タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第52話「First Love の行方」

まだ途中だけど、
「First Love」の大石静の脚本はいいなあ。

昔、フジテレビの深夜で
「冗談画報」という番組をやってて、
そこに時々出ていた
女性2人組の“二兎社”っていう劇団が好きだったんだよね。
そのうちのひとりが大石静。

そういえば、CSで「冗談画報」が再放送されてるね。
ずっとチェックしてればそのうち出てくるかもよ。


『整形美人。』 第5回

演出:都築淳一
脚本:吉田智子

何だかなあ。
保奈美(米倉涼子)ひとりのために
みちのくプロレスを呼んでしまうという
流翠(椎名桔平)の行動は突拍子もないし、
保奈美と間違えて成美(虻川美穂子)に抱きつく
良平(加藤晴彦)のシーンはありきたりだし、
退屈な1時間だった。

血のつながらない兄を愛するあまり
保奈美を傷つけてしまう、
一咲(小西真奈美)の複雑な心理だけが
見どころだったな。

もうこうなったら
小西真奈美を主役にするという方向で。

相手役としての青田典子なら
十分に憎たらしいし(笑)

いくらなんでもそれはムリか。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『春ランマン』 sharing 5

演出:中島悟
脚本:樫田正剛

6人が人生観や恋愛観について
マジメな話をするシーンがないと、
やっぱり軽いだけのドラマになるなあ。
もちろん、そういうドラマがあってもいいんだけど。

たまき(池田真紀)が生活感のある話に
キレたシーンが唯一考えるシーンなんだろうけど、
基本的にはみんな自分勝手なキャラクターのままだから
たいして感情移入もできなかった。

あと、お金持ちのみどり(牛尾田恭代)や鈴本(田中実)が
宗太(押尾学)やあかね(ともさかりえ)に
興味を持った理由も曖昧なまま終わっちゃったし…。

ま、いいのか。
この作品でそんなことはどうでも。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『ウエディングプランナー』 5

演出:武内英樹
脚本:福田靖
脚本協力:川嶋澄乃、高橋美幸

今回は良かった。
一応、ゲスト花婿(川崎麻世)の水族館披露宴を押さえつつ、
トオル(ユースケ・サンタリア)と
逃げた花嫁・葉子(西田尚美)の再会と決着、
美咲(木村佳乃)の結婚問題、
くるみ(伊藤歩)を通してのプランナーの仕事ぶり、
くるみと柊平(妻夫木聡)の感情の変化、
そしてお互いが気になりだしてきた
トオルと加奈子(飯島直子)の関係。
すべてがバランス良く描けていた。

ただ、結婚式のプラン作りに夢中になる美咲に
つとむ(温水洋一)が言い出せなかったのは、
そのプラン自体のことだったのか。

ということは、妻との離婚も
美咲を新たに受け入れるつとむの家族の問題も
すべてクリアになったわけ?

だとしたらちょっと拍子抜けだなあ。
ここはもっと時間を割いて描いてもいい部分だったのに。
まあ、この点に関してはもう少し先を見守ってみよう。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『First Love』  第4話

演出:今井夏木
脚本:大石静

まだまだ謎は多いのに
とりあえず当面の疑問には応えてくれる。
もったいつけてない展開がいい。

まず、朋子(和久井映見)が
コインロッカーベイビーであることを
夏澄(深田恭子)も知っていた。

このことをさりげなく伝えながら
朋子、夏澄、直(渡部篤郎)、木場(池内博之)、
4人それぞれの感情が交差した
冒頭のレストランのシーンは、
なかなか興味深かった。

そして、朋子が直と夏澄の関係を知っていることを
担当編集者に小説の題材として話す構成もうまかった。
最後に“恐いでしょ”とか言ってたけど、
そりゃ恐いよ!

ただ、新たなる疑問は
朋子がくわしく知りすぎていることだ。

直と夏澄のキスシーンを目撃した生徒がいて
その彼女が自殺未遂をしていること。
夏澄の自転車の外れたチェーンを
直が修理したこと。
夏澄が百人一首を自分で解釈して
直に手紙で送っていたこと。

これらをすべて知るには
かなり昔から調べていないと分からない。
少なくとも夏澄の日記くらいは読んでる感じだ。

現段階では、この精神的な歪みは
朋子の出生からきていると考えるのが妥当。

“両親は私のこともみーちゃんと変わらずに愛してくれたの。
 でも、誰にどんなによくされても
 どっかで悪いな、みんな無理してるんだろうなって…
 すごくいい子になっちゃうの”

という、レストランでの告白も
まんざら嘘とは言えない。
これは最後の病室のシーンで
母親が朋子と夏澄に話しかけた時に
その内容の違いから
朋子がしたリアクションからも想像できる。

やはりコインロッカーへ捨てられた
朋子の心の傷は深い。
直と夏澄の“First Love”を描きながら
この朋子の心の救済も描かれるのか。

実はこのドラマ、
朋子が初めて絶対的な愛を信じる
“First Love”の話だったりして…

それはそれで面白いかも。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『ごくせん』 第四話

演出:大谷太郎
脚本:江頭美智留

やっぱり江頭美智留が
脚本を書いた方がしっくりする。
想像通りの展開だけど、
全体のメリハリのつけ方もうまいし。

今回のネタは伊東美咲のキャスティングが活きたな。
高校生が憧れる女教師、
でも本人は教師という仕事にまだ目覚めていない。
ピッタリな人選だ。

あと、サントラを持ってないから確認できなかったけど、
伊東美咲がバイトしてたクラブの映像で流れたBGMは
「お水の花道」のものじゃなかった?
伊東美咲は「お水の花道」でホステス役だったからね。

このドラマ、
平気で他局のパロディーをガンガンやるなあ。

そういうとこ、好き(笑)

             採点  6.5(10点満点平均6)





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