タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第88話「阿部ちゃんも“その方が素敵”」

「キッチンマカロニ」のハンバーグも食べたいけど、
瀬理にも自分だけの料理を作ってもらいたい。

でも“食べられないものはありますか?”
の質問にうまく答える自信がないな。

ナスの漬け物は好きだけど
火が通ったナスは嫌いです、
とか細かく言ってもいいんだろうか?


『ショムニ FINAL』 第7話

演出:土方政人
脚本:十川誠志

今回は演出でかなり遊んだ感じ。
でも、文字をかぶせる仕上げは
ちょっとやり過ぎだったかもな。

以前のシリーズでも
杉田(戸田菜穂)がメインの回はあったけど、
このパターンでは千夏(江角マキコ)と杉田が
実は認め合ってる部分が何気なく描かれる所がいい。

ただ、今回も第3話と同じでオチが甘かった。
樋口(加勢大周)が詐欺だったというのも
あんまり面白くない展開だし。

佳奈さん(櫻井淳子)がやっぱり新社長も落としたことや、
お似合いになってきたリエ(高橋由美子)と
神谷(沢村一樹)のカップルに今後は期待してみよう。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『マイ リトル シェフ』 第6話

演出:源孝志
脚本:後藤法子

瀬理(矢田亜希子)の料理が
メインではなかったけど、
セリフがよく吟味されていて
きめの細かい内容だった。

ゲストの加藤あい、音無美紀子も好演。
母親のために初めてデザートを作る娘の姿は
なかなか感動的だった。

それから演出的にも
鈴子(加藤あい)がお店を去る場面をしつこく描かず、
厨房をひとりで掃除するというシーンで表した点も良かった。
こういうところはやはりセンスを感じる。

今回は阿部ちゃんも
“その方が素敵”と発言。

本家、矢田亜希子の“うん、その方が素敵”のシーンでは、
金色に光っていくライトに
鈴子が反応しているのが可笑しかった。

中だるみがしそうな回で
今回のような内容にしたのは正解だと思う。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『東京庭付き一戸建て』 第6回

演出:三枝孝臣
脚本:森下佳子

結夏(松本明子)がひとりだけ
一男(原田芳雄)の病気を知る展開に。

大きなターニングポイントではあったけど
やっぱり前半の姉妹の描き方は酷かった。
今までのエピソードがほとんど積み重なってないし。

それにしても塚本高史のキャラは本当に面白いな。
助演男優賞の候補に挙げとこう。

             採点  6.0(10点満点平均6)


『サトラレ』 第6話

演出:塚本連平
脚本:尾崎将也

やっぱりもっと別のアプローチで
このTV版を見たかった。

千春(神田うの)の設定は非常に面白いんだけど、
神田うのではとてもきめ細かい心情なんて出せない。

まあ、全体の作りが粗いから
神田うのだけが際立ってヘンに見えるわけじゃないけど、
別の局、別の制作会社で
この千春の役を別の女優がやったら、
かなり見応えがあったと思うなあ。

すごく残念。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『恋愛偏差値』 第二章 Party  第三話

演出:木下高男
脚本:いずみ吉紘

玉川カルテットで笑いを取るか(笑)

今回は、結婚したがってると言っておいた、と
勇作(稲垣吾郎)が友達から聞いたあとの
琴子(常盤貴子)との電話のシーンがとくに良かった。

全体的にはオーソドックスな流れだけど、
ストレスを溜めない展開がいい。

琴子が勇作とのことで仕事をサボった場面も、
この回の中できちんとカバーしてるから
見ている方にストレスがたまらない。

こういうセオリーに乗っ取った展開は
連ドラにおいて意外と重要だと思うんだけどね。

それにしても、
煮物をクチに入れた瞬間に涙を目からこぼれさせるなんて、
やっぱり女優だなあ、常盤貴子。

             採点  7.0(10点満点平均6)





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