タイトル■定義は最高!
話し手 ■ターザン山本 

元週刊プロレスのカリスマ編集長、
プロレスファン以外には「未知の強豪」、
そして自画自賛大王のターザン山本さんが
世の中の様々な言葉をズバッと定義!
言葉を定義すると、現実はより鮮明に、
より豊かになるのだ!定義は最高!!

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■■ 第1章 愛 ■■

<04>「愛」とは「好き」!

山本  ボクは思考が停止したらダメよ、
    と言ってるだけなんだよね。

    オレは、自意識とか自我というものを
    一番プライオリティに置いてるんだよ。

    考えることを抜きになんて
    オレという存在は
    考えられないからね。

    (思考が停止したら)
    存在がなくなるから、オレの。

谷田  じゃあ、あえて「愛」という言葉を
    使うならば、山本さんが「愛」という感情を
    抱いている対象はあります?

山本  …ある。

谷田  おっ! それは…?

   (しばし、間)

山本  …自分よ。

谷田  …ワハハハハハ!
    やっぱりなぁ(笑)

山本  (笑) …ククク

    でも自画自賛って意味じゃないよ。

    最も身近な存在としてあるんだよ。

    だってオレの中に、別のオレがいるわけよ。
    もう一人のオレが。

    ボクの中にいる、もう一人のボクが
    いつも自分と対話してるわけよ。 
  
    そのもう一人のボクは
    ボクを好きなんだよ。

谷田  で、山本さんも
    そのもう一人のボクも好きなんですよね。

山本  そうそうそう。
    
    でも、しかし、オレは自分以外の
    他者も好きなわけよ。
    人間が好きだから。

    人間の中に自分もいるわけだから。
    人間が一番好きなのよ。
    …一般的に言うとよ。

    人間が好きという中で
    限定されていくわけだよ、
    誰々さんが好き、だとかね。

    ある時会ったこの子が好き、とかさ。

    好きという感情は具体化していくからね!
    ピンピンピーンッ!と。

谷田  好きという感情は
    ボンヤリしてるもんじゃ
    ないんですよね。

山本  ボンヤリなんかしてたら、
    ウソだよ、そんなもん!

谷田  ボンヤリしてたら
    好きじゃないってことですかね?

山本  そうでしょう!
    ボンヤリしてたら、ウソでしょう。

    相手に対して失礼だろ、
    そんなもん!

谷田  で、好きになったから
    オレはこの人のどこを好きなんだろう?
    と思考が働いて、より深く
    理解していくことができる
    …ってことでしょうかね?

山本  そう(モグモグ)。

    「愛」とは「好き」
    ということだからね。

    「好き」という言葉は
    まだそんなに手垢がついてないから。

谷田  あー、そっか。

山本  「好き」というのは、
    「好む」とも読めるでしょ。
   
    字を、漢字を見ただけで
    オレは好きなんだよね。

    「女」と「子」と
    書いてあるから。


(つづく)



ターザン山本

本名:山本隆司。1946年山口県生まれ。
「週刊プロレス」編集長としてプロレスファン
の間ではカリスマ的な存在として君臨。
公称40万部という驚異的な販売部数を記録した。
96年退社。現在はフリーとして各誌に連載を持つ傍ら、
フリーライター養成講座「一揆塾」を主宰。
また“最強の有料ウェブマガジン”
「マイナーパワー」を発行している。
人気コンテンツ「往生際日記は」、
浅草キッドさんのHP「キッドリターン」にも
転載されていて、無料で読むことができる。
狼ガガ主宰者お気に入りの映画批評サイト
「映画を語ろう」も必読!


■「とあるウェブマガジン準備号」時代の連載
「自画自賛王・ターザン山本、参上!」こちら!






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