タイトル■処女的衝撃 ～初体験はドッキドキ�｡～
書き手 ■杉浦ぱっとん
大人になって、たいがいのことは経験済みに
なったら、一番ドキドキするのは、新しい人、
新しい感性、新しいものの見方に出会うこと。
だからこそ、あんなことや、こんなこと…、
過去や現在の初体験について書いてみたい！
あなたの「初体験」も思い出してみて下さい。
＞＞これまでの処女的衝撃
第9回「はじめての“ひとり旅”」その７
やっぱマックはいいね の巻
１月３日 朝
信じられないことに、この日の朝も
７時半に起きた。健康的。
朝風呂に入りながら、ガイドブックで
今日行こうとしているＭＯＭＡの位置を確認する。
ホテルからは歩いて１０分くらいな感じ。
普段なら家で何を着ようか悩んで
３０分くらい浪費するんだろうけど、
旅に出てくると、ほとんどもう最終日だし、
着るものも決まっている。
何も考えることなく８時半には部屋を出る。
普段は食べない朝飯を、デリの２Ｆで食べ、
迷うことなくＭＯＭＡへ。
不思議なことに、この旅の途中で何度か
白人に道を尋ねられた。
東洋人が１人で歩いているってことは
在住のチャイニーズかコリアン、と思われても仕方がないのかな？
しかし、英語がわかって当然でしょ？というような
早口な声のかけ方ってどうなのよ？って
偏屈な私は思う。
せめて「英語は話せますか？」くらいの投げかけがほしい。
ＭＯＭＡは朝イチにも関わらず、すでに
建物の前に行列ができていた。
じきに開館すると、どどっと人がなだれこむ。
館内案内のパンフを手に取ると、
「改装中につき……」という説明書きが目にとびこんで来た。
そっか、そうだよな。
そういえば、今、上野の美術館にＭＯＭＡ来てるもんな。
電車の中づりで見たよ、そういや。
なんだよ、ダリの『記憶の固執』も東京にいってるんじゃん。
一瞬、テンション下がりかけましたがー
昨日からポジティブ思考になってるので
「ま、逆に改装中の方がレアだわな」
「東京に帰ったら上野に行けばいいんだし」
なんて思って、てけてけっとエスカレーターに乗って
さっそく作品を見ることにしたのだ。
美術館の感想は、別立てで原稿を書くことにしてるので
ここでは省略しますが、
やっぱ、改装中、なので、
思っていたより早く出ることになった。
さあ、どうしましょう。
今日はここからの行動を決めてなかったので、
美術館内のベンチで思索にふける。
現在１２時。
４時にはＴさんと待ち合わせる予定。
いろいろ考えた結果、
とりあえずグリニッジビレッジに行ってみることに。
マニアックなレコード屋も多いとのこと、
買う、買わないは別にして
そういう空気に触れたかった。
すでに地下鉄の乗り方も収得したので
一番近い駅を探して、地下鉄を乗り継ぐ。
グリニッジビレッジはひと筋縄ではいかなかった。
マンハッタン中心部のわかりやすい網の目状の道路ではなく
少し複雑。さすがに地図なしには歩けない。
しかも地図を頼りにレコードショップを目指しても
全然たどりつけない。
久々に『地図の読めないスギウラ』を実感。
結局、目についたレコード屋を何軒かのぞいて、
「あー、昔の私なら買ってたよなー」とかなんとか考えながら
魅力的なシングル盤を後にした。
腹が減ったのよ。
朝メシ食ったのに。健康的。
知人に前情報として聞いていた
うまいピザの店が、この近くにあるはず。
「ジョンズ・ピザ」という名のその店を探すのだが
なかなかたどり着けない。
あ、あった！
と思ったその店は「ジョーズ・ピザ」でした。
わざとやってるとしか思えない。
あやうく間違えるところだったが、騙されないわよ、ふふふ。
ようやく「ジョンズ・ピザ」を見つけて入ると、
長蛇の列ができていた。
これじゃ、何分かかるかわからない。
後ろ髪をひかれながらも諦める。
一瞬、「ジョーズ・ピザ」に騙されてみようかとも思ったけど、
結局、ニューヨークで初めてのマックを体験してみることにした。
海外のマックに入るのが好きだ。
過去、ソウルの「プルコギバーガー」とか
ロンドンの「チキンバーガー」とか
日本にはないメニューで幸せな気分になった。
もちろんニューヨークにも、見たことのないメニューがたくさん。
その中で、どうやら期間限定っぽい
「スパイシー・クリスピー・チキンバーガー」をセレクト。
長い商品名、そして決して愛想のよくない店員。
セットにするのか、ドリンクは何にするのか、店内で食べるのか、
伝えるのは必死だったけど、いざ食べてみると
きゃー、まいうー！！！！（すんません）
ぜひ日本にも！って感じよ。
やっぱ私ってマック大好きなのね。しょうがないなー。
で、腹も満たされた時点で、すでに２時半。
時間が足りないので、グリニッジビレッジは後にして
ニューヨーク一番のショッピングエリア、ソーホーに移動することに。
セール期のソーホー、
もう買う気は満々です。例え帰ってから後悔することになろうとも。
出でよ、衝動買いのバカ女！
そんな気分で、また移動。
＜つづきます 次回はミーハー女のショッピングの模様をお届け＞
※いつになったら終わるのよ？って、みんな思ってるよねー。
本人にもわかりません。ごめんなさい……。