タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第34話「叶、セリフをしゃべる」

『続・平成夫婦茶碗』の中で
優香がフロムエー・M9号でバイトを探していた。

希望は1週間で300万円稼げるバイト。
そんなの載ってないって(笑)


『サラリーマン金太郎3』 Fight 10

演出:森田光則
脚本:中園健司

マンガだなあ。
いや、最初からマンガなんだけど、
そのまま実写でやられるとツライ。

なんでピストルで心臓を撃ち抜かれてるのに
何時間も元気に歩き回れるの?
撃たれる箇所をもう少し工夫するだけで
説得力を持たせることはできるのになあ。

大須賀(長門博之)のキャラも
最後まで見ると全然魅力的じゃないし…。

まあ、これが金太郎ということで。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『人にやさしく』 第10話

演出:田島大輔
脚本:鈴木おさむ

なんで明(須賀健太)が
親と旅行に行ったことがあると言い出す前に
母親を捜す旅をしようなんて
前(香取慎吾)が提案する必要があるの?

友達とのつき合い方を示すエピソードとして
洋介(真木蔵人)の話を出すのはいいけど
なんでちゃんと前振りをしておかないの?

とにかくこのドラマも
「婚外恋愛」みたいにロジカルじゃない。
目先の展開しか考えていない感じ。

ここのところずっと出てる
スマスマキャラも意味ないし。笑えないし。

拳(加藤浩次)の
“もしかして電撃入籍とか?”
というセリフだけは笑えたけどね。

こんないい加減な作りで最終回を迎えて
感動できるんだろうか?
いいのか、ムリに感動しなくても(笑)

             採点  5.5(10点満点平均6)


『初体験』 spark 10

演出:土方政人
脚本:神山由美子

敦史(オダギリジョー)が真智(水野美紀)を
好きになる過程はきちんと描いていたけど、
真智がご褒美でデートするあたりの感情が
あまり時間をかけて描いていなかったので、
今回、敦史が怒るシーンには説得力を欠いた。

由加里(篠原涼子)の気持ち、
そして何より最後の真智の決断は
次回の最終回を見るまで分からない。

ただ、琴美(坂井真紀)に関しては
このままアッサリいきそうだなあ。
ちょっと残念。

急に仕事で海外へ行く話が持ち上がって
しかも2年間は帰って来られないという、
おそろしくありきたりな展開にガッカリしたけど、
この回の中でとりあえず真智が
すべてを捨てて行く、と言った流れは良かった。

ムチャクチャだけど、このシーンには説得力はある。
ここまで真智という人物像を丁寧に描いてきたからね。

とにかく、美佐(畑野浩子)に関してもそうだけど
女性陣の心理描写は実に細かくて丁寧。

ストーリーだけを追うと見逃してしまう
重要なシーンがこのドラマにはいっぱいある。
そこをぜひ見て欲しい。

…って言ってもあと1回ね。
ドラマとしては締め方が難しくなってきたのは事実。
どんなラストにするのか、
かなり注目だ。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『恋するトップレディー』 10

演出:松田秀知
脚本:小椋久雄、田辺満

最初からこういう雰囲気で統一できれば
この作品もきっと面白かったんだろうな。

山口紗弥加は相変わらずいいけど
今回は中谷美紀も可愛らしかった。

ストーリーとしての興味はすでにないので
最終回ぐらいは中谷美紀の演技力で泣かせて欲しい。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『ロング・ラブレター 〜漂流教室〜』 第10話

演出:木村達昭
脚本:大森美香

まあ、蜘蛛人間に関するシーンは良しとしよう。
少しずつ小出しにしてきたから覚悟も出来てたし…。

未来で生きていくことに対する
心境の変化は多少あったものの、
今回はストーリー的に大した進展もなく、
最終回に向かう期待度はあまり上がらなかった。

ただ、もうこのドラマは
世間的にも最後はどうなるんだろう
という興味に集約されてしまっていると思う。
だから最終回の視聴率は
それなりに上がるだろうな。

もうそれだけで十分か。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『続・平成夫婦茶碗』 第十話

演出:長沼誠
脚本:森下佳子

今回は、節(浅野温子)の
心の揺れが描かれる部分は少なく、
最終回に向けて灯(優香)の行動が中心。

そうなると、多少ベタな感じが強まってしまうけど、
それでもやっぱり泣けるな。

最後の子供たちからの連絡も一緒にではなく、
みんな別々にかけてくるところがいい。

それにしても優香の
キレるシーンの変化はうまかったなあ。
いい女優になるよ、まったく。

そして今回の叶(朝田帆香)は
ついに演技を習得!
アンパンマンのぬいぐるみを持っている子供を見かけて
灯が“あぁ、叶、パンマン”と話しかけると、
きちんとアンパンマンの方を目で追いながら
“パンマン?”とセリフ(?)を吐いた。
すばらしい(笑)

最終回は、
節の決意、灯の決断、叶の成長(笑)と
見どころが満載。
このドラマは安心して見られるな。

             採点  7.0(10点満点平均6)





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