タイトル■定義は最高!
話し手 ■ターザン山本 

元週刊プロレスのカリスマ編集長、
プロレスファン以外には「未知の強豪」、
そして自画自賛大王のターザン山本さんが
世の中の様々な言葉をズバッと定義!
言葉を定義すると、現実はより鮮明に、
より豊かになるのだ!定義は最高!!

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■■ 第1章 愛 ■■

<06> 好きになられたら無条件で受け入れる!

谷田  女の人が男の人を好きになる感情の方が、
    より純化された「好き」なわけですね。

山本  もともと女の人は、存在があやういから、
    自分を守らなきゃいけないわけだから、
    なかなか、その扉を開かないよね?

谷田  あー、「好き」の扉を?

山本  かたいわけよ。
    だからなかなか「好き」という感情を出せないわけよ。

    「好き」になるということは、女性の持っている
    戦略的自我がオープンになるわけだから。
  
    だから、俺は女の人が好きになるのが
    一番いいと思ってる。

谷田  もしも女性が一方的に山本さんに片思いしてきた、
    でも山本さんは、それほどその子を好きではない。
    そんな時はどうします?

山本  オレを好きになったということは
    …こりゃホンモノよ!

谷田  え?(笑)

山本  そりゃそうですよぉー!

    滅多にオレのことなんか好きになりませんよ!
    ボクという存在は、ハードルも高いし。

    ボクという存在は、
    理解しにくいとこもあるし、
    理解されやすいこともあるし、
    誤解されやすいとこもあるし、
    誤解しにくいとこもあるし、
    わかりにくいとこもあるし、
    わかりやすいとこもある、
    いっぱいあるわけよ!

    そのいろんなことをクリアして
    好きになったのだったら、
    オレはもう、無条件で受け入れる!

谷田  おおー!

山本  でも、滅多にないわけだから(笑)
  
    けど、今まで二人結婚した人は、
    完璧にそのハードルをクリアしてきてる!

谷田  相手がそのハードルを越えてきたことは
    山本さんも感知できたわけですね?

山本  いやあ、もう、一直線だよ!
    一点の曇りもないよ。

谷田  でも、山本さん、モテそうですけどね。

山本  ボク?(かわいらしく)
 
    昔はモテなかったけど、
    今はモテるかもわかんない。

    今のボクが若かったら、すごかったけどね。うん。

谷田  年をとって、つきあいやすくなったんですかね?

山本  ある程度、学んだというか、学習したというかね。

    離婚したとか、カミさんに逃げられたという、
    いろいろな経験の中から、培ってきたんだよ。

    失敗とか挫折?…まあ離婚だよね。
    それが、かなりボクを成長させたというかね。
  
    まったく昔は気を配らなかったというか、
    服装とかいろんなことに対して。
    本当に野卑なかんじというかさ。

    今はいつも、気を使ってるもんね。

谷田  「一揆塾」の塾生の人達と一緒にいる山本さんは、
    みんなに対して、非常にやさしそうですよ。

山本  結局、家族を失ったわけじゃない、ボク。
    ふたつの大きな家族を。

    好きな人を失ったというか。

    (一揆塾は)自分が失った家族のね、
    代償行為というか、幻想というか、
    肩代わりになってるわけよ。

    ちょうど、自分の娘や息子みたいなかんじでしょ?
    それに対して、自分もその中に入っていった時に、
    若返ったかんじがするというかさ。

    本当は55才なのに、気分は若いから
    すんなり溶けあうんだよね。
    だからすごく心地いいんだよ。

    別に彼らを息子とか娘とかとは思ってないけど、
    同じ土俵に立って、同じ空間にいると、
    55才ということを忘れて、
    はしゃげるというか、無邪気になれるというか。

谷田  一緒に飲んだりしていても違和感ないですもんね。

山本  違和感ないんだよ、なんかしらないけどさ(笑)。
    まあ、彼らもそんな若くなんいだけどね。

谷田  30前後ですもんね(笑)

    僕、この間、見学に行った時に、
    飲み会も一緒に参加して思ったのは、
    大学生が放課後、喫茶店とかでダベってるような
    雰囲気があって、懐かしい空気なんですよ。
    あれ不思議なんですけど、なんかいいなーって。

山本  そうそうそうそう!
    
谷田  大人になると、あの雰囲気ってなかなかないんですよね。
    会社帰りの飲み会とはまた違う空気じゃないですか。

    一緒に澁谷の街を歩いていると、
    いつもの風景がなぜか違って見えたんです。
    若い頃に見ていた澁谷の風景に見えたというか。

山本  彼らたちにとっても、一種、別の空間というかね。

    お勤めしてたりするところから抜け出して、
    彼ら自身も、失った学園生活みたいな、
    そういう空間だと思ってるんじゃないの?

谷田  山本さんにとっても、塾生にとっても
    「一揆塾」は、失った学園生活、
    青春を甦らせてくれる場なのかもしれませんね。

    ということで、次は
    その「青春」について話を聞きたいと思います。

(第1章・了。第2章「青春」につづく)


      
     



ターザン山本

本名:山本隆司。1946年山口県生まれ。
「週刊プロレス」編集長としてプロレスファン
の間ではカリスマ的な存在として君臨。
公称40万部という驚異的な販売部数を記録した。
96年退社。現在はフリーとして各誌に連載を持つ傍ら、
フリーライター養成講座「一揆塾」を主宰。
また“最強の有料ウェブマガジン”
「マイナーパワー」を発行している。
人気コンテンツ「往生際日記は」、
浅草キッドさんのHP「キッドリターン」にも
転載されていて、無料で読むことができる。
狼ガガ主宰者お気に入りの映画批評サイト
「映画を語ろう」も必読!


■「とあるウェブマガジン準備号」時代の連載
「自画自賛王・ターザン山本、参上!」こちら!






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