妊娠していた頃の気持ちを振り返る場面、
キース(マーク・コンドン)との将来のことを考える場面で
登っていくケーブルカーの線路を比喩として取り入れたのは、
高尾山を舞台にしている意味が出ていて良かった。採点 6.0(10点満点平均6)
『恋文』 第七話演出:酒井聖博
脚本:岡田惠和ああ、美木子(いしだあゆみ)と計作(寺尾聰)って
「ピエロ」の美木子と計作か。
今になって気がついた。
そうなると次回がちょっと楽しみになってきたな。そこはまあいいとして、
やっぱり将一(渡部篤郎)が郷子(水野美紀)と同時に
江津子(和久井映見)がすべてを知っていることを聞いてしまったのは、
ずいぶん雰囲気を変えてしまったんじゃないかなあ。あと3回あるので
そのあたりをどう処理するのかに注目だ。採点 7.0(10点満点平均6)
『共犯者』 第6話演出:大谷太郎
脚本:秦建日子塔山紗江(中山忍)殺人事件の共犯者、
中尾常務(佐野史郎)が殺された。この最後のシーンは
非常によく考えられた演出だったと思う。
ウエヤマサト(三上博史)の真相に
気がついた人とそうでない人では
大きく見方が変わると思うけど…。今回は証拠のビデオが見つからない課程が
各登場人物の心理を
様々な面から見せることにつながっていて、
かなり面白かった。あと、希(加賀美早紀)のキャラもいい。
彼女が唯一、冬川(浅野温子)に殺されたいと願っていて、
冬川はその彼女を殺していない。
どこかで“使える”と思っているからなのか?何かここまでくると
冬川に逃げ切って欲しい気さえしてきたけど、
それじゃ本当の意味で冬川は救われないもんな。上質な人間ドラマとして締めくくって欲しい。
採点 7.5(10点満点平均6)
[ロビー田中の自己紹介]
[トップへ]