タイトル■特集:∀〜新しい夜明ケ〜
書き手 ■めめ
1999年春から2000年にかけての約1年間、
「∀ガンダム」というアニメーション作品が
ひっそりと放送された。それは「まったくガ
ンダムらしくない、まったく新しいガンダム」
だった。我々はかつてない感動を味わった。
そして今年2002年、待望の映画化!2月9日
から劇場版∀ガンダム「地球光」「月光蝶」と
いう2本の映画が同時公開される。
だが一般的にはあまり知られていないこの作品。
正直、観客動員が非常に心配…。ということも
あり、我々は勝手に立ち上がったのだった!
「一人でもいい!この機会に多くの人に見てほ
しい!」そんな願いを込めて。
ちなみに「∀」は「ターンエー」と読みます。
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■ ガンダムファンが見た「∀」(後編) ■
さて前回は、ガンダムファンじゃない人による
「∀ガンダム」の感想をお伝えしたわけですが、
今回はまた違った角度から紹介します。
それは「ガンダムファンによる∀の感想」!書いてくれたのは「ユカイな追っかけ」で
おなじみの、めめさん。めめさんは、今まで我々が書いてきた
「∀絶対支持」とは、また少し違う感想を
抱いているようです.。さてそれは…!?****************************
アタシは「ガンダム世界に縛られた者」ってかんじ?
前回にも書いたとおり、
「∀ガンダム」という作品は
とてもガンダムらしくない作品でした。「ガンダムの世界」が大好きだったアタシは
それゆえに「∀ガンダム」に対して
嫌悪感を感じてしまったワケですが、
では、アタシの考える「ガンダムの世界」とは、
どーいった部分のことなのか?ガンダム作品の世界では、
戦争の中に身を投じる兵士達の姿を
とてもリアルに、
そして戦いの理念などは
どこか宗教じみたカンジにも描いています。
そのへんに魅力を感じてしまうのです。自分の正義を信じて戦う兵士たちが、
モビルスーツという兵器を操り戦闘する姿に
とてもシビれたのです。
当然人も殺します。だって戦争なのだから。。。だけど「∀ガンダム」では、
戦いの理念や兵士としての生き方などの、
アタシが魅力に感じていた世界観を、
キレイサッパリと排除しました。おまけに主人公のロランは
人を殺さないように戦うのです。
それはとても素晴らしい戦い方なのだと思います。
だけど、アタシにはモノ足りない戦い方でした。アタシ的にはガンダム世界において、
敵味方関係なく、自分の正義に基づいて戦う……
そして死んでいく……
そーいった兵士の姿こそ、美しく崇高!って
思っているのです。
戦いには血が流れてこそ、その戦争の愚かさが
のちの後世に伝わるもの……
ガンダム世界では幾度も幾度も、
そんな戦争が繰り返されてきました。ゆえに、「∀ガンダム」は、
ガンダム作品としてはどーなの?って、
疑問視される問題作となってしまったのですが、
だけど、それゆえに
素晴らしい作品にもなりえたのだと思うのです。富野監督は本当に天才なのだと思います。
今まで作り上げていったそーいった世界を
簡単にブチ壊してしまえるのですから。。。富野監督こそ、本物のニュータイプ(※)なのではないでしょうか?
アタシはまさしくオールドタイプ(※)ですが。。。※ニュータイプ、オールドタイプ
進化した人がニュータイプ。
ちょっとしたエスパーみたいなもの。
その逆がオールドタイプ。
ガンダム世界ではガンダムの主人公はたいていニュータイプで、
心で会話できちゃったりする。
しかし、「∀ガンダム」では
ニュータイプという概念は言葉としてはでてきませんでした。たしか「逆シャア」(※)の中で、
オールドタイプのことを
「地球の引力に縛られた者たち」というような言い方で
表現したりするのですが、
アタシの場合、
「ガンダム世界に縛られた者たち」ってカンジです。おそらく。
だからこそ「∀ガンダム」を
手放しに絶賛できないでいる、ダメなヒトなのでしょう。※「逆シャア」
「逆襲のシャア」というガンダム映画。「∀ガンダム」は、作品としてはとても良い作品だと
思うのですが、やっぱり「ガンダム作品」と考えちゃうと、
うーん。。。って思ってしまうのです。ガンダムって名前じゃなければよかったのにー!!
「ブレンパワード」(※)みたいにね。。。※「ブレンパワード」
富野監督が「∀ガンダム」よりちょっと前に作った
リアルロボットアニメ。
WOWOWにて放映。これも面白かったデス。こんなアタシでも、
「∀ガンダム」の映画はとても楽しみにしているんです。
もちろん観にいきます。いつかアタシが
ニュータイプな考えに進化できたとき、
「∀ガンダム」を素直に
受け止めることができるのかなぁ。。。
だけど、ヒゲ(※)だけは絶対
ずっとずっとイヤだろうな。。。※ヒゲ
∀ガンダムは別名ヒゲガンダム。立派なヒゲの持ち主。
アタシ的にはいまだに許せない部分のひとつ(笑)
(おわり)
02.1/27
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