タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第41話「4〜6月期、展望」

いよいよ来週から新クールの連ドラがスタート。
そこで民放各局のラインナップを。

一見、豪華なようで、
意外と的が絞りにくい作品が揃ってしまったかも。
さて、あなたは何を見る?

日本代表の3試合と
イングランド対アルゼンチン戦だけ見る、
とかいうのはナシね(笑)


『空から降る一億の星』 4/15〜
フジ系 月曜9時  期待度 ★★★★★

何と言っても4〜6月期における一番の話題作。
とりあえず見ておかなきゃイカンでしょう。

企画が
「古畑任三郎」「王様のレストラン」「コーチ」
「チーム」「やまとなでしこ」「さよなら、小津先生」
「スタアの恋」「恋ノチカラ」などの
石原隆。

プロデューサーが
「世界で一番パパが好き」「彼女たちの時代」
「ロケットボーイ」「アンティーク」などの
高井一郎。

脚本が
「愛していると言ってくれ」「ロングバケーション」
「ビューティフルライフ」などの
北川悦吏子。

メイン演出が
「この世の果て」「若者のすべて」「眠れる森」
「危険な関係」「太陽は沈まない」などの
中江功。

そしてキャストが
明石家さんま、木村拓哉、
深津絵里、井川遥、柴咲コウ、森下愛子など。

もう反則といってもいいくらいの陣容で、
しかも普通のラブストーリーではなく、
引退を考えているうらぶれた刑事(明石家さんま)と
謎に包まれた青年(木村拓哉)が、
ある殺人事件をキッカケに運命に翻弄されていく
ラブサスペンスをやるらしい。

どうせ視聴率狙いの作品でしょ、とか、
盲目的にキムタクが出てればいい、みたいな
歪んだリアクションではなく、
いいものはいい、悪いものは悪い、
と言えるような、
大人の見方をしてみましょう。


『夢のカリフォルニア』 4/12〜
TBS系 金曜10時  期待度 ★★★★☆

岡田惠和脚本の青春群像劇。
出演は堂本剛、国仲涼子、柴咲コウ、他。

人生の理想と現実に悩む21歳の若者たちが、
中学校のクラス会をキッカケに再会し…
みたいな話。

柴咲コウ、売れるとは思ったけど、
いきなり月9と金曜ドラマで
ダブルブッキングとは。
ちょっと不安。
でもやっぱりこちらがメインだろうな。

今、夕方に堂本剛が主演した
「Summer Snow」を再放送してるけど、
広末涼子の同僚でやたら性格の悪い銀行員役
をやっていたのがブレイク前の国仲涼子。

珍しく普通の大学生を演じる堂本剛と
「ちゅらさん」でブレイクした
国仲涼子の共演も見どころだ。

堂本剛の兄役で宮藤官九郎も出演。
せつない青春物語になりそう。


『ゴールデンボウル』 4/20〜
日テレ系 土曜9時  期待度 ★★★★☆

期待と不安でいっぱいの
野島伸司ドラマ。

ボウリング場を舞台に
昔の恋人を思い続ける芥川(金城武)と
夫との冷めた関係に悩む瞳(黒木瞳)の関係を描く。

野島伸司だから何かやってくれそうな予感があるものの、
やはり土曜9時という枠に心配の種は尽きない。
でもとりあえずチェックはしとこう。

注目はしばらく芸能界を離れていた松本恵が
松本莉緒という名前で復帰すること。
それだけでも見る価値あるかも。


『First Love』 4/17〜
TBS系 水曜10時  期待度 ★★★★☆

「ハンドク!!!」を作った
植田博樹プロデューサーと脚本家・大石静による
禁断のラブストーリー。

最初にひかれ合ったのは
高校教師(渡部篤郎)と生徒(深田恭子)の関係。
そして5年後に再会した時は
姉の婚約者、婚約者の妹という関係。

なんだかんだ言っても
渡部篤郎と深田恭子の共演は注目だ。
主題歌は宇多田ヒカル。


『ウェディングプランナー』 4/10〜
フジ系 水曜9時  期待度 ★★★☆☆

ユースケ・サンタマリア、飯島直子、
木村佳乃、妻夫木聡、阿部寛、
伊藤歩、木内昌子、そして神木隆之介と
なにげに豪華なラブコメディー。

結婚式をプランニングする
ウエディングプランナーの会社を舞台に
さまざまな人間模様を描く。

情けない男を演じさせたら日本一のユースケと
意外にコメディセンスがある飯島直子の共演は見物。

もしかしたらこれが一番面白いかもしれない。
密かな一押し作品。


『しあわせのシッポ』 4/11〜
TBS系 木曜10時  期待度 ★★★☆☆

2年前に母を亡くし、
それ以来ひとり暮らしを続けてきた
美桜(水野美紀)と
20年前に離婚した美桜の父親、
八郎(長塚京三)の関係を描く
親子の物語。

“お父さんは、娘に恋する天才です。
 娘は、それを知らない天才です。”
というキャッチコピーがすべてを表している。

坂口憲二、小泉孝太郎、原沙知絵、
佐野史郎、宮崎あおい、新山千春など
共演者も充実。

これも見落としてはいけない
秀作になる予感がする。


『ビッグマネー! 〜浮き世の沙汰は株しだい〜』 4/11〜
フジ系 木曜10時  期待度 ★★★☆☆

「池袋ウエストゲートパーク」の
石田衣良原作「波のうえのの魔術師」が原作。
株の世界に関わる様々な人間模様を描く。

主演は長瀬智也。
長瀬を株の世界に引き込む
伝説の相場師を植木等が演じる。
共演は他に、岡本綾、原田泰造、長谷川京子など。

番組の終わりには
株の早わかりコーナーも付けるとか。
銀行に預けて利息を期待できない今、
このドラマを見て株の勉強をするのもいいかも。

主題歌は松田聖子の娘、
SAYAKAが歌う。


『眠れぬ夜を抱いて』 4/11〜
テレ朝系 木曜9時  期待度 ★★★☆☆

野沢尚の原作・脚本による本格サスペンス。
出演は財前直見、中村トオル、大杉漣、
りょう、田辺誠一、筧利夫、
秋本奈緒美、渡辺由紀、古田新太。

野沢尚のサスペンスをドラマ化すると
コケることも多いけど、
今回は中盤で犯人が判明し、
その後は原作と違う展開になるとか。

「QUIZ」でやけにサスペンスにハマった
財前直見に期待。


『ごくせん』 4/17〜
日テレ系 水曜10時  期待度 ★★☆☆☆

コミック原作のドラマ化で、
主演の仲間由紀恵は高校の新米教師。
でも実は任侠集団の4代目跡取りだった。

「お前、どこの組や!?」
「3年D組の担任や!」
という決めセリフがあるらしい。

プライムタイム初主演を果たす仲間由紀恵が
山田奈緒子を超えるキャラを構築できるか、
そこがすべてのような気がする。

共演は松本潤、伊東美咲、沢村一樹、宇津井健。
「トリック」つながりの生瀬勝久、
元ヤンキー役で中澤裕子も出る。


『春ランマン』 4/9〜
フジ系 火曜10時  期待度 ★★☆☆☆

押尾学の初主演作品で、
ともさかりえとの共同生活を中心に
男女6人の群像をコメディータッチで描く。

共演は辺見えみり、宮迫博之、
北村一輝、池田真紀など。

共感できる会話がメインになるようなので
そこにハマれれば面白いかも。

問題は押尾学。
セリフが聞き取れるようにしゃべれるのか?


『整形美人』 4/9〜
フジ系 火曜9時  期待度 ★☆☆☆☆

米倉涼子主演のラブコメディー。
というだけで危険な匂い(笑)
W主演の椎名桔平が
どこまで普通にしてくれるかが勝負となりそう。

タイトルから分かるように、
全身整形をして人生をやり直そうとした女性が
華道の家元と出会い、素敵な恋をしていくという話。

ストーリーは全部まるっとお見通しだけど、
加藤晴彦、菊池麻衣子、小西真奈美など
脇役は粒を揃えているのでそこに期待してみよう。


『天国への階段』 4/8〜
日テレ系 月曜10時  期待度 ★☆☆☆☆

白川道、ベストラー小説のドラマ化。
メイン演出は「永遠の仔」の鶴橋康夫。

父を自殺に追い込まれ、
恋人も奪われた資産家に復讐をする柏木(佐藤浩市)。
資産家で代議士でもある江成(風間杜夫)。
柏木の元恋人で今は資産家の妻(古手川裕子)。
2人の娘で柏木にひかれていく未央(本上まなみ)。
などが中心人物。

重厚な作品になりそう、ではあるけど、
1〜3月期に惨敗したスマスマの裏ということで
最初から40〜50代向けの作りかも。

出演は他に
加藤雅也、中村俊介、大塚寧々、津川雅彦、森本レオなど。



『九龍で会いましょう』 4/12〜
テレ朝系 金曜11時15分  期待度 ★☆☆☆☆

柴門ふみ原作コミックのドラマ化で
純愛と不倫の間で揺れ動く
30歳キャリアウーマンのラブストーリー。

主演は石田ゆり子。
純愛の相手が河村隆一。
不倫の相手が伊原剛志。
他に東幹久や長谷川京子が出る。

意外とちょこちょこドラマに出ている
河村隆一に不安はないけど、
何が見どころなのかよく分からない作品。

飲んで帰ってきてTVつけたらやってた、
みたいな感じのドラマになりそう。


『ヨイショの男』 4/14〜
TBS系 日曜9時  期待度 ★☆☆☆☆

稲垣吾郎主演の本格コメディー。
共演は市川染五郎、浅野ゆう子、矢田亜希子、
畑野浩子、小林稔侍など。

ヨイショだけを頼りに
この不況を渡り歩いていく男が主人公。
…まあ、それはいいんだけど、
スマスマでみせるゴローのコントと
ヨイショがどうにも結びつかない。

本格コメディーで笑えなかったら、
と思うと不安でいっぱいだ。
浅野ゆう子っていうのもなあ。





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