タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第83話「なんどめだ、トトロ」

「探偵家族」より視聴率が下回っている「いらなつ」。
今日の第4話では、日テレに「となりのトトロ」をぶつけられる。

堤作品とジブリって相性悪いな。


『愛なんていらねえよ、夏』 LAST8

演出:今井夏木
脚本:龍居由佳里

堤幸彦もスゴイけど今井夏木もスゴイなあ。
とにかく、映像、内容ともに
かなり見応えのある回だった。

今回の大きな流れとしては
亜子(広末涼子)がレイジ(渡部篤郎)の策略にハマって
心を開いていく中、
レイジの心境にも微妙に変化が現れる、というもの。

その合間に、
レイジの昔の彼女・季理子(西山繭子)の姉の存在が
今後も深く関わってきそうなこと、
礼慈(荒川良々)の手紙が届いていなかったことに
レイジが疑問を持ち始めたこと、
楓(松尾玲央)と亜子がただの幼なじみではなさそうなこと、
などが少しずつ描かれていた。

そして、ラストには、
現在のところ最も怪しい存在だった
咲子(坂口良子)の駆け引きが垣間見られるシーンも。

レイジが亜子の部屋に忍び込む場面では、
亜子のスーパーボールをレイジが手にした時点で
いずれ誰かが部屋に入ったことに亜子が気づくのだろう、
という視点で見るのがナチュラルだと思うので、
その場で咲子とレイジが対峙した瞬間は
異常な緊張感が走った。
あの展開と演出は秀逸だったと思う。

亜子とレイジに年齢差がありすぎることなど、
まわりがレイジの嘘に気づく要素は多い。
それを誰が、どの段階で、
どういう思惑の中でレイジに突きつけるのか…。

目が離せなくなってきた。

             採点  8.0(10点満点平均6)


『ツーハンマン』 第3回

演出:松田秀知
脚本:鈴木聡

今回はプレゼンターのひとり・桑原(田口浩正)と、
彼の母親との関係を軸に描いたストーリーだった。

今までに比べると
笑いを取りにきたシーンは少なかったけど、
息子が出演しているTVを見る
母親役・正司照枝の表情が愛に満ちていて、
不覚にも泣いてしまった(笑)

「ぼくが地球を救う」では、
主人公の友作(内村光良)を
歴史に名を刻んだヒーローという設定で
その活躍を紹介しているんだけど、
ツーハンマンの方がはるかに後世に名を残しそうだな。

頑張れ! ツーハンマン!
負けるな! ツーハンマン!

…あ、
このドラマは戦隊モノとかではないので、念のため(笑)

             採点  7.0(10点満点平均6)


『恋セヨ乙女』 第4週 おにぎりに願いを込めて(第13〜16回)

演出:渡辺一貴
作:岡田惠和

第4週のお相手は
今まで毎回顔を出していた塚本高史。

笑いを取りにいく部分は
週を重ねるごとに面白くなってきている。
こういうセオリーに乗っ取った構成をさせると
岡田惠和は本当にうまいな。

ただ、相手に彼女がいてフラれる
というパターンは第2週と似ていたので、
もう少し別の切り口を見てみたかった。

あと、脇役が面白いキャラを演じてるだけに
やっぱり真中瞳の演技力が気になって仕方ない。
いつまでたってもアカ抜けないなあ、この人は。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『探偵家族』 第3話

演出:長沼誠
脚本:福田千津子

今回はひきこもりの話。
強引な展開で解決するのはいいとして、
ひきこもりから立ち直ったその日に
弁護士事務所のパーティーでスピーチするという
まったく不必要なエピソードを入れてしまうあたりが
このドラマの安いところ。

それにしても
室井滋も存在価値のない使われ方してるなあ。
かわいそう。

             採点  5.0(10点満点平均6)


『太陽の季節』 第4回

演出:土井裕泰
脚本:渡邊睦月

竜哉(滝沢秀明)と由紀(松本莉緒)の関係や
竜哉が住んでいるアパートの件は
意外に早く慎二(高岡蒼佑)にバレちゃったな。

このテンポの良さはいいんだけど、
それ以外の展開や描写はありきたり過ぎてもの足りなかった。

とくに竜哉と由紀のラブシーンは
あの程度だと今までのドラマと何も変わらない。

この部分で大胆に踏み込めないなら
今回の映画のシーンのように
ハラハラできる場面をもっと引っ張れば良かったのに…。
でもこの展開だとそれもムリみたいだな。

今後は竜哉と慎二の新たな関係、
響子(松坂慶子)の思惑、
折原(遠藤憲一)の今後あたりに注目してみるか。

ちなみに今回は映画「ピンポン」とのタイアップがあった。
タイアップていうか、プロデューサーがかぶってるからなんだけど。
どうせならただ“面白かった”だけじゃなくて
もっと気の利いたこと言わせればよかったのにな。

全体的にセリフにはもう少しエッジを効かせて欲しい。

             採点  7.0(10点満点平均6)






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