タイトル■戦隊シリーズ学習帳
書き手 ■

「戦隊シリーズ」とは何かーー?
ゴレンジャーやらデンジマンやらガオレンジャー
などの、あのカラフルな一連のシリーズです。
26年前に始まり、今なお休むことなく作られ
続ける、この大長寿人気シリーズですが、
なぜか「ウルトラマン」や「仮面ライダー」など
に比べると、不当に低い社会評価しか与えられて
ないようです。なんで?もっと讃えましょうよ!
…と、お節介なメッセージも込めつつ、
この戦隊シリーズについて考察していく予定!

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前回の復習



第2回 比較・検証・回顧録・・・?(その2・変身と装着?)


『変身!!』
この言葉から連想される特撮ヒーローとは?
多くの方々が『仮面ライダー』と答えるでしょうね。
かけ声もそのまんまですしね。

しかし皆様、初めて『変身!』と変身ポーズを取ったのは
仮面ライダー2号こと一文字隼人なんですね。知ってますか?
では仮面ライダー1号・本郷猛は?
初期の1号(通称、旧1号)は変身ベルトに風力を受けて
そのエネルギーで変身していました。
つまり、かけ声と変身ポーズを取るようになったのは
後半、2号の後なのです。
簡単マメ知識コーナーでした。

さて、なぜ仮面ライダーの話?と抗議のメールを出すのは
お待ち下さい。ちゃんと理由がありますから・・・

全国に変身ブームを巻き起こした仮面ライダーは・・・

『仮面ライダー』     全98話
『仮面ライダーV3』   全52話
『仮面ライダーX』    全35話
『仮面ライダーアマゾン』 全24話

・・・と、順調に製作されていましたが
仮面ライダーアマゾンの放送中に問題が発生してしまいました。

別にアマゾンが悪いわけではありません。
アマゾンというライダーは、初期の仮面ライダーの持つ
コンセプトを最も体現化した物でした。
人気が無いわけではなかったのですよ。

理由は放送局の系列の問題です。
当時、仮面ライダーシリーズを製作したのは大阪の毎日放送です。
関東で仮面ライダーを放送していた放送局は
NET(現在のテレビ朝日)のネット局でした。
アレ・・・・?!
毎日放送はTBS系列の放送局なのですが・・・
・・・・おかしいですね?
当時はどういうわけか、こんな状況になっていたのです。
これでは局の運営上に支障をきたすのは目に見えてます。
そこでネット局の切り替えが
1975年4月1日に行われる事になりましたが・・・。
これによってアマゾンの放送を終了させなければならなくなった訳です。
こういう理由で次のライダー『仮面ライダーストロンガー』は
めでたくTBS系列で放送開始と相成ったのです。

一方、めでたくないのはNET(現在のテレビ朝日)です。
大人気シリーズを持っていかれてさぁ大変、と。
そこで東映にライダーに代わる番組製作を依頼しました。
そしてライダーシリーズの放送時間に始まった番組が・・・
『秘密戦隊ゴレンジャー』と、いうわけです。

・・・やっと話がつながりましたね。
さて、こんな事を書いてしまうと
ライダーシリーズへの当て馬に戦隊シリーズが出来たと
解釈されそうですが・・・
結果として放送時間をずらした事で当時の子供には
非常に喜ばしい結果になったのです。
(ストロンガーを見た後にチャンネルを変えると
 ゴレンジャーが始まったと言う訳です)

実はストロンガーとゴレンジャーは異母兄弟みたいな物なのです。
まず、両方の原作者は
石ノ森章太郎(当時、石森章太郎)先生です。
(余談ですが、石ノ森先生は他にも数多くの特撮ヒーローの原作を
 手掛けてます。主宰者が「できたぞー!!!」と叫んだ元ネタの
 快傑ズバットも石ノ森先生の作品です。更にズバット本編にも
 ゲスト出演されてます。)
そしてストロンガーの企画草案では複数の主役ライダーを出して
それぞれ赤、青etc・・と色分けする(!)
というアイデアが出ていたようです。
結果としてボツになったわけですが、複数ヒーローのコンセプトは
ストロンガー&タックルと言う男女ヒーロー(ヒロイン)として
使用されました。そして、色分けされた集団ヒーローのアイデアは・・・

書かなくてもお解りですよね。
そーゆー訳で、両者の意外な接点を述べた所で、
今度は決定的に違う点を考察してみましょうか。

ズバリ、「変身と装着」です。

やっとサブタイトルの意味が・・・
何の事?と思われますか。
上記の通りです、他意はありません。

広域な意味で考えれば、ライダーも戦隊ヒーローも「変身」します。
でも・・・ね、
仮面ライダーは改造人間であり(クウガ以降は違いますが・・)
戦隊ヒーローは普通の人間という(ジャッカーのみ例外ですけど・・)
コンセプトの違いから来ています。

仮面ライダーは言ってしまえば、仮面ライダーに変身した姿が
本来の姿であり、人間の姿が仮の姿なのです。
普段の生活では必要の無い力を「抑制」する為の人間の姿、
そして抑制された力を「開放」する為に文字通りの「変身」・・・

一方、戦隊ヒーローは普通の人間が強大な敵を相手に戦う為の
戦闘力と防御力を得る為に強化服を「装着」して・・・

・・・今回はここまでにしておきましょうか。
次回はウルトラシリーズとの比較をしてみますね。

途中プッツリで申し訳ありませんが、
総合的な事は全部出揃った所でやりますのでご勘弁を。
頭を使うことが長続きしないのです・・・ハイ。

※訂正とお詫び
前回、ゴレンジャーを全86話と記載しましたが全84話の
誤りでした。ごめんなさい。
本放送中にリピートが2話ほどあったのですが、
それも数に入れていたみたいでした。
反省して切腹しますので・・・・






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