タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第67話「最終回前の盛り上がり」

最終回前の盛り上げは
だいたいどの作品もうまくいくもの。
問題は最終回だよね。

最終回ですべてが台無しになることもあるし、
終わりよければすべて良しになることもある。

「空から降る一億の星」みたいに
そのまんま何のひねりもなく
終わってしまう作品もあるけど…。

あ、この話はまた次回。


『眠れぬ夜を抱いて』 第10回:クライマックス

演出:村上正典
脚本:野沢尚

美奈(大平奈津美)まであの現場にいることで
まさに舞台はクライマックス。

“家族のために
 こんな馬鹿げたことをやめようと
 思い直してくれなかったの?
 どうして今を生きてくれないの?
 どうなれば気が済むの?”
という悠子(財前直見)の説得に、
“今から見せてやるよ
 気をつけて見てろよ、悠子”
と答えた欧太(仲村トオル)の言葉は衝撃的だった。

最終回前の盛り上げ方としては十分。
熱田(大杉漣)と美琳(りょう)の関係、
葛井(古田新太)と君枝(秋本奈緒美)の関係も
きちんと描かれて、
無駄のない作りだったと思う。

あとは前から悠子がナレーションで言っていた
“夫にも警察にも隠している秘密”が何かだな。
それが最終回での大きなポイントになりそうだ。

それにしても
お母さんに言われた通り
ずっとワゴンの端を握ってる
大平奈津美が可愛い過ぎる!(笑)

             採点  7.5(10点満点平均6)


『しあわせのシッポ』 第11話

演出:藤尾隆
脚本:水橋文美江、旺季志ずか

手術を受ける覚悟をして
ひとりで病院に入院していた八朗(長塚京三)。
初めてその病院に美桜(水野美紀)が来た時の
2人の会話はかなり良かった。

まさにこのドラマのトーンを
そのまま表したような感じで。

でも、それだけと言えばそれだけなんだよなあ。
美桜のナレーションから
八朗が死んでしまうのは確実だし。

あとは美桜と陸(坂口憲二)との将来が
うまくテーマと重なるかどうか。

静かに始まって静かに終わっていく
そんな作品を最後まで見届けてみよう。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『ビッグマネー!
 〜浮き世の沙汰は株しだい〜』 STOCK11

演出:木村達昭
脚本:林宏司

やっぱり不死身のマッキー(松重豊)は死ななかった。
でも、みんなの怒りは最高潮。
とくに辰美(小日向文世)の怒りは尋常じゃなかった。

自分の代わりにマッキーが刺されたことを知って
取り乱す白戸(長瀬智也)に、
“口は閉じて目を開けろ。
 倍にして返すぞ”
と言った時の辰美は格好良すぎ!

それから保坂(長谷川京子)の顔も
締まってきて良くなったな。
これで保坂も関根(近藤芳正)も白戸側について
いよいよ最終決戦に。

そんな中、
小塚(植木等)とテルコ(八千草薫)を見ながら
いろいろなことが不安になって泣く
充ちる(岡本綾)の手をそっと握る白戸。
ここは最高のラブシーンだった。

最初からエンターテイメント性はあると思ってたけど、
ここまでの盛り上げてくるとは…。

さて、白戸たちは
まつば銀行の息の根を止めることができるのか!?

             採点  8.5(10点満点平均6)


『夢のカリフォルニア』 10

演出:三城真一
脚本:岡田惠和

前回、持ち越された
終(堂本剛)の意見は納得できた。

ただ、こういう青春の悩みは
具体的な答えが見つけられないものとはいえ、
それを象徴的に表すエピソードが
イヤリングを見つける行為、というのは
どうにも弱い感じがしてしまった。

その後、3人が指切りをして
お互いの日常に帰っていくシーンも
何となく安っぽい雰囲気だったし。

でもまあ、後半は盛り返したかな。
オーソドックスではあるけど、
まわりの人間との関わりの中で
3人が元気を取り戻していく姿は
やっぱり健全で良かった。

恵子(国仲涼子)は
何となく大学へ行き直すような気がするけど、
終はあの落とされた会社へ…。

最終回、終と人事担当者(小木茂光)との会話が
このドラマの最終的な印象にも関わってきそうだ。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『九龍で会いましょう』 eleventh love

演出:本橋圭太
脚本:野依美幸

そして薫(石田ゆり子)と秀太郎(河村隆一)は
九龍で会いますん。

どっちやねん。

             採点  4.5(10点満点平均6)


『ゴールデンボウル』 9frame

演出:猪股隆一
脚本:野島伸司

今回のゲスト、松浦亜弥は、
地上げ屋が送り込んだ刺客ではなくて、
ボウリングのTV番組に出演するアイドルという設定。
ストーリー的にもほとんど意味がなくて
かなりもったいない使い方だった。

ただ、全体の内容はすさまじくディープ。
最初、一美(吉川ひなの)のキャラクターに
違和感を感じまくりだったんだけど、
なぜ芥川(金城武)が一美とつき合っていたのか、
なぜ自分の中で一美を死んだことにしていたのかが語られるにつれて、
その違和感も無くなった。

圧巻だったのは瞳(黒木瞳)と旦那(篠田三郎)の会話。
“お前に恋愛感情がある。
 彼はそう言ったよ。
 ぬけぬけと夫である私にね”
という旦那の言葉を聞いた時の瞳の表情、
そこから瞳がゴールデンボウルに向かう展開。
ここは見事と言うしかなかった。

そして瞳との会話のあとで
番組の約束を破り、最後まで本気で投げる芥川。
パーフェクトというボウリングとしての盛り上げも見せながら
芥川と一美との関係に変化が訪れる。

うーん、ここまで深く描くとは思わなかったなあ。
しかも今回は、地上げ屋(小木茂光)も
ただの地上げ屋でないことが、
ゴールデンボウルのスタッフ、柴原(藤沢大悟)との
エピソードで明らかになった。

恐るべき作品かも。

             採点  8.0(10点満点平均6)


『ヨイショの男』  第10話 花の中間管理職

演出:塚本連平
脚本:両沢和幸

白石(市川染五郎)が
課長昇進を辞退したことは
どうでもいいのか(笑)

でもまあ、
孝太郎(稲垣吾郎)の出世に
引っかかるものがありながらも、
その生き方、仕事ぶりを認める
白石の姿は良かった。

得意先を取り合うことになった
徳川(小林稔侍)とのエピソードも
コテコテだけどいい感じ。

これで終わってしまったら
結局、古い日本的なやり方でいいのか?
ってことになってしまうところだったけど、
最後に「あけぼの保険」再び倒産という展開にしてきた。

しかも表面的なヨイショでは、
もう、どうしようもない状況になってる。

さて、孝太郎は「あけぼの保険」を、
日本経済を救えるのか!?

…というラス前。
なかなかいい流れじゃないでしょうか。

ただ、最終回はW杯決勝の裏だけどね。
可哀想すぎる(笑)

             採点  6.5(10点満点平均6)






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