タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第82話「うん、決めた」

ドラマばっかり見てないで仕事しよう。
うん、決めた(笑)


『ショムニ FINAL』 第4話

演出:平野眞
脚本:成田良美

今回は平野眞の演出が光ったな。
ストーリーとしては単純だけど、
飽きさせない作りだった。

脚本の成田良美はアニメ畑の人だよね。
でもこの水準で書けるなら
ドラマもどんどん書いて欲しい。

宝生舞も梅のキャラクターを活かして
いい芝居をしていた。

一話完結モノはこうやって作るんだよ、
というような、
水準の高い回だった。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『マイ リトル シェフ』 第3話

演出:樹木まさひこ
脚本:後藤法子

これくらいの精度で毎回描ければ
かなり面白い作品になるはずだ。

どう考えても店の経営は困難だろう、
みたいな細かいツッコミ所はいっぱいあるんだけど、
とにかく全体の雰囲気がいい。

今回は冒頭のケーキを選ぶシーンが
瀬理(矢田亜希子)の性格を表しつつ、
後半の展開にもつながっていたりして
構成もよく練られていた。

最後に真理子(石田ゆり子)が
結婚相手に電話したシーンは不要だったけど。

ところで、“うん、その方が素敵”は
瀬理の統一の決めゼリフじゃなかったんだな。
今回は“うん、決めた”だった。
その方が素敵の方が素敵だぞ(笑)

あと、どうでもいいことだけど
プティ・エトワールの床の音が気になる。
とくに上戸彩が歩いた時に
やたらボコボコと音がする。

セットの作りが安いのかもしれないけど、
上戸彩も歩き方を注意した方がいいだろうな。

もうひとつ気になったのは
アップになった時のレンズの使い方。
カメラに向かって芝居するやり方は
共同テレビ制作のドラマでよく使われるけど、
このドラマで同じことをやると
俳優の顔がきれいに撮れてない。

もうちょっとスタッフには頑張ってもらいたい。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『東京庭付き一戸建て』 第3回

演出:三枝孝臣
脚本:森下佳子

今回はバランスが良かった。
前半はランニングギャグを使って
効果的に笑いを取っていたし、
後半もちゃんと泣かせてくれたし。
このドラマはこれでいい。

それにしても山川恵里佳は器用だな。
ここまでは言葉を発しない役だったけど、
それなりに雰囲気を出して頑張っていた。

今回のエピソードで話すようになるだろうけど、
今後もかなり期待できそうだ。

隣人の有栖川姉妹(もたいまさこ&島田珠代)は
まだ作品の中では浮きっぱなし。
でもこれは繰り返し見ていくうちに慣れるだろう。
全体的な作りを考えれば
ああいうキャラがいてもそんなに違和感はないしね。

単純に笑って泣きたい人は
今からでも見てみる価値はあるかもよ。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『サトラレ』 第4話

演出:塚本連平
脚本:吉田玲子

前半のドタバタには慣れてきたけど、
毎回そんなに感動的なエピソードを
用意できるわけもないしなあ。

今回みたいな話が続くと
ちょっとだらけてしまうかもしれない。

本来、サトラレは天才的な才能を持っているはずなので
仕事でバタバタするシーンを入れるのも
あまり好ましくないし。

まあ、次回は大きなエピソードを
用意しているみたいだから、
今回はこれでよしとしよう。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『恋愛偏差値』 第一章 燃えつきるまで  最終話

演出:佐藤祐市
脚本:都築浩

世界情勢まで引き合いに出して
未来は明るい…って単純だな、おい。
ああ、人間の単純な一面を描いていたから
それでいいのか(笑)

ただ、4話完結の特性を
活かせているとは言えなかった。
恵美(菊川玲)の描き方もおざなりだったし、
真樹子(木村多江)に至っては
精神的なストレス障害で片づけてしまうし。

美穂(篠原涼子)に関しても
“格好悪い自分も見せられる相手”と言っている割には
君島(おかやまはじめ)との関係を
そこまで丁寧に描いていたわけでもなかった。

結局、怜子(中谷美紀)の悲惨の状況を示すために
エリアを広げすぎて、
すべてが中途半端になってしまった感じだ。

嫉妬や人生の岐路に立つ女性の葛藤を描くなら
もっと別のやり方もあっただろうに。

まあ、個人的にまったく感情移入できなかった
ということもあるけど、
最後までハマれなかった。

             採点  5.5(10点満点平均6)


『ぼくが地球を救う』 第4回

演出:平野俊一
脚本:相内美生

今回の心の声の使い方は良かった。
でも全体的な粗さは変わらず。

友作(内村光良)と愛子(愛華みれ)の関係は
オチとして毎回同じパターンでも許せるけど、
大門(哀川翔)の扱いはもっと工夫するべきだよなあ。
桜新町(堀内健)もジャマくさいだけだし…。

だんだんツラくなってきたぞ。

             採点  5.5(10点満点平均6)





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