タイトル■もう鳥しか愛せない
書き手 ■タッキー

鳥大好き人間(♀)による、とり日記。
本人いわく「鳥に対する熱すぎて
誰にも理解できないような想い」
を綴ってくれます。

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第4羽「うちの庭の餌付け日記(その3)〜突然の餌付け禁止令〜」


わたしは悲しみにくれています。
今朝、とつぜん母から餌付け禁止令が下されたのです。
寝ぼけまなこで起きたわたしに
「もういい加減にしてよ…!たのむからアレやめて!」
と。
一瞬なんの事だかわかりませんでした。
寝ぼけていましたから。

母は、庭にトリのフンが落ちている事や
トリが植木の葉をつつくことが
許せないらしいのでした。
しかも植木は母の唯一の趣味ということもあり
その唯一の趣味を邪魔されることが
我慢ならないようでした。
そのうえ母は、大の動物ギライ。
私が「メジロが来た!」「かんわいぃ〜!」と騒いでいても、
いつだってシラけた顔をしていました。

そりゃあ母は植木が好きかもしれない。
でも私は鳥が好きなのです!
お互い譲りあう所は譲りあって、
楽しめばいいじゃないですか!大人なんだから!
とわたしは思いました。

でも母の剣幕はものすごく、
何を言っても今はムダだな…と直感的に思ったので
「わかった…もうしない」
と、寝ぼけまなこで告げました。
母は満足そうでした。
娘の心の痛みも知らずに。

小さな可愛い緑のメジロが
もううちに来ないなんて。
餌付けは最近のわたしの、唯一の楽しみだったのに。
母にそれを奪う権利などあるのでしょうか。
えらそうな母。
でも私は思います。
いつかまたやってやる。
ただ今は時間が必要なだけだ…と。

●豆知識●----------------------------------------
鳥の体を通りぬけて、フンとなって出てきた種は、
ただ木から落ちた種よりも発芽率が高いのだそうです。
なんて素晴らしいんでしょう!
鳥が植物の発芽を助けているのです。
そんな鳥を目のかたきにする母。
植物が好きなら鳥の恩恵に感謝すべきなのです。
植物と鳥は切っても切れない関係なのです。
(まあそんな事をうちの母に言ったって無駄でしょうが)
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●豆知識●----------------------------------------
「メジロ押し」という言葉は
あのメジロからきているのを知ってますか?
メジロは群れで行動する習性があり
よく数羽かたまってピッタリくっつき
木の枝にとまっていることがあるのです。
その様子からついたものなんですね。
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●豆知識●----------------------------------------
じつは、鳥の餌付けには適した時期があります。
春から夏にかけての鳥の繁殖期には
親鳥は、栄養豊かな自然界のエサを
ヒナに与えたほうがいいのだそうです。
なので餌付けは控えたほうがいいんですね。
まあ、春から夏は自然界の餌も豊富なので
餌付けの必要があまりない、とも言えますが。
ということで、自然界にエサが少ない冬こそが
餌付けのシーズンなのです。
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あーあ。
餌付けしたいなあ…。
せっかくメジロに名前つけたのに。
「メジ」って。
   

(2002.1.23)  




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