タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第95話「山田太一が倉本聰の2日前に」

今晩はいよいよ「北の国から2002遺言」の前編。
この「北の国から」の連ドラ版が始まった時、
裏番組では山田太一の「想い出づくり」が放送されていた。

そのことを意識したかのように
2日前の水曜日、山田太一のスペシャルドラマが
「北の国から」最終章に先駆けて放送された。

まだまだスゴイと感じた山田太一。
さて、倉本聰は「北の国から」をどう締めるのか?


『探偵家族』 第7話

演出:永井英樹
脚本:大野敏哉、福田裕子

相変わらず完成度が低い作りだけど、
今回はゲストの吉野きみ佳にインパクトがあったから
かなり救われた。

それと、コナン役の神木隆之介が
これくらい謎解きで活躍すると存在意味がある。
まあ、たいした謎解きでもないんだけど…。

ずっと引っ張ってきた
田中家と仙道(山下真司)との確執については、
今回、少しだけ語られた。
やっぱりこれもたいしたことなさそうだ(笑)

             採点  5.5(10点満点平均6)


『太陽の季節』 第9回

演出:土井裕泰
脚本:岡本貴也

マクロな視点では興味をひく部分もあるけど、
ディティールに新鮮さがないのが
この作品の最大の欠点だろうか。

ビジュアルで楽しめる人は
そんなに気にならないのかもしれないけど。

遠藤憲一が本格的に絡んできたので
せめてそこで盛り上げて欲しい。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『ランチの女王』 第10話

演出:水田成英
脚本:大森美香

序盤で丁寧に描いていなかった
勇二郎(江口洋介)と秀美(梅宮万紗子)の問題は
今回で終了。

今さら混乱していた序盤を悔やんでもしょうがないので
勇二郎がなつみ(竹内結子)に向かう
障害がなくなったという事実だけを受け入れよう。

ラストではついに
勇二郎がなつみを好きだと純三郎(妻夫木聡)に告白。
そして健一郎(堤真一)も東京へ。
いよいよ恋愛モードオンリーかと思いきや…。
なつみの父親が現れる展開になった。

警察がなつみの父親を知っていたということは
父親も過去に犯罪を犯していたのか?

店にランチを食べに来ていた男性(上田耕一)が
父親であることは間違いないと思うけど、
テロップの名前は麦田ではなく柏木だった。
もしかして“あんちゃん”か?(笑)

いずれにしても
コメディーとシリアスのバランスを保つためにも
この展開は悪くないと思う。

あとは最後まで“ランチ”にこだわって欲しい。
そういう意味で今回はちょっともの足りない部分もあったかな。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『私立探偵、濱マイク』  第10話 1分間700円

監督・撮影:竹内スグル
脚本:やまだないと
ゲスト:浅野忠信、柄本明、松村邦洋、モロ諸岡、北村有起哉、他

ゲストが浅野忠信だったので
音声はヘッドフォンで聴いた(笑)

今回は比較的
バランスが良かったんじゃないだろうか。
脚本も良かったし。

ジャジーなピアノは
やっぱり「傷だらけの天使」を彷彿とさせた。

傷だらけだと
確かに触られるだけで痛いな。

             採点  7.5(10点満点平均6)


『ナースのお仕事4』 第10話

演出:初山恭洋
脚本:両沢和幸

ひろみ(安達祐実)が
スポンサーであるダイハツの車を購入。
軽自動車でも車が大きく見えて、
全然ワンダフルスモールじゃなかった(笑)

そのひろみが今回はかなり大胆な言動に出て、
いずみ(観月ありさ)は家を出ることに。

実際、いずみはひろみのことより、
病院での緊急処置について
健太郎(藤木直人)が自分を信用してなかったことに
むしろ腹を立ててるわけだけど、
この肝心な部分でシリアスとコメディーのバランスが悪かった。

最初の頃よりはずっと見やすくなってる。
でも、雑な作りは変わらない。

             採点  6.0(10点満点平均6)


『天体観測』 第10話

演出:西谷弘
脚本:秦建日子、渡辺千穂

友也(坂口憲二)が酒に酔いながら
恭一(伊藤英明)と冬美(小雪)に
フリーダイビングの事実を告白するシーンから
ラストまでの展開は面白かった。

だからまあ許せるんだけど
前半は本当にありきたりでつまらなかったなあ。

今さらこのドラマの既視感に
文句言ってもしょうがないけど、
もう少しプロットの段階で何とかならなかったのか。

タケシ(オダギリジョー)と有里(小西真奈美)の
カップルの問題が一番面白くなってきたので
次回はそこに期待してみよう。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『香港明星迷』

統括プロデュース:佐々木彰
プロデュース:橋本かおり、小川治、高倉三郎
監督:松原信吾
作:山田太一
音楽:川崎真弘
制作:テレビ東京
出演:薬師丸ひろ子、室井滋、山本未來、山崎努、岡田真澄、堺雅人、徳井優、
   イーキン・チェン、クリステル・チアリ、建みさと、永松恵子、羅冠蘭、他

土台がしっかりした大人の作品。
やっぱりスゲエな、山田太一。

仕事や日常に苦悩しながら
現状を打破しようと奮闘する30代の女性たちが主人公。
決して新しいテーマでもないのに、
この安心感と新鮮さを生む技術は何なんだろう。

ひとことで言ってしまえば、
里美(薬師丸ひろ子)を中心に、
茜(室井滋)、圭子(山本未來)、
高山(堺雅人)、立村(山崎努)との関係が、
エンターテイメント性豊かに描かれているわけだけど、
これは簡単にできそうでできない。

最も印象的に描かれたのは、
かつて不倫の間柄だった里美と立村の関係。
でも個人的に良かったのは
夜中に里美と圭子が電話で話すシーンだった。

本当に何でもないシーンだったんだけど、
やたら泣けたなあ。

1年に何度かはこういう作品が見たい。

                  脚本  ★★★★★
                  演出  ★★★★☆
                  配役  ★★★★☆
                  音楽  ★★★☆☆
                  新鮮さ ★★★★☆
                  話題性 ★★☆☆☆

             採点  8.0(10点満点平均6)






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