タイトル■もう鳥しか愛せない
書き手 ■タッキー

鳥大好き人間(♀)による、とり日記。
本人いわく「鳥に対する熱すぎて
誰にも理解できないような想い」
を綴ってくれます。

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第5羽「うちの庭の餌付け日記(その4)〜鬼のいぬ間に洗濯〜」

母からの冷酷な「餌付け禁止令」が下って数日。
私があれから餌付けをしていないと思ったら
大間違いですよみなさん!
母が出かけたスキを狙ってほそぼそとやっていますとも!
私だっていい年してそうそう親の言いなりにはなりません。
そして私は「鬼のいぬ間に洗濯」ということわざを思い出しました。
これのことだ!と。

まずは、母が親戚のお見舞いに
錦糸町まででかけたわずか3時間の間
けっこう充実した餌付けを満喫できました。

というのも、
私がミカンを庭に設置したとたん
背後からメジの声がして
わたしが縁側にあがったとたん
「待ってました!」とばかりに
2羽のメジがミカンに舞い降りたのです!
どっかでずっと見張っていたんでしょうか。

メジたちはチ、チ、と可愛い声をあげながら
おいしそうにミカンをつついていました。
そしてミカンをつついては私の顔を見る、
という風に、イチイチこっちを見るのです!
まるで「ありがとう!!」とでも言っているように!
単に警戒してるだけでしょうが。

その日は何度もミカンにメジがやってきました。
ミカンをたべてはちょっと腹ごなしに飛んでいって
また小腹がすいたら食べに来る、というように。
わたしはコタツに入りながら双眼鏡で
メジたちのようすを身悶えしながら観察しました。
どアップのメジ!
美しい緑の毛並み、可愛いくちばしや目のフチの白い輪!
それらがとてもよく観察でき、
すばらしい時間がすぎていきました。

そして3時間後、いまいましい母が帰宅。
断腸の思いで庭に飛び出しミカンを撤去。
庭の隅のゴミ箱の奥のほうに
わからないように捨てました。
…まだ食べるとこいっぱいのミカンを。
そして縁側にあがったとたん、また背後からメジが!

メジたちは、
さっきまでミカンがあった場所に舞い降り、
ミカンが無いことにキョトンとしていました。
そして、
「…夢だったのかな」
「いい夢みさしてもらったよ」
といって飛んでいってしまいました。

(2002.1.28)  




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