タイトル■闘魂猪木塾と何か?
書き手 ■谷田俊太郎

1999年5月に僕はあのアントニオ猪木さんと
「闘魂猪木塾」なるツアーでアメリカを一緒に
旅させてもらいました。これはその時の旅日記
です。「紙のプロレス」という雑誌に掲載され
た原稿をここに再録します。ひとつの良い思い
出にというかね。では、行きますかーーッ!?

※今年もこのツアーは行われます。2/28〜3/4でinパラオです。
詳細は「アントニオ猪木OFFICIAL HOMEPAGE」
http://www.inokiism.com/contents/cont_j.htm


<迷わず行って、行けばわかった!>
「第3回闘魂猪木塾 INアメリカ大自然 自己発見の旅」報告リポート


その1 ラスベガスで猪木塾長と御対面!


元気ですかーッ!
えー、みなさんは「闘魂猪木塾」なる
ツアーの存在をご存じでしょうか?
世界でもまだ約百人程度しかその実態を知らないという、
謎に満ちたこの旅に参加してきました。

もちろん自腹です!
ズバリ言って、あまりにも楽しすぎたというか、
いい時間を過ごさせていただいたので、
みなさんにこのツアーの中身をご報告します。
少しでもこの旅の愉快さを知っていただき、
次回参加するかどうかの、
よい「気づき」になれば幸いということで。
じゃあ、いきますかーッ!

闘魂猪木塾!
この魅力的な存在を初めて知ったのは、
3.16UFO横浜アリーナ大会の帰り道。

ドリーが吹いた笛の余韻がまだ残る新横浜の宵の口、
僕が手にしたそのチラシには、
なんとも胸踊るコピーが並んでいました。

『猪木塾長とアメリカの旅!
 〜猪木とハイキング!
 猪木とサンセット・ディナークルーズ!
 猪木と眺めるグランドキャニオンの日没&雄大な日の出!
 猪木とバーベキュー&人生を語る会!
 猪木と闘魂棒トレーニング!』…などなど。

これはもうズバリ言って、天の声を聞いたというか、
一歩踏み出す勇気を炸裂させる時が来たというか、
有給とるしかないというかね。
そういうわけで、迷わず行ってまいりました、
第3回闘魂猪木塾。

さて第3回ということは当然、
第1回も2回もあったわけで、聞いた話では、
1回目はパラオ、つまりは猪木アイランド(行きてー!)、
2回目はロスでヒクソンやホイスの柔術道場巡りなどをしたとのこと。
まったくジュージツしたラインナップです!

そして、この第3回は、USAの大自然が舞台!
ラスベガスからグランドキャニオンまでの、
…何マイルだったかは忘れましたが、
まあ忘れるのもひとつの才能というか…、
ともかく日本列島を端から端まで横断する距離とほぼ同じという、
途方もない距離をバスに乗って移動しながら、
猪木と遊び、猪木と語り、猪木とメシを食う…という、
猪木信者にとっては正に夢としか言いようがない
超豪華フルコースなわけです!

主催は近畿日本ツーリスト。
日程は1999年5月4日から9日までの4泊6日、
料金は一人様24万8000円、
その他諸経費含めれば約27万円也。

今回の参加者は28名。
上は50過ぎのおじさんから下は10才の小学生男子まで。
平均年齢は34才くらいでしたかね、適当ですが。
なんと新婚旅行を兼ねているというカップルもいて、
まあユニークな顔触れでした。

ちなみに気になる女性参加者は、新妻を含めて3名、
ちと少ないというか…、
いや、そんなことはどーでもいーんです!
なにしろ、あの世界のアントンと4日間も
ずっと一緒に過ごせるんですから!

そーゆうわけで、猪木塾長(以下、塾長)と
共に巡ったこのツアーがどんな旅だったのか、
駆け足で振り返ってミル・マスカラス!

●1日目 ラスベガス●

成田に大集合した我々は、まずは大韓空港でロスへ。
そしてロスから砂漠の不夜城ベガスへ。

塾長はお住まいになられてる
サンタモニカから直接ラスベガスに合流とのこと。

海外旅行は人生2度目、
もちろんアメリカは初めて
(1度目はロシア。リングス・エカテリンブルグ大会見物)
の僕としては、たまげましたね実際。

ラスベガスという街は、
本当に果てしなく続く砂漠の中に突如ぽつーん!
と存在するんです。

こんなところに街を作ろうと考えた
バグジーさんという人は、
塾長に負けず劣らずのズバ抜けた発想の持ち主ですよ! 

とりあえず、ラスベガスに着いた我々は、
塾長を迎える夜のウェルカム・レセプションまで、街をぶらぶら。
昼間のラスベガスは、巨大なハリボテに囲まれた
ハリウッド映画のセットみたいで、
どことなく空虚な印象。

街全体がディズニーランド状態というか。
といっても、そのスケールはアンドレ級にバカデカいんですが。
地上300メートルのビルの上にフリーフォールがあったり、
ホテル前のラグーンに浮かぶ海賊船と英国船が火を吹くバトルを始めたり。

で、夜。いよいよ塾長と初対面です!
我々が宿泊するホテル・ニューフロンティアの大広間で、
塾長を迎えます。

いのーき。いのーき。いのーき。
 …小型ラジカセから流れる「猪木ボンバイエ」に合わせて、
28名の参加者が大合唱。とはいえ日常空間では、
少々まぬけ気味にも聞こえる猪木コールでしたが、
ドアが開くと、

塾長です!
本物です!
笑顔です!

開口一番
「元気ですかーッ!」
です!感激だーッ!

少々遅刻してやってきた我らが塾長は
「ちょっとカジノに寄ったら、2000ドルほど勝ってしまいまして、
なかなか抜けられなかったというかね、ダハハハハ!」
と豪快なアントン・スマイル。
生で見ると、ますますイイ!と思わずジュン。

この後は、ツアー参加者(以下、塾生)一人ずつ自己紹介。
塾生一同、緊張しまくりでしどろもどろと話している間、
塾長はずっと何か書いてます。
我々の稚拙なトークに退屈して落書き?不安に襲われましたが、
この謎は翌日、明らかになります。

自己紹介タイムも終わり、
塾長による元気なウェルカムメーセージ。

「みなさんこの旅で私から何か学びたいと言ってましたが、
私の方こそ皆さんから勉強させていただきたいというかね。
ともかく、いい時間を過ごしましょうーッ!」

もちろん、もっと長くタメになる話だったわけだが、ここでは割愛。
しかし、「アントニオ猪木」にも拘わらず、
素晴らしく謙虚な塾長にまたまた、ジュン!


(つづく)





[谷田俊太郎の自己紹介・のようなもの]

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