タイトル■とるしえの実験室
〜怒濤のワールドウイニングイレブン6はW杯の夢を見る、のか?〜
書き手 ■ロビー田中
サッカーのコンテンツです。このコラムでは
「ワールドウィニングイレブン6」というゲ
ームを使ってシミュレーションしながら日本
代表の戦い方を占ってみたりします。またサ
ッカーに関するいろいろな投稿も募集してい
ます。いろいろの人の参加、お待ちしてます!
>>バックナンバー
第4回「ベストコンディションと完全なるメンタルの維持」
今、バックナンバーを読み返したら
文体が変わってるし…。
ぐだぐだだなあ、日本代表もオレも。というわけで、ノルウェー戦は負けました。
0ー3。0ー5でもおかしくない完敗でした。ノルウェーは徹底してロングボールを多用してきました。
要するに中盤でボールをつないだりせず、
最後尾からハイボールをどんどん前線に
蹴りこんでくるというやり方です。体格がよく、フィジカルに強い
北欧のチームがよくやる戦い方で、
フォワードが相手ディフェンダーと競り合っても
たいてい勝てるので、
そのままボールを保持してゴールを狙ってしまうのです。こういうやり方を、
前時代的な、古い、つまらない戦法だと言う人がいます。
確かに見ていてもあまり面白くないです。
ファンタジーを感じないし、
スペクタクルな展開も望めません。でも勝ったのはノルウェーです。
ノルウェーの方が日本より強かったんです。しかも、ゴールした3点は、
大きな体格や高さにものを言わせた得点ではありませんでした。
1点目は日本のオフサイドトラップの網をくぐって。
2点目と3点目は日本の中盤でのミスを逃さず
足で蹴りこんだものです。結局、日本はこのロングボール自体に負けたというより、
こうしたロングボールを多用した戦術によって
自分たちのペースをくずし、ミスを犯し、
試合に負けたのです。
● ● ● ● ●
話を先に進める前に、ここでオフサイドトラップについて
簡単に説明しておきましょう。
オフサイドは前回も説明した通り、
“待ち伏せ行為”という攻撃側の反則です。オフサイドトラップはこれを逆手にとって、
守備側がわざと攻撃側にオフサイドの反則を犯させる
頭脳的な戦術なのです。
簡単にいうとこんな感じ。相手OH
●相手FW
DF DF DF
GK
└─────────┘ボールを持っている相手の選手が
フォワードにボールをパスしようとしています。
フォワードはオフサイドにならないように
ディフェンダーよりも手前にポジションを取っています。ところがこの時、ディフェンダーが意識的に
ポジションを変えるとどうなるでしょう。
相手フォワードがボールを受けた位置は
“待ち伏せ行為”となって、
オフサイドの反則になります。
こういうディフェンスの動きを“ラインを上げる”と言います。これならディフェンダーが相手フォワードと
身体をぶつけ合うような競り合いをしなくても
自分たちのボールで再スタートができます。体格の小さい日本人がヨーロッパの選手と
まともに身体をぶつけ合っても勝てない。
だから積極的にオフサイドトラップをかけていく。
というのがトルシエの考え方です。でもまあ、こういうやり方はどこのチームでもやりますからね。
相手もこれをかいくぐるやり方は考えてくるわけです。
前線の選手をおとりに使って
2列目、3列目の選手が、
ディフェンダーと交差するように前に出ていけばいいわけです。オフサイドトラップはリスクを背負う戦術です。
失敗すれば、もうゴールキーパーが
ひとりでゴールを守るしかないのです。ノルウェー戦の1点目は
そういう失点だったわけですね。ただ、トルシエの基本的な考え方が
間違っているわけではありません。問題はいかにミスを犯さず、
チームとしての戦術を遂行できるか。
そして、もし相手が完璧な攻撃で
日本のディフェンスをくずしてきた場合、
どこで基本戦術を捨て、
身体と身体のぶつかり合いに挑むのか、ということです。これにはどこまでも冷静なメンタリティーと
フィジカルな戦いにも勝てる割合を多くする
肉体的なコンディションを整えることです。
● ● ● ● ●
ノルウェー戦の日本代表はコンディションが悪すぎました。
中田もイタリアから合流したばかりで
全然ダメでした。試合後、トルシエも
“日本は完全なメンタルとコンディションで戦わないと勝てない”
と言っています。WWE6では、選手のコンディションも設定されています。
エキシビションマッチという1試合だけやるモードでは
そのコンディションをこちらで設定することもできます。というわけで、日本代表全員絶好調で
もう一度、ノルウェーと対戦してみましょう。
くやしいしね、このままだと(笑)
【WWE6 シミュレーション4】
先発メンバーは実際のメンバーと同じ。
最後は選手を交代させて、
小野をディフェンシブハーフ、
中田をほとんどフォワードの位置にまであげてみました。鈴木 久保
中田(英)
小野 市川
稲本 福西
中田(浩) 宮本 中澤
川口
試合経過をごちゃごちゃ言うのはやめましょう。
4ー0の圧勝です。気持ちいい〜。やっぱり、ポイントは前線から
プレッシャーをかけていくこと。
つまり、ディフェンダーだろうがなんだろうが、
ボールを持っている選手に対して
どんどんアタックをかけていくのです。仮にボールが奪えなくても、
苦し紛れに出したボールは精度が高くありません。
うまく味方にボールをつないだりできないわけです。
そうして相手のミスを誘い、自分たちのボールにします。
あとはシンプルにボールをつないでゴールに結びつけるだけ。ただ、実際の試合でも明らかになりましたが、
稲本と福西のコンビはよくありません。
2人とも前へ前へ行ってしまうタイプだからです。日本のディフェンシブハーフは稲本と戸田。
福西はバックアップ要因になるはずです。中田の調子が悪かったので何とも言えませんが
久保も依然としてチームにフィットしてません。
ワントップを試すにしても、
その役割は鈴木が担うことになりそうです。西澤、森岡は完治するのか。
名波は代表に選ばれるのか。17日午後3時半。
ワールドカップ日本代表の発表です。(今日の名言)
サッカーに古いも新しいもない。
あるのは、良いサッカーと悪いサッカーだけだ。チェザーレ・マルディーニ
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