タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第232話「“ちゅらさん3”秋に放送決定」


テレビ五十周年記念の企画、
「もう一度見たいNHKあの番組」でも1位になった
「ちゅらさん」のパート3が、
10月から放送されることが決まった。

朝の連続テレビ小説がパート3まで作られるのは初。
NHKは「北の国から」のように
成長させたいと考えているらしい。

放送形態はパート2と同じなので、
魅力的な脇役がまた細かく描かれないのでは、
という心配はある。

それでもまたエリーに会えるのは嬉しいな。


『それは、突然、嵐のように…』  第1回

企画:植田博樹、渡部宗一
プロデュース:矢口久雄
演出:佐々木章光
脚本:金子ありさ
音楽:長谷部徹
主題歌:「まっ白」小田和正
制作:テレパック、TBS
出演:江角マキコ、山下智久、柳葉敏郎、白川由美、竜雷太、井上順、
   宮地真緒、木村多江、小橋賢児、加藤貴子、勝地涼、山田優、
   綾瀬はるか、濱田マリ、鷲尾真知子、村杉蝉之介、遠藤由美、他

予想とはずいぶん違う雰囲気。
冒頭はかなりコメディー色の強い描き方だった。
その結果この初回は、
焦点が合ってない、という印象になってしまった。

こずえ(江角マキコ)と拓馬(山下智久)が出会って
最初にダンス教室で話すシーンは面白かった。
主婦のこずえが実社会とのズレに悩む姿もとりあえず描けていた。
拓馬がダンスステップの話をして、
初めてこずえと踊るシーンも絵になっていた。

でもそれがひとつの作品としてまとめられているとは
どうしても思えなかったんだよなあ。

主婦と高校生が恋をする話なので
あまりドロドロしないようにコメディー色を加えたのは分かる。
でもその質とバランスはこうじゃないだろう。

年上の女性と恋に落ちる役は
ジャニーズの旬のタレントが代々やって来たけど、
山下智久はヘンな癖が無くていい。
脇役もかなり豪華なキャストが揃っている。

次回以降、初回の違和感が解消されるかどうかがカギかな。

             採点  5.5(10点満点平均6)



『エースをねらえ!』  STORY 1

チーフプロデュース:松本基弘、関口静夫
プロデュース:三輪祐見子、森安彩
演出:松田秀知
脚本:瀧川晃代
原作:山本鈴美香
音楽:住友紀人
オープニングテーマ:「エースをねらえ!」HIROMI
エンディングテーマ:「愛のために」上戸彩
制作:テレビ朝日、共同テレビ
出演:上戸彩、吉沢悠、松本莉緒、内野聖陽、酒井彩名、石垣佑麿、
   柏原収史、金子さやか、森田彩華、甲本雅裕、高橋ひとみ、
   高橋克実、塩山みさこ、平岩紙、若葉由奈、他

思ったより良くってよ(お蝶夫人風)

原作のイメージとは違うけど、
上戸彩がヘンに作り込まず、
自然にやってたのはむしろ好印象だった。

ただ、吉沢悠、柏原収史、平岩紙あたりが24〜25歳なので、
21歳の松本莉緒(お蝶夫人)が若く見えてしまったのが難点。
みんな高校生役なのでおかしな話だけど…。

あとはやっぱりテニスのプレーか。
ウソみたいなファインショットはCGを使うからいいとして、
ヘタなプレーは演技しないといけないから難しい。
しばらくはこれが気になるかもしれないな。

全体的なテンポはいい。
とりあえず細かいことは気にせず
このまま突き進んでよくってよ(お蝶…)

             採点  6.5(10点満点平均6)



『サラリーマン金太郎4』  Fight 1

プロデュース:森田光則
演出:倉貫健二郎
脚本:中園健司
原作:本宮ひろ志
音楽:中村幸代
主題歌:「希望の橋」THE ALFEE
制作:ドリマックス・テレビジョン、TBS
出演:高橋克典、羽田美智子、野際陽子、高橋英樹、保坂尚輝、
   内藤剛志、長嶋一茂、牧瀬里穂、大沢樹生、石原良純、
   秋野太作、曲山えり、蛯原友里、島田智之介、角田彩海、他

長嶋一茂や石原良純が加わると
B級テイストに加速がかかるなあ。

でもストーリーとして面白くなる要素はあった。
高橋英樹が金太郎(高橋克典)と龍平(長嶋一茂)を
子供扱いしてぶっ飛ばすシーンも迫力があったし。

しかし、あの高笑いは何とかならんかなあ。
コミックを意識してるのは分かるけど、
見ていてちょっとこっぱずかしい。

             採点  6.0(10点満点平均6)



『DOLL HOUSE』  1st stage

プロデュース:大賀文子、両沢和幸、石丸彰彦
演出・脚本:両沢和幸
音楽:Tokyo Grand Orchestra
主題歌:「I WANNA BE LOVED BY YOU」Tokyo Grand Orchestra feat.bebe
制作協力:ダブルス
制作:TBSエンターテイメント、TBS
出演:松下由樹、安達祐実、小池栄子、野波麻帆、一戸奈未、春日井静奈、
   中江ゆきこ、佐野史郎、益岡徹、吉行和子、賀集利樹、田口浩正、他

両沢和幸プロデュースなんで、
全体のクオリティーもエンディングの安っぽさも、
そしてキャストの松下由樹、安達祐実、益岡徹、吉行和子も
「ナースのお仕事」寄り。

まあ、思いっきりB級だけど、
これはこれでいいんじゃないでしょうか(笑)
礼子(松下由樹)とミカ(安達祐実)の過去を
うまく引っ張ったりできれば…。

ただ、アクションはもう少し何とかして欲しいなあ。
一応、セクシーアクションドラマなんだから。

あと、松下由樹は踊らなくていいんじゃない?
ちょっと哀しいじゃん、背中とか。
せめて松下由樹だけ衣装を変える方向で、
どうかひとつm(_ _)m

             採点  5.5(10点満点平均6)



『白い巨塔』  第十二話

演出:村上正典
脚本:井上由美子

いよいよ話は医療過誤裁判へ。
病院の廊下を歩くラストの上川隆也は格好良かった。

内容的には佐々木親子(かたせ梨乃・中村俊太)が
裁判を決意するまでが主だったので、
脇役の描き方にやや淡泊な印象はあった。
まあ、全話通してのメリハリは必要だからいいんだけど。

次回はついにベッシー、
じゃなかったミッチー登場か?

             採点  7.0(10点満点平均6)



『奥さまは魔女 〜Bewitched in Tokyo〜』  第1話

チーフプロデュース:貴島誠一郎
アソシエイトプロデュース:後宮昌樹、本田慶充
プロデュース:利根鉄太
演出:吉田秋生
脚本:後藤法子
脚本監修:Gerald Sanoff
脚本原案:Barbara Avedon、Sol Saks
音楽:本間勇輔
主題歌:「Magic in your Eyes」Tommy February6
エンディングテーマ:「One True Love」
          「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」
10,000 Promises
制作協力:ソニー・ピクチャーズ・テレビジョン・インターナショナル
制作:ソニー・ピクチャーズエンタテイメント、
   TBS、ドリマックス・テレビジョン
ナレーション:中村正
出演:米倉涼子、原田泰造、夏木マリ、竹中直人、冨士眞奈美、石川亜沙美、
   青木さやか、マギー司郎、塩谷瞬、吉行和子、岸田今日子、室井滋、他

ラストシーンがゆるくて惜しかった。
でも全体的には合格点でしょう。

冒頭、ありさ(米倉涼子)が
高級マンションの一部屋を当てるのは
確かに強引な展開だった。

でも、今後も多くなるであろう部屋の中のシーンを
日本のサラリーマン・譲二(原田泰造)が買える程度の部屋で演じていては
オリジナルの雰囲気とあまりにもかけ離れてしまう。

ここは多少強引な展開でも
アメリカチックな広い部屋をメインに使うことにしたのは正解だろう。

ありさのキャラクターがサマンサとは程遠かったり、
笑いの質がアメリカンジョーク的ではなかったりする点はやむを得ない。
むしろ日本人がそこまでやろうとするとムリが出るので
このあたりを着地点にしたのはベターだったと思う。

中村正のナレーション、魔法を使う時の効果音などで
オリジナルの雰囲気を残していたのは嬉しかった。

あと、お向かいの主婦・冨士眞奈美が
“あ〜た〜!”と旦那に大事件を告げる声がそっくり。
しかも旦那がマギー司郎だからな。
今後は“それは手品だよ”とか言いながら
自分で手品したりするんだろうな。

登場人物の名前が、
松井、鈴木、野茂、佐々木、長谷川、木田、(+イラブ広告)となっていたのは
もちろん日米合作を記念して大リーガーの名前を揃えたから。

この作品で日本の名前は記号としての意味しかないので
たいして笑えないけどこれはこれでいいと思う。
ちなみに冒頭の不動産会社の名前は曙だった。

本格的に話が転がるであろう2話以降が楽しみだ。

             採点  7.0(10点満点平均6)



『スカイハイ2』  第一死 星に願いを

チーフプロデュース:黒田徹也
アソシエイトプロデュース:新井英文(アミューズ)
プロデュース:横地郁英、松岡周作(アミューズ)
演出:金子修介
脚本:田辺満
原作:高橋ツトム
音楽:森野宣彦、矢野大介
主題歌:「時の雫」GLAY
挿入曲:「Suna no Shiro」DAITA
制作:テレビ朝日、アミューズ
出演:釈由美子、森本レオ、高橋真唯、小林翼、他

前作では参加してない金子修介の演出。
格段にまとまりが良くなった。

ストーリーとしても時事的な高速バス運転手の飲酒運転事故から、
立場の違う3組の死者の選択を描き、
その中で地獄を選択するケースも
説得力がある展開で示していた。

子供の死は辛いけど、
希望と優しさのある締め方だったと思う。

これではアクがない、
という見方もあるだろう。
でもクオリティーは前作のどの回よりも高かったと思う。

ただ、エンディングの曲は前作のままにして欲しかったな。
別にGRAYに怨みはないけど…。

第二死も金子修介の演出。
期待したい。

             採点  7.0(10点満点平均6)



『ちょっと待って、神様』  第2週 親が子のためにできること

演出:西谷真一
脚本:浅野妙子

なんかずっと泣いちまった。
家族のために何かしてあげられることはないかと考え、
結局、お弁当を作った竜子の気持ち。
そして自分が死んでいるからではなく、
生きていても何もできなかったのではないかと絶望する気持ち。
せつないなあ。

あと、秋日子側の家族にも問題があると設定したのは効いてるよな。
竜子が秋日子の気持ちになって親に口答えをした後、
すぐに竜子として母親にやさしい言葉をかけた所なんか良かった。

原作は1週間だけの秋日子の身体を借りた再生だけど、
まだまだ延長がありそう。

物語上の時間としては間延びしている感もある。
でも膨らましているエピソードがかなり良いので見ごたえは十分だ。
最終週は号泣しそうで今からコワイ(笑)

             採点  7.5(10点満点平均6)





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