第七章 宴会

「宴会」それは宴(うたげ)。
もっともこの時間を心待ちにしていたのはやはりあの男、MTだろう。
みんなが起きて揃う前から宿から日本酒を購入。
乾杯が待ちきれない様子だった。



だが今年の宴会は乾杯した後は真面目な会議から始まった。
今年加盟したENリーグの1年目を後1試合残して未勝利。
来年以降のチームをどうしていくべきかという議題について各自が意見を述べた。
会議の時間は1時間以上にも及び、MTは退屈そうに1人で日本酒を飲み続けていた。

MTには悪いのだがチームにとって重要な議題に会議は白熱した。
みんなチームのことが好きなんだなあと感じる内容だった。
そして
1.来期もENリーグに挑戦する。
2.人数不足を補うためにメンバーを増やす。
3.一部の人が負っている負担をできるだけみんなで分担する。

などが決まった。

恒例のビンゴ大会を開始する前に休憩。
セロがスーパーサッカーを見始めた。
俺はチャンピオンズリーグのビデオを撮っているので結果を見たくないためJリーグの結果だけを見たら消そうという提案をしたがセロはどうしても最後まで見たいらしい。
諦めかけたそのとき!

「ビンゴやろっ!」
プチッ。

有無を言わさずMTがテレビの電源を消したのだ・・・
さすがMT、俺が説得できなかったサッカー馬鹿のセロも逆らいようもないようだった。

この頃のMTは既に日本酒を3本近く空けており暴走を始めようとしていた。
MTの隣はオガ、そしてその隣にはOZAが座っていた。
飲んでいるとオガのところへ虫が飛んできた。

オガ 「MTさん、捕ってください!」

なぜかこういうときのMTの行動は素早く力強い。
MTは虫を素手でつかんで虫が苦手なOZAの方へ投げたのだ!



OZA 「うわっ!」

OZAは恐怖の余り飛びのいた。
しかしMTは笑っていた・・・