タイトル■定義は最高!
話し手 ■ターザン山本 

元週刊プロレスのカリスマ編集長、
プロレスファン以外には「未知の強豪」、
そして自画自賛大王のターザン山本さんが
世の中の様々な言葉をズバッと定義!
言葉を定義すると、現実はより鮮明に、
より豊かになるのだ!定義は最高!!

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■■ 第2章 青春 ■■

<04> 出たとこ勝負でいくしかないわけよ!

山本  俺が青春していることで、
    若い人とか友達とかに、ある程度
    還元できるものがあるんじゃないかな、
    と思って、ボクはずっと青春してるわけ。

谷田  実際に、そういう話を聞きたがる
    僕みたいな人間がいるわけですからね。

山本  そう、いるわけですよぉ!

    これがボクが大人になってしまったら、
    君達、もう聞きにこないよ。

谷田  あー、そうかもしんないですね。

山本  聞きにこないよ。
    一丁上がりになってしまうもん。

谷田  じゃ、ちょっとまとめると
    青春に必要なものは「反抗」である、
    それと自分の才能を信じ続ける。

山本  そうそうそう。

    こう言ったら、あれだけども、
    自己の価値観を中心に
    ずっと生き続けることよ!(笑)

    世間に価値観にゆだねるか、
    自分の価値観でいくのか、
    戦いがあるでしょ?

    世間は価値観を用意してくれているわけですよ。
    ある程度、年とったら
    会社勤めして、結婚して、子供作って、定年して…
    って、世間はきちんとレールをひいてくれてるわけだよ。
    用意されてるんだよ、強固な形で。

    それは最大公約数の経験値に基づいた、
    立派なもんが準備されてるわけだよ。

    それに委ねたら、ラクなんですよ。
    悩まくていいしさぁ。

    しかし、オレはそうじゃなしに
    自分の価値観を優先させたい。
    プライオリティーにするんだと言ってるんだよ。

谷田  他人の作った価値観ではなく…

山本  (遮って)他人の価値観じゃなくて
    世間で用意されている価値観、
    歴史的にずっと続いてきたね。

    それは55歳なら、55歳らしく生きるとかね(笑)
    
    離婚もしないとか、きちんといろいろ
    やっていくとかあるじゃない(笑)

    お勤めするとかさぁ

谷田  重役になって、それなりのことをするとかですね(笑)

山本  重役にまではならなくても、
    あるいは、勤続年数でまっとうするとか、
    あるじゃない?

谷田  そこはもう脱線しまくってるわけですよね(笑)

山本  横道にそれまくってるわけよ!
   
    それで生きれたら、
    その方がいいじゃない?

    それで暮らしていけるのならね。

谷田  週刊プロレスの編集長だった頃は、
    50歳になる自分をどんな風に想像してたんですか?

山本  先のことを考えたことないよ。

    一切、考えたことない。

    先のことを考えるということは、
    もう守りに入ってるってことだからね。

    不安になってくるから、
    人生設計をしなきゃいけないでしょ?

    オレはもう全然、考えてないから。
    考えても、一週間後とかさ(笑)。

谷田  基本は、今この一瞬だけ、ってことですよね。

山本  そんな先なんてもんは
    自分でコントロールできないもん。

    5年後とか10年後なんて何が起きているかわからないし、
    どうなっているかわからないよ。
    まったく未知数もいいとこよ。

    自分で支配できないんだもん、
    その状況に対して。

    だから、出たとこ勝負でいくしかないわけよ!

    まさかあんなテロ事件が起きると思わないしね。

谷田  そうですね。
    あれでいろなものが狂ってきましたよね。

山本  あれで20世紀は終わったんだから。
    あれが終わらしたんだから。

    あんなこと起きると思ってないもん。

    あれで、20世紀的価値観が壊されたんだから。
    最後のトドメを刺されたというか。

    あれがなかったら、
    またダラダラいってたわけだよ。

谷田  確かに。20世紀的な価値観や考えが続いてたでしょうね。

山本  20世紀的な負の遺産が
    ダラダラダラダラ、続いていたわけよ。

    資本主義の弊害というかさ、
    資本主義の持っている、いろんな副作用というかさ。

    だから、長嶋監督も9.11テロがなかったら
    残ってたよ。
    そういう説があるんだよ。

    長嶋監督もあれで
    「俺の時代が終わった。俺は20世紀の人だったんだな」
    って区切りをつけたんだよ。

谷田  あー、なるほど!

山本  だから長嶋監督が辞める時に、誰もラブコールしなかったでしょ?
    それは、9.11テロによる心象の変化ですよ。

    心境に変化があって、ネガティブになっていたから、
    20世紀的なものは終わらせなきゃいけない!って
    思った時に、長嶋監督が一番先に終わらせなきゃいけないんだよ。

谷田  面白いですね。全然考えたことなかったなぁ。

山本  そうですよ。長嶋を終わらせたのは、
    9.11テロですよ。

(つづく)



ターザン山本

本名:山本隆司。1946年山口県生まれ。
「週刊プロレス」編集長としてプロレスファン
の間ではカリスマ的な存在として君臨。
公称40万部という驚異的な販売部数を記録した。
96年退社。現在はフリーとして各誌に連載を持つ傍ら、
フリーライター養成講座「一揆塾」を主宰。
また“最強の有料ウェブマガジン”
「マイナーパワー」を発行している。
人気コンテンツ「往生際日記は」、
浅草キッドさんのHP「キッドリターン」にも
転載されていて、無料で読むことができる。
狼ガガ主宰者お気に入りの映画批評サイト
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■「とあるウェブマガジン準備号」時代の連載
「自画自賛王・ターザン山本、参上!」こちら!






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