タイトル■狼男の記録
書き手 ■谷田俊太郎
「狼はガガーリン空港へ行く」を主宰している男
の書いた制作記録でがんす。略して「狼男の記録」。
狼男といえば、「ウォーでがんすのオオカミ男♪」
でおなじみの「がんす」でがんす。でも面倒くさい
ので、本文では「がんす」は省略するでがんす。
>>これまでの記録
<100> 4月18日(木)
■■ たいしたもの ■■
「家計簿ポエム」につづき
この「狼男の記録」も
今回で100回目。本来は「狼ガガ」の制作記録として
始めたはずだったんだけど、
そういう内容になったことは
100回のうち、ほとんどなかったなぁ。
厳密にいえば日記ともいえないし、
何のコーナーやら
自分でもよくわからないんですが
まあこんなかんじで続けていきます。
さて100回目だから
今日くらい「たいした」ことでも
書いてみるか!(鼻息)…と意気込んでみたんだけど
そう思ってしまうと
何も浮かんでこないんだよなぁ。考えてみれば(考えなくてもだけど)
たいした人間じゃないんだから
たいしたことなんか書けるわきゃない!
分不相応なマネをしようなんて
お前は何様のつもりじゃい!です。少し前に、あることばに
目からウロコの思いがしました。「ほぼ日刊イトイ新聞」で連載してる
糸井さんと横尾忠則さんの対談で
横尾さんが言っていたことばなんですが、
ちょっと引用させてもらいます。横尾 ねぇ、「たいしたもの」は、
なんでつくらなきゃいけないの?
誰のためにつくらなきゃいけないの?
その人がそれでいいと思って
楽しんでればいいんじゃないのかな。(これでも教育の話?「第6回 いきなり本番でいいでしょう 」より)
このことばに僕は
「そ、そうかーっ!」
と、激しく感銘を受けたのでした。そうなんですよ
どうして「たいしたもの」に
しなきゃいけないと
思ってしまうんだろう?ほとんど強迫観念みたいに
そういう意識って顔をもたげる。誰かにほめられたいから?
でも、なんでほめられなきゃいけないんだろう?
ま、ほめられたら嬉しいからか。でも、昔から今に至るまでの
これまでも、
「やりたい!」という気持ちになったものの
考えているうちに
「こりゃ、たいしたもんにならないな」
と思って、やめてしまったことが
いろいろあります。「たいしたものをつくらなきゃ」
というプレッシャーに負けて
結局なにもしない。それって、もったいないよなぁ…
たいしたものじゃなくたって
つくること、それ自体が楽しい
ことが重要なんだろうに。もちろん「たいした」ことを
してそうな横尾さんが言うからこそ
説得力があるんだろうけど、
でも横尾さんが「たいした」ことを
してるのかどうかかなんて
人によって評価はちがうんだろうし。実は「変な絵!」
としか思わない人の方が
多いかもしれない。横尾さんは評価なんか気にせず
ただ描きたい絵を描いてるだけ
なんだろうなぁ。評価、そうネックはこれだーね。
子供の頃から学校で
「通知表」とか「内申書」とかで
評価を前提とした教育をずっと受けてきて、
会社でも「査定」やらなんやらって
評価をまた受ける。
そういう「評価され癖」が
もうからだに脳にしみついてるんだろうなぁ。
会社の場合、給料に反映しちゃうわけだし。しかーし
評価を怖れて、からだが縮こまる。
いかんね、そりゃ。そういえば初期の頃の特集
「か、かけない」でも
そういう議論がありましたね。やっぱり
「どうってことねえよ!」
という猪木イズムでいかないと!…と思いつつ
日々、この「狼男の記録」も書いてるんですが
気をゆるすと、ふとこの「たいしたものオバケ」が
しのびよってきてしまうんですわ。これといかに闘っていくかが
今後ともメインテーマだな〜。そんなわけで毎日毎日
たいしたことないことを書いてますけど、
なかなか楽しいです。何かを書くって楽しいことだったんだなぁ!
…と32歳にして初めて実感してるような
気さえします。仕事で書く文だとあまりそう思えないんですが、
好き勝手に書くことは楽しい。
書くって楽しいことだったんだ。書いてから自己嫌悪に陥ることは多々ありますが、
それでも書いてる時は楽しいです。読んでるみなさんもどうですか?
楽しくなってみませんか?
「たいしたもの」じゃなくていいんです!
いっちょ狼ガガで何か始めてみませんかーっ?
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