タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第29話「我猛さんの眉毛が漂流」

とっくに気がついてるとは思うけど
「LLL」の美術協力として
アートネーチャーがクレジットされている。

窪塚洋介のカツラ対策だね、きっと。
竜巻が来た時、
外に出られる状態じゃなくてよかった。


『サラリーマン金太郎3』 Fight 8

演出:倉貫健二郎
脚本:中園健司

これからの企業姿勢とか、
きちんと描けば面白い内容なんだけど、
そこはやっぱりこのシリーズだからね。
急にクオリティーが上がるわけもなく、
いつものヤクザな世界に突入していく。
…しょうがないか(笑)

それにしても
他のゼネコン役員さんの演技、
強烈だったなあ。
コントに出てくるおじいちゃんみたいだった(笑)

まあ、やっぱりB級テイストを楽しむという方向で。

             採点  5.5(10点満点平均6)




『人にやさしく』 第8話

演出:久保田哲史
脚本:鈴木おさむ

日向(陣内孝則)が施設のバザーで
明(須賀健太)の作ったカップを捨てた時は
どんな裏があるのかと思ったけど、
フツーだったなあ。

ていうか、カップを捨てるほどのことか?
“家族だろうと何だろうと利用するだけさ!”
なんてスゴむほどのことか?
何か展開に説得力がないぞ。

陣内のキャラは結局、
中途半端なままで終わりそうだな。

今回は冒頭のキスシーンも
カットが変わったら2人の位置が動いていたり、
遊園地のコーヒーカップにPちゃんがいたり、
何を狙っているのか分かりづらいものばかり。
演出も脚本も今いちだった。

ただ、やっぱり明は可愛い。
明が映ってる時だけはホッとできる。
でも、子供に頼らざるを得なくなった時点で
作品としての水準は落ちた感じだな。

もう最後の3人と明のお別れ場面ぐらいしか
期待できるところはないかもしれない。

             採点  6.0(10点満点平均6)




『初体験』 search 8

演出:土方政人
脚本:神山由美子

前回、自分をさらけ出した告白したことで
初体験を済ませたようにスッキリしている
真智(水野美紀)が印象的だった今回。

男と女の話ではなく
人として相手とどう関わっていけるか、
という内容でまとめたものだった。

ただ恋人が欲しいとか、
初体験を済ませたいという結果ばかりを求めてしまう人に、
その前提をもう一度提示したいという
作家のメッセージが感じられた。

“人にやさしくされることに徹底的に慣れてない”
フサちゃん(藤木直人)が、
やっと真智と人として向き合い、握手を求める。
そこで初めてこれが恋かもしれないことに気づく。

握手した手を握り直す描写は
それを象徴するいいカットだった。

でも今度は真智の方からブレーキをかける。
由加里(篠原涼子)の気持ちを考えたのか。
琴美(坂井真紀)との過去が頭をよぎったのか。

いや、そういうエピソードがなくても
28歳までヴァージンだった真智というキャラクターを
丁寧に描いてきたこの作品においては、
この行動が納得できるものになっている。

表面的なドラマ性だけでなく
中身もよく練られているところが
この作品のクオリティーの高さだな。

それにしてもルークはいい芝居するなあ(笑)

             採点  7.5(10点満点平均6)




『恋するトップレディー』 8

演出:松田秀知
脚本:江頭美智留

今回は松田秀知の演出だったけど
やっぱりダメだった。
6話は偶然良かっただけか。

何であそこまでバカな前振りをする必要があるのか。
いや、確かにそういうパターンのドラマは
過去にもたくさんあったけどね。
で、それを気楽に楽しく見る
視聴者がいることも事実だけどね。

ただ個人的には
どちらにも振り切れてない中途半端さが
腹の立つ原因なんだなあ。

一番始末に困るタイプの作品だ。

             採点  5.5(10点満点平均6)


『ロング・ラブレター 〜漂流教室〜』 第8話

演出:水田成英
脚本:大森美香

原作でも子供たちが
歌を歌うシーンはあったはずだけど、
さすがにドラマでやると寒いなあ。

このへんが相変わらず
原作を気にしすぎているところ。
拳銃を空に向けて撃つだけでよかったのにね。

あと、やっぱりメッセージの出し方が
直接的すぎるというか、
中学生向けになってきたというか。

まあ、いいのか。
そういう世代が一番考えなきゃいけない
問題なのかもしれないし…。

我猛さん(鈴木えみ)が、
眉毛が消えかかっているのを指摘されて
慌ててるところが可愛かった(笑)

             採点  7.0(10点満点平均6)


『続・平成夫婦茶碗』 第八話

演出:三枝孝臣
脚本:森下佳子

節(浅野温子)よりも
灯(優香)の方が子供たちのことを
理解している描写があって
節の心境がかなり複雑に…

最後に「いいえ」へコインを動かしたのは
本当に節なのか?

中だるみも無く終盤につなげる展開は
まったく見事だ。

灯のお腹の子供の件に関して
このままということはありえないけど、
そこは無難に、というか
セオリー通りにこなしていくと思う。

やっぱり節の絡ませ方だな。
このドラマのすごいところは。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『プリティガール』 第8話

演出:岡島明
脚本:青柳祐美子

中尾ミエがらみの話は
いつもにも増してくだらなかった。
思い知らせてやるって
足を揉ませたり
お札を拾わせたりすることなのかよ(笑)

結局、二宮物産の話も
たいして盛り上がることなく終了。
中途半端な恋の話だけを引きずって
来週の最終回を迎えることとなった。

肝心な(?)アンドリューズ再建話も
適当に処理されるような雰囲気だな。
何となく想像できる最終回だけど
とりあえず頑張って見てみよう。

             採点  5.0(10点満点平均6)






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