タイトル■ドラマは何でも教えてくれる
書き手 ■ロビー田中

放映中のTVドラマを“ほぼすべて”見ている、
驚異のドラマ通による、ドラマに関するコラム。

“TVドラマなんかくだらない”と言う人に、
あえて反論するつもりはありません。ただ、
“すべてのTVドラマがくだらないわけでは
ない”とだけ言っておきます。これからも僕は
TVドラマを見続けていくでしょう」(田中)

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第96話「満帆カンパニーにエームス(営業娘。)登場」

「北の国から」が終わったのに
「ショムニ」の話とかするのって
間が抜けてるなあ。

でも、どんなに歴史的が番組が終わろうと、
小泉首相が北朝鮮行きを発表しようと、
NYのテロから一年が経とうと、
連ドラは続くんだよな。

よく考えるとすごい生命力。


『ショムニ FINAL』 第10話

演出:徳市敏之
脚本:福島三郎

ショムニーズ、ヒショカーズに対抗して
営業二課の若手女性社員「営業娘。(略してエームス)」が登場。

若さをウリにした合コン営業で
課の成績を上げていくものの、
最後は当然、千夏(江角マキコ)たちに
仕事をするとはどういうことか、
大人の女になるとはどういうことかを、
ガツンと思い知らされる。

“女の価値は男の数。
 確かに間違っちゃいないけど、
 残念ながらオコチャマには
 意味が分かってなかったみたいね。

 いくら数をこなしても
 その男たちに愛されてないと意味がない。
 アンタに愛がないと愛されるわけがない。

 アンタたち軽いんだよ。
 まあ、もうちょっと大人になることだね”

この千夏の決めゼリフは
かなり気持ちよかった。

男関係と仕事がリンクした
ショムニらしい一話だった。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『マイ リトル シェフ』 第9話

演出:白根敬造
脚本:元井クミ、後藤法子

最終回の盛り上がりも兼ねて
プティ・エトワール閉店の展開に。
ま、あの経営形態なら素人が見てもつぶれるよな(笑)

健作(阿部寛)が健造(風間杜夫)の最後の料理を
涙を流しながら食べたシーンは良かったけど、
全体的にはありふれた展開で
MLCらしさはあまりなかった。

もうこうなると最終回も
ストーリー上の締めで精一杯だと思うけど、
瀬理(矢田亜希子)のキャラを活かした作りを期待したい。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『東京庭付き一戸建て』 最終回

演出:三枝孝臣
脚本:森下佳子

ハッピーエンドにするのはかまわないけど、
本当に“ありえねえ”最終回だった。

「平成夫婦茶碗」の足下にも及ばない作品。
スタッフが優秀でもコケる時はコケる。
ひとことで言ってしまえばそういうことだ。

かなり豪華なキャスティングだし、
うまくやればもっと面白くなったのにな。

すごく残念だった。

             採点  5.0(10点満点平均6)

                  脚本  ★★☆☆☆
                  演出  ★★☆☆☆
                  配役  ★★★☆☆
                  主題歌 ★★★☆☆
                  音楽  ★★★☆☆
                  新鮮さ ★★☆☆☆
                  話題性 ★★☆☆☆

           平均採点  6.11(10点満点平均6)


『サトラレ』 第9話

演出:塚本連平
脚本:尾崎将也

手術後、ダメだったと心の声が聞こえているのに
ニッコリ笑って“ありがとう”と言う母(風吹ジュン)。
ここはやっぱり泣ける。

映画はこれで終わるわけだけど、
このドラマはあと1回残っている。
どういう結末をつけるのか。
楽しみでもあり不安でもある。

オダギリジョーと鶴田真由のカップルも
もうすっかりお似合いに見えるので、
心温まるエンディングを望む。

             採点  7.0(10点満点平均6)


『恋愛偏差値』 第三章 彼女の嫌いな彼女  第二話

演出:久保田哲史
脚本:坂元裕二

あざといっていうよりも、
恐ろしくシステマチックなストーリー。

よく言えば安心して見ていられるし、
悪く言えば意外性がまったくなくてかったるい。

やっぱり冴木(柏原崇)の真意がポイントだな。
ここにも工夫が見られないと
本当にありふれた作りになってしまう。

第三章らしい豪華な演出もあるようなので
次回以降はその部分での変化を期待しよう。

             採点  6.5(10点満点平均6)


『ぼくが地球を救う』 第10回

演出:平野俊一
脚本:中園ミホ

古田新太が金子昇(ガオレッド)に
“変身しろ”と言ったのがツボだった今回。
最初からこのトーンで作ればよかったのに。

普通のサラリーマンが
主役であることはかまわない。
でも、どうせなら悪の組織みたいな存在を
最初からもっと具体的に出しておくべきだった。

それくらいの荒唐無稽さの中に
人間味のある話を織り交ぜればメリハリがついたと思う。

桜新町(堀内健)などの意味不明のキャラが
敵対するものとして描かれていたから、
このドラマの前半は面白くなかったのだ。

今回出てきたセンシティブの組織なんて
バカバカしいけど面白かった。
これだけなんてちょっともったいなかったな。

でも、今回の展開で
最終回がちょっと楽しみになってきた。

             採点  6.5(10点満点平均6)





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