」現在の進行状況<35>
ジャケットの誘惑


12月13日(木)

近所の中古レコード屋で
ジャケ買いをしてしまった。
年がいもなく(ってこともないか)

「free design」という
全然知らないバンドのベスト盤である。

レコ屋直筆の解説文で
「UKソフトロック」とだけ書いてあった。

バンド名がステキなのと、
麦わら帽子をかぶった水着の
女の子が水着(下着?)を干してる
ジャケットがあまりにもかわいくオシャレで
思わず一目惚れしてしまったのだ。

誘惑光線クラッ!である。

このレコ屋さんの店番をしているのは
年齢不詳の少々怖い顔をしている女性で、
60年代の闘争をくぐり抜けてきたインテリ、
あるいは元ヒッピーではないか、
と勝手に想像している。

置いてあるレコードやCDのあちこちに
「食べ物で汚れた手でサワルナ」
「一箇所にずっと立ってないでクダサイ」
とかって注意書きがあり、
なかなかコワイ店なのだ。

で、その「free design」を持って
レジに行くと、急に笑顔で
「今日はいつもと違うんですね」
と声をかけられた。

その店ではいつも
「ピンクフロイド」や「レッドツェッペリン」
とかしか買ってなかったからだろう。

「いや、ジャケが良かったんで、
 全然知らないバンドなんですけど、
 いいですかね、これ?」
「いいですよ、すごく(ニッコリ)」

そんなやりとりが妙に嬉しかった。

怖い顔をした人の笑顔は
価千金の価値がある。

さて、そのCD、
本当によかった。

女の子のボーカルで
ネアアコっぽい音。
完全に好きな系統だった。
しかも「You are my Sunshine」なんて
カヴァーしていて、シブい。

ジャケ買いしてみるもんである。
やはりジャケットは重要なのだ。

「狼はガガーリン空港へ行く」の
デザインの要となっているのも、
この「ジャケット」という発想。

ジャケットは
言葉よりも雄弁に中身を語る。
(場合が多い)

ジャケットで誘惑ビームだ!(謎)

打ち合わせが滞っていたNや
デザインに関して八島くんと
電話で打ち合わせ。

自己紹介文が来てない人達から
今夜こそ来るかなー
と待っていたが、1通も来ず。

「か、かけない」状態か…?

と心配になるが、
案じるより団子汁。
気長に待とう。

週明けに新連載がズラッと
揃うのはムリかもしれないけど、
それはそれでよし。

ぼちぼち進んでいこう。

創刊まであと3日。

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